はじめてのドリップコーヒー。豆の特徴とスイーツ基準の選び方。
3回目の今回は、豆の特徴と選び方について解説していこうと思う。
まずはじめに断っておきたいが、今回紹介する豆の選び方に関して、一般的に正解は存在しない。
度々雑誌で特集が組まれるテーマではあるものの、その選択方法は人によって異なり、つまるところ飲んでみなければ分からない。
今回は初心者でも選びやすいように、品種単位ではなく、スイーツを基準にそれぞれのコーヒー豆を国単位でグループ化し紹介していこうと思う。
これからコーヒーを楽しみたいと思っている人にとって、選びやすい指標の1つになれば幸いである。
01_イチゴタルト好きなあなたへ。
まるでワントーンコーデのように、フレッシュな酸味にはフレッシュな酸味を合わせたい。
ケニア·エチオピア·ブルンジは、フルーティーな風味、そして爽やかな酸味と香りが特徴で、最高ランクの豆として度々コンペティションで表彰されている。
中でも、エチオピアはサードウェーブがトレンドとなって以降、年々注目度が増してきた豆である。どこか紅茶を連想させるような華やかな香りと独特な酸味は、ヨーロッパを中心に根強い人気を持っている。
[ ※その他ペアリングしたいスイーツは以下の通り]
①ケニア
→ベイクドチーズケーキ、ザッハトルテ、イチゴタルト
②エチオピア
→オランジェット、レモンケーキ、パウンドケーキ、バウムクーヘン
③ブルンジ
→カヌレ
02_抹茶スイーツ好きなあなたへ。
抹茶スイーツに合わせるなら、苦味·酸味·コクが特徴の南米豆。
ブラジル·コロンビア·エルサルバドルを一言で表現すれば、圧倒的なバランス感覚だろう。
上記3つの豆は、ブレンドのベースとして使用される事が多く、焙煎度合いもライトローストからイタリアンローストまで幅広く楽しめる。
酸味と苦味とバランスがよく非常に飲みやすい味わいで、どのコーヒーショップでも見かけるといっても過言ではないくらいポピュラーな豆である。
ファーストウェーブでは、圧倒的な消費量故に"平凡"と評されたこともあったが、最近では生産者の努力もあり年々レベルは上がっている。
[※その他ペアリングしたいスイーツは以下の通り ]
① ブラジル
→ティラミス、クッキー、フィナンシェ、マドレーヌ
②コロンビア
レアチーズケーキ、モンブラン、シュークリーム
③エルサルバドル
→バナナパウンドケーキ、アーモンド
03_和菓子好きなあなたへ。
和菓子には温かい煎茶。という人も多いだろう。しかし、コーヒーにもマッチする。
和菓子の代表である、どら焼きがお好みのあなたにオススメしたいのが、コクのある力強いボディが特徴の豆マンデリン·インドネシア·パプアニューギニアだ。
マンデリンは、インドネシアスマトラ島北部で栽培される豆で、インドネシアと別で紹介したのは、その特徴故に、別モノとして特集されることも多いという理由から。
「スマトラ式精選処理」をすることにより、独特の深緑色の生豆が出来上がるマンデリンは、フルボディの濃厚な味わいが特徴的で、和菓子だけでなくカカオチョコレートとの相性も抜群だろう。
[ ※その他ペアリングしたいスイーツは以下の通り ]
①マンデリン
→カカオチョコレート、ブラウニー、チョコレートベースのスイーツ
②インドネシア
→ブラウニー、モンブラン、ベイクドチーズケーキ、豆大福
③パプアニューギニア
→シナモンロール、チーズケーキ、どら焼き
04_ナッツ好きなあなたへ。
ナッツとグアテマラ·コスタリカに共通する、香ばしさや油分の甘さ。大人なあなたは、その相乗効果を楽しんでみてはいかがだろうか。
グアテマラ·コスタリカ·ニカラグアは是非浅煎りで楽しんでいただきたい。
爽やかな酸味が特徴的な中米エリアの豆は、苦味が少なく、軽やかな味わいの中に存在感のあるコクがある。
浅煎りは、それを最大限に引き出してくれるだろう。
[ ※その他ペアリングしたいスイーツは以下の通り ]
①グアテマラ
→フルーツタルト、フルーツケーキ、アップルパイ、カステラ
②コスタリカ
→ホワイトチョコ、フィナンシェ、ドーナツ
③ニカラグア
→クランベリー風味のスイーツ
05_最後に
今回はスイーツから選ぶコーヒー豆とその特徴をご紹介させていただいた。
コロンビアやボリビア、モカやキリマンジャロなど、情報過多の観点から紹介出来なかった豆もあるものの、コーヒーショップで初心者が問題なくメジャーな豆の特徴を把握し、選択できるレベルの内容になっていると思う。
コーヒー豆は国単位でも70種類以上あると言われ、コーヒー業界に従事している人でも全部は把握してないケースが多い。
まずは国単位で特徴を把握し、自分好みのフレーバーを見つけることができれば、そこから徐々に掘り下げてみれば全く違うコーヒーの面白さに気づくだろう。
次回は、ロースト(焙煎)について解説していこうと思う。気になる方は是非1度読んでいただきたい。
それでは。
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