この子たちと、生きていく⑨
母親という生きもの
研修医の頃、小児の診療は苦手でした。
小さくて尊い命。
責任を負うのは、私には重すぎた。
そして、実は。
それと同じくらい、「お母さん」が苦手でした。
小児科に訪れるお母さんたちは、みんな真剣だった。
たとえ、ちょっとした風邪だとしても。
ただの夜泣きだとしても。
どんなに小さなことでも、子どもが苦痛なら取り除いてあげたい。
どんな些細なことでも、未来に不安を残したくない。
病気の子どもを心配するのは分かる。
でも、あのお母さんたちの迫力に、20代そこそこで結婚もしていなかった私は圧倒されていた。
自分ではない存在に、全身全霊をかけられる。
それは、本能としか言いようがない。
母親という生きものは、本当に不思議で、強くて、尊い。
「お母さん」になった今、あの気迫の意味が、やっと分かった気がする。
いつもいつも、髪を振り乱して生きようとは思わない。
でも、そんな時があってもいい。
それができるのは、母親という生きものだけだから。
それほどまでに真剣になれる存在を授かったことに、プレッシャーを感じたこともあったけれど。
たくさんの学びを得た今、幸せを味わえるようになりました。
だからと言って、毎日凪のように平穏ではなくて。
日々いろいろとさざ波は立つし、
時折お試しのように嵐がやってくるけれど。
乗り越えた分だけ、また大きな幸せを掴めると信じて。
今日も舟を漕いでいます。
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ここ最近、子どものことで真剣に怒ったり、悩んだりしているお母さんに出会うことが多くて。
渦中にいる時は本当に辛いと思うけど、
その姿はとてもとても尊い。
私たちは、幸せにしかならない
子どもも、お母さんも、笑顔で過ごせますように✨
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\投稿にお付き合いいただきありがとうございました!/
妊娠・出産からこれまでのことを、投稿させていただきました。
思いつくままに書いたにもかかわらず、
たくさんの方から反響をいただき、嬉しい限りです。
母として妻としてまだまだ未熟な私。
日々の子育てにいっぱいいっぱいで、未だ仕事に復帰できていない私。
それでも、それだからこそ、
これまで学んできたこと、感じてきたことで、悩んでいる誰かの力になれるかもしれない。
私の本分は、医師として患者さんを助けることだと思っています。
でも、それができない今、違う形で貢献したいと思っています。
そこで、9月から新しい活動を始めました!
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あなたに出会えるのを、楽しみにしています♪
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