弥次喜多道中の行先にはSDGs?
コロナ禍の時代になって3年目、飲食業や旅行業の打撃は大きい。
そんな中、最初の年度は我が家もGoTo事業の恩恵に預かって北海道内の小旅行へと出かけたが、かつてのような国内旅行が出来ないものかと悩んでいるところである。
時は数年前の話。
5泊6日程度で何かテーマを決めて旅行しようということになった。
たまたま前年に大阪へ行った際、大坂冬の陣から400年という節目の年で徳川家康公の特集展示があったのだが、
うーん、夏の陣ねぇー
ならば冬の陣も記念されているはず。
と、サイトを検索する。
やはりあった。家康公ゆかりの土地柄に。
ではいざ弥次喜多道中で東海道から中山道へと抜ける旅へと出掛けようではないか。
フェリーに乗って日本橋へ。
今時の弥次喜多なので車の道中御免あれ。
握り飯それぞれが2つ持って四つ立ちの国道1号線の旅である。
握り飯を道中頬張りつつ東海道中を早駆け。
そして小田原で朝飯にありつく。
いざ箱根路へ。
頂上の道の駅でひと休憩入れたのちに、昼食を目標と定めた沼津へ。
漁港飯を美味しくいただき、駿河湾をのんびりと眺めながら快走する。
三保の松原へ到着するも、あいにくの雨天、絶景かなは出来ずに家康公ゆかりの久能山東照宮へと至る。
さすが東照宮である。夏の陣より400年記念の展示がされており徳川家の足跡を辿るに相応しい所であった。
翌日は焼津で漁港飯をいただくと、さらに東海道を西へと走る。
まず掛川で休憩して、掛川茶で一杯といこうではないか。
そして道の駅を出立する。
続いて浜松で昼に鰻の白焼きをいただく。
やはり本場は美味しい。
続いて浜松城を訪れ、徳川の歴史展示をじっくり眺めやる。
実に東海道の旅は江戸期の徳川幕府の治世を感じるのに相応しい。
地元が地元の歴史文化保存にいかに努めるかのサスティナビリティに溢れている。
さらに東海道を抜けると続いて中山道へ。
中山道は弥次喜多で行くも、東海道中より忍び足という感覚がある。
妻籠宿、奈良井宿と大きな宿場を訪ね歩き、松本城を眺め、善光寺で締めの道中。
それぞれが地元の良さをいかに保持し伝えるかに徹した所であった。
この地元の文化を味わう弥次喜多道中、今時のコロナ禍での国内旅行を味わう上でのヒントになりはしないかと考えるが、「勝手にSDGs」と称して打って出た星野リゾートの構想によく似ているようだ。
星野リゾートが行う「勝手にSDGs」とは、コロナ禍で緊張して暮らす近隣の人に安全とくつろぎの場を提供、そして地元文化の紹介などの取り組みを生かし、インバウンドだけに頼らない仕組みを重要視することだそうだ。
今まで星野リゾートで行ってきた軽井沢で100年近く続く自家水力発電などの環境対策に加えて地域食材や土地の文化を取り入れた点や、北海道でゴルフ場を牧場に戻したりペットボトルの水の提供を止めるなど脱プラスチックの動きなど対外的に知らせていなかったことを社内の声でSDGsとして知らせるようにしたという。
あらら、我が家の地元の文化を味わう旅行は実はSDGsを行っている所への旅行ではないか。
日本の文化を味わう旅、これからはそんな旅行がコロナ禍における国内旅行のキーワードであろうなと思った次第である。
さて、次はどこへ行こう。
紫煙を燻らせ一考する。
「勝手にSDGs」の詳細については、日経新聞下記記事をご一読されたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?