⑤滋賀県はとばっちりでDVシェルターの場所を暴露された
嘉田由紀子議員の問題発言の中核部分については、こちらで触れました。
ここでは、問題部分の少し前から、どういった文脈でその発言に至ったかを検証してみます。
発言書き起こしは、ありしんさんのnoteを引用します。
一見「連れ去り弁護士」を批判しているようで、共同親権を推している「共同養育計画」を作る弁護士も批判している、というおかしな事になっています。まるで弁護士が離婚事案に関わること自体(しかも法テラス案件をも)を批判したいかのようです。
・DVから逃げられない
・重要事項が決められない
その2点から共同親権に反対している、と認識はされていますね。
(笑)によく嘉田氏の態度が表れていると思います。
諸外国のDV対策の在り方との比較は全くせずに、離婚後の子の監護養育の制度だけ、変えていこうとしている様です。
そして日本のDV被害者・支援者の声を「大きいもの」として捉えているのです。
(注:共同親権廃案を求める声が増えてきた現在の話ではありません。2年前、2021年の発言です。)
ここは問題発言の直前の部分です。
冒頭の弁護士同様、ここではDV支援者への嫌悪感が見て取れます。
この話題に入るきっかけが、Kさん(男性)が「男女共同参画センターにDVを受けていることを相談した」との話でした。
その男女共同参画センターに対してすら、「離婚させたがっている」というのが嘉田氏の評価です。
それから、唐突に「シェルターネット」が出てきます。これは「全国女性シェルターネット」を指すでしょう。嘉田氏も言うように、民間のネットワークです。
嘉田氏はそれまで「民間」のシェルターネットの事を話していたのに、
なんと驚く事に「滋賀県が運営しているDVシェルターの場所についての情報」を話してしまったのです。
滋賀県は本当に迷惑なとばっちりを受けた形になります。
嘉田氏は、話の流れに全く必要のない「滋賀県が運営しているDVシェルターの場所を暴露した」のです。
そしてこの文脈を通して見るに、嘉田氏はシェルターネットに対して嫌悪感を持ち、そして女性支援を強烈に蔑視しているように伺えます。
つい最近知ったのですが、この翌年2022年に可決された困難女性支援法に、嘉田由紀子議員は反対したとのこと。その一貫した姿勢を、私は恐ろしく感じます。
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