人間は内省することでしか自分は成長できない

人材育成の一つの手法として注目を集めているのが「内省(リフレクション)」です。最近では、内省についての記事もちらほら書かれているので知っている方もいるかと思います。

リフレクションとは、内省により自分の行動を振り返ることを意味します。

私は、人が生きていく中で「内省する時間」を持つことが一番大切なことだと思っています。なぜなら、タイトルにもあるように人間は、内省することでしか成長することができないからです。

今回は、私がなぜ内省することが重要なのか?について見解を述べたいと思います。

そもそも内省(リフレクション)とはどういう意味なのか?

内省(reflection)とは自分の考えや言動、行動について客観的に省みて気づきや学びを得ることであります。

また、内省は哲学的な意味を持つ言葉でもあります。

自己意識について反復的に考えることで、次第に知性へと近づいていく活動を指し、「見慣れたものごとを別の角度から見ることで本質を見極める」ことを目的とします。

例えば、今日の1日の仕事で行動した具体的な内容を思い出して、「今日の会議でのプレゼンはもっとこうするべきではなかった?」「今の現状からどう改善していくべきなのか?」といったことを自分に自問自答して振り返ることを言います。

内省と反省には違いがある

内省に近い言葉に反省(振り返り)があります。

反省とは、失敗したことに対して主観的に振り返り次につなげる行動のことであります。つまり、反省することの主な目的は「誤り」を正すことです。言い換えると、起こったことについて、自分のどこが悪かったか、どこが間違っていたのかと原因や理由について深く考えることです。反省のフォーカスされている部分は「失敗」である。

一方、内省とは失敗や成功にかかわらず、その行動から客観的に振り返り分析して、気づきを得ることである。「自分は目的に対してこう言う行動ができた。もっと上手く効率よくなる方法はないか?」など、未来志向で振り返るのが、内省の特徴である。

自問自答する時には言葉に気をつけよう

内省をする際に気をつけていただきたいことがひとつあります。それは、内省する際の自問自答の時に自分にかける言葉です。

皆さんは、普段振り返る時にこのように自分に問いかけてはいませんか?
・なぜ私は失敗したのか?
・どうしてこんな評価なのか?
・なんで自分はできないのか?
こういった風な言葉で反省すると、自分の成長には全くつなげることができません。ハーバードの研究チームでも、これらの質問は、内省を促す上で、非常に「非効率的」であることを発見されました。

要因となる言葉は「なぜ」という質問でした。

「なぜ」から始める問いが成長につながらない理由とは?

あなたは「なぜ?」と言われて不安になったりドキっとしたことはないですか?

「なぜ」と言う言葉には、相手を完全否定するニュアンスが強いため、相手を怯えさせて、自己防衛反応が強くなってしまい、論理的な内省ができなくなります。

つまり、なぜという強い言葉は人間を脳を思考停止させてしまうと言うことなんです。

これは、内省する時にも同じことが言えます。あなたが自問自答する時に、「なぜ」と言う言葉で問いかけても、思考が停止して自ら守ることを優先するため、成長に繋がるような答えが絶対に出てきません。

例えばあなたが「なぜ〇〇はできないのか?」と自問自答したとしましょう。そうすると、あなたの脳ではできない理由を探し始めます。
その理由とは、
・時間がなかったから
・あいつが失敗したから
・お金がないから
みたいな、できない自分を正当化するような理由しか出てきません。これでは、内省しても全く成長に繋がりません。

故に「なぜ」からはじまる問いからは、論理的な判断ができないので成長に繋がることがないのです。

内省は「なぜ」ではなく「なに」で問うこと

では、内省する時にどのような自分に自問自答すれば良いのでしょうか?それは、自問自答する時に「なぜ」ではなく「なに」に変えることです。「なに」という言葉はあなたの潜在的な可能性に目を向けることが可能になります。

例えば、過去を失敗した出来事を振り返る時も、「あの時自分は何を感じたのだろうか?」「今後同じ失敗をしないように自分は何ができるか?何を帰れるのか?」と問う。そうすることで脳は、次はどうやればいいのか?どうすればもっとよくなるのか?と考え始めます。

「なに」から始まる問いをすることで、自分がより成長するための改善策がどんどん出てくるようになります。

内省することで行動を改善して成長することができる

内省することの重要性、内省が自分の成長に繋がるという話をしてきました。

ぜひ、あなたも毎日15分でいいので自分と向き合い内省する時間を作ってみてください。日々の忙しい生活で秒速で時が過ぎていきます。

意識的に自分との時間を作り、内省して人生を考えたり、今していることの明確化をしたり、より成長するための改善方法を考えるようにすると良いでしょう。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。

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