たのしくないことは、しない
婚活って、たのしくない。
28歳独身の私にとって「結婚」を焦らない日はない。30歳になると結婚できる確率が大幅にダウンすると聞く。一説には男性は「若さ」、「顔」を重視するためであるという。
もちろん28歳になるまで、何もしなかったわけじゃない。
20代前半のころから、街コンや婚活パーティーに行き、結婚相談所まで使っていた(25歳当時)。その他、友人の紹介で何人か男性に会ったりもした。
でも、残るのはいつも絶望感しかなかった。
絶望しかない活動
ネットで「婚活」と検索すると、たいてい結婚コンサルタント的ブログが出てきて、
今日が一番若い!立ち止まっている暇はありません!
「ときめき」を重視している女性ほど結婚できません!
恋愛と結婚は違うんです!お相手を減点方式で見てはいけません!
奥手な男性は結婚向きです!あなたがリードして!
という内容が多い。婚活サポートのプロがそう言うのだから、正しいのだろう。
ただ、婚活で辛い思いしかしたことがない私にとって、心を針で刺すような言葉ばかりだ。
だって、「恋愛と結婚は違う」のがまず受け入れられない。好きでもない人と一緒に生活するくらいなら、1人でいい。(生々しく言えば、キスとかできないから無理。)
あと、「奥手な男性は結婚向き」なのかもしれないが、その手の男性はどう頑張っても好きになれなかった経験がある(怒りすら湧く始末)。
本音がこうなので、ネットで検索するたびに「だから私、結婚できないんだろうな…」と絶望していた。
「選ばない」のも「選ばれない」のもつらい
私が婚活の場で出会う男性には特徴があった。
コミュ障、暗い、決められない、もじもじしている
街コンやアプリより結婚相談所の方が、こういう男性は多かった。大金を払ってまで婚活するのだから、逆に言えば「そのくらいのことをしなければ結婚できない人」が集まる(私も同じなのだから、お互いさまだ)。
女性としての魅力に関して言えば、私にも非はある。非はあるのに、心の中では常に「この中から選ぶのか」「誰も好きになれない」と思っていた。その矛盾が辛かった。
会う前から辛いのに、「会ってもいないのに判断したらダメだ!」と何度も自分に言い聞かせて頑張ってきたが、うまくいった試しがない。
話している最中から辛くなって、帰りたくなる。
それでも、「一回だけ会って判断するなんてダメだ!」と思ってOKする。ところが、相手からお断りが来ると自分のプライドが傷つけられて、落ち込む。
成立したらしたで、あのしんどいデートが繰り返され、しまいには私から断るのだ。
私にとって、婚活とはこういう世界だ。何度か頑張ったが、苦い思いしか残らなかった。
今まで、人生において辛いことは色々あったが、婚活は最上位だ。どうなっても辛い、妥協の連続というのは。そんな上から目線な、性格の悪い自分に一番絶望する。「お前は何様なんだ」と。
「たのしくない」ままやっていた結果
婚活は継続が力だという。たくさんの男性に会い、根気よく続けないと結果は出ない。やめたら、もとの出会いのない生活の中、自分の市場価値(若さ)が下がっていくだけ。
でも、私は「絶望感」を毎回、毎回味わっていたから、身がもたなかった。断っても、断られても辛かった。
それでも無理してやっていたら、辛いことの程度が大きくなってきた。
友達と婚活パーティーに行って、私だけ誰からも選ばれなかった。婚活アプリで写真を送った途端ブロックされ続け、やっと「かわいい」と言ってくれた人がヤリモク だった。同じ勧誘グループの人に別々に、連続で会ったり、逆に奇跡?と思うくらいの災難が襲ってきた。
最後は、恰幅の良い男性から「僕は過食障害だから痩せられない。過去、記憶喪失になったことがあり、恋人を悲しませないか心配」という話をされた後、
「顔もスタイルも、すごくタイプです。付き合ってください」
と告白され、丁重にお断りしたが、「じゃあ、友達からはじめよう!」とLINEが何通も届いた。
すでに瀕死状態だったので、トドメになった。
これはもう、私に原因があるに違いない。
このまま婚活を続けても、私が変わらない限り何度やっても同じだろう。
そう思い、28歳にして婚活をやめた。
たのしいことをしていく
やめてからは、心が晴れやかだ。男性の目を気にせず、好きな服が着られるだけで、開放感がある。
図書館で本を読んだり、スピのセッションを受けに行ったり、旅行に行ったりしている方が自分を肯定できる。
noteを書きはじめたのは、婚活をやめた翌日だ。
そうか、私は「自分らしさ」を抑圧されるのが辛かったんだな、と気づいた。
男性に「好かれるように」「彼女にしたいと思われるように」考えるあまり、自分の好みや本音を押し殺していたのだ。
不安になる時もある。「このまま、結婚できなかったら?」「でも婚活はやりたくない!」とせめぎ合い、ネットを見て落ち込む夜もある。
ただ、「私は私でありたい」と切り替えが早くなった。
そのせいだろうか、落ち込んでネットを見てしまったときに、前向きになれる婚活ブログを見つけた。その人のブログを読むようになってから、ネットで暗い記事を検索しなくなった。
その人のブログには、「人間の脳は自分の思い込みで選択した情報ばかり集めてくる」と書いてあった。
私みたいに、「婚活、死ぬほど辛い」と思っていると「死ぬほど辛くなる」出来事や情報を、自分自身が集めてしまうのだ。
だからネットを見て傷つく情報ばかり入ってくるし、婚活したら「しんどい」思いばかりするのだろう。
これを止めるには、いったん婚活はやめて、好きなことをして、日々をたのしんで生きるしかない。
その方が、自分も楽だ。
そうやって、たのしんでいる時の自分が好きなのだ。
スピ的な引き寄せは私にもよくわからないが、今は実験中だ。たのしく生きて、たのしいことが増えるといい。
それくらいの気持ちで、過ごしていたい。
結婚できるかできないかは、いったん置いておいて、自分をもっと大事にしよう。自分の価値は自分で決めよう。
婚活をやめた今、強く思っている。
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