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タイは熱い

師走に入って早15日、寒風吹すさぶ中でのインフレ基調で気温もお財布も軽く泣けるご時世だ。
そんな中で折りしも熱気を帯びている業界がある。EV市場が賑わいを見せる自動車業界である。
その一端を日経新聞記事より見出したので、参照しつつ綴っていきたい。

世界的なCO2削減に向けての取り組みに際して、自動車業界でホットなのがEV車市場だ。
日本の主なメーカーであるホンダ・トヨタにおいて東南アジアの2大市場の一つであるタイでの動きが現地におけるEV車市場での販売力、競争力強化という面で熱い。

ホンダにおいては先の11月30日にバンコク近郊で開かれた自動車展示会「タイ国際モーターエキスポ」で、EV試作車「SUV e: プロトタイプ」を展示した。タイで23年中に量産車の生産・販売を目指しており、実現すれば日系主要メーカーでは初のEV現地生産となる見込みだ。

一方のトヨタは、タイで11月9日に同社初の量産EV「bZ4X」を発売した。トヨタはタイで約3割のセールスを記録するトップメーカーだが、EVに関しては「レクサス」1車種を扱っているのみに過ぎなかった。このbZ4Xだが、タイ政府の助成制度の適用を受けつつ日本から輸入する。航続距離は500Kmを超え、助成制度適用後の価格は183万6000バーツ(約710万円)からと、中国製EVと比べて高いものの発売から1日で予約受付を締め切るほどの反響である。その内情はというと、展示会に来ていた1人の男性の男性の意見だが「トヨタは信頼できるメーカー。中国製より高くても買う価値がある」ということのようだ。

また、12月14日にトヨタはタイで生産する主力車種の小型商用車「ピックアップトラック」についてEVのコンセプトカーを世界初公開するに至る。
正式は発売は1年以上先として詳細は明らかにされていないが、タイを含むASEAN諸国地域で需要の高いピックアップトラックでもEVをラインナップするというから、いかにEVシフト化がASEAN諸国の主力市場であるタイの重要性が一層増すと言えよう。

そんなタイ市場でのEV生産メーカーの競争の中に割って入る形となったのがテスラだ。
4月に設立した現地法人を通じて、小型車「モデル3」とSUV「モデルY」を中国から輸入販売すると発表があった。参考までにいうと、モデル3の価格は175万9000バーツ(約630万円)。中国メーカーのEVの値段は100万バーツが主流であるから、トヨタのbZ4Xより安いテスラの料金設定は、日本のメーカーに影響をもたらす事になろう。

先発のアジア2大国に対する日本の努力が問われていくであろうことは言うまでもない。

その取り組みの一端と言うべきものがトヨタとタイ最大財閥「チャロン・ポカパン(CP)グループ」のカーボンニュートラルの実現に向けた協力を検討するという発表である。
CPが手掛ける畜産事業の排泄物からの水素製造や配送への燃料電池車(PHV)の導入などである。現在においてまず出来ることから取り組んでいこうということであろう。

灼熱の国、タイ。
しかし今は気温だけでなく様々なマーケットにおいても熱い国であるようだ。



#EV   #PHV #トヨタ #ホンダ #テスラ #タイ #ASEAN  #カーボンニュートラル
















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