ここは桃源郷
やっと僕ら2人辿り着いた。
君の手を握り締めた時の話をしている、その肌は意外と柔らかくてずっと触っていたくなるような感触だった。指と指を絡めて雪の国を歩いている。帰路なんてそこには無くてただ君とずっと歩いている。
「ねえ、あそこの喫茶店入ってみない?」と君は言う。
いいよ、クリームソーダにアイスが乗ってるタイプの喫茶店かな。
君は笑う、コーヒーは飲まないの?
今は気分じゃないんだ、君とクリームソーダが飲みたい。そして最後に桜桃を食べて君は僕に言うんだ。
「ねえ、私たち高校生の頃出会ったらどうなっていたのかな?」
今みたいにずっと間違え続ける?それともまともに社会に出て植物に水でもやっているかな?
「僕は言った。君はきっと僕のそばで小説を書いているよ。」僕はそれを読むのが楽しみで懸命に働きながら生きている、君のためにね。
「君は言う。私はあなたのためにしか書かないけど、それで良いの?」
あまりにも良い作品が出来たら、出版社に出そうってとても喜びながら僕は言うと思う。
恥ずかしいから良いよ、と君は言った。
僕は言う、君の日記燃やさないように僕が持っておくね。
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