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訪問看護におけるSNSの有効な活用方法とは? SNSが今後の訪問看護に絶対に必要な理由

今回は千葉県の訪問看護ステーション「さくら咲くGroup」の代表である天野様(以下敬称略)へのインタビュー第2弾です。
さくら咲くGroupさんには前回、訪問看護ステーションの経営に関するお話をお聞きいたしました。約2年半で3拠点へ、訪問時間は約1年半で3倍へと急拡大しており、その経営方針は大変学びの多いお話しでした。
そんなさくら咲くGroupさんですが、実はSNS活用にも大変力を入れていらっしゃるとのこと。現在のSNSの運用の目的や背景、今後の訪問看護におけるSNSの在り方や、理想の訪問看護に関してお聞きしました。

利用者がSNSを通してステーションを選ぶ。そんな世界を見据えて始めたSNSの運用。

ゼスト 思い返すと最初の出会いのきっかけもインスタグラムでしたね。
 
天野 そうですね。ちょうど訪問件数/時間も増えてきていて、スケジュール作成が大変だなと思っていたころだったので、初めてみたときすぐに「これだ!」と思って、デモに申し込んだことを覚えています。
 
ゼスト 本当にありがとうございます。まだまだ認知のないときにゼストを見つけていただけるほどですから、相当使いこまれていますね!インスタグラムを積極的に運用されている目的ってなんでしょうか?
 
天野 情報発信と採用をメインに使っています。
 
ゼスト 情報発信の先は現在の利用者さんのご家族に向けて、とかでしょうか?
 
天野 どちらかというと今といよりは、5年後10年後の未来を見据えた発信というニュアンスが近いと思います。
狙いとしては、介護する世代が現在は50,60代の方ですけど、5~10年後になると、私たち世代が介護する時代になります。そうすると介護する世代が当たり前にSNSを使うようになるので、そこに向けた準備という意味合いですかね。
 
ゼスト たしかにそうですね。私たちのようにSNSを当たり前に使う世代が、5~10年後に介護をするタイミングがくれば、SNSも活用されそうですよね。
 
天野 そうなんです。インスタグラムは情報発信をメインとしていますが、日々のやりとりや問い合わせ等にはLINEの方がいいかなと想い、実は公式のLINEアカウントも作っているんです。

 ゼスト そうだったんですね!ちなみに、SNSを通して天野さんはどういった未来を想像していらっしゃるのでしょうか?
 
天野 これからはSNS等を見て利用者さんがステーションを選ぶ世の中に変わっていくという未来を想像しています。希望も込めてにはなりますが、そんな未来に向けてSNSに積極的に力を入れています。
 
ゼスト なるほど。今の訪問看護にお願いするまでのフローと大きく変わりますね。
 
天野 今って利用者さんが来たら、ケアマネさんがステーションを選ぶって流れですよね。本来はサービスを受ける利用者さんが直接ステーションを選べるのが利用者さんにとってベストだと考えています。
現在は、利用者さんが本当にここのステーションがいいと思ってサービスを受けられているわけではないと思っています。それだと利用者さんの選択の自由が奪われていると感じていて。
更にステーション側もほとんど情報発信がされないままだと、利用者さんにとってどこにどんなステーションがあるのかわからない。介護難民もそうやって生まれてくると思うんですよね。だからこそ、情報発信をしてこのステーションがいいと思っていただけるような宣伝を今から準備しています。

訪問看護がもっと身近な存在になる為に。

ゼスト たしかに自分でステーションを選びたいと思ってらっしゃる方多いと思います。利用者さんがSNSを見て、こんな看護師さんがいるから、ここのステーションのサービスを受けたい!と思って選べるのが理想ですよね。
 
天野 訪問看護って本来は身近な存在だと思うんですよね。現状は、実際のところ何をやっているか分からないから遠い存在だと思っている人が多い・・・。
目が悪かったら眼科、お腹が痛かったら外科・・・みたいに訪問看護もなれたら理想です。いざとなったときに一番身近な存在として選ばれるのが訪問看護ステーションだと思います。今現在は、利用者さん自身やその家族が、訪問看護を利用しようという発想に至らないからこそ、事実として利用者さんが放っておかれてしまっていることが多いと思っています。

ゼスト 世の中的に訪問看護自体の認知度が低いから、そういった周りから放っておかれてしまう介護難民が多いということでしょうか?
 
天野 まさにそうですね。残念ながら、現在は社会と訪問看護が分断しているなと感じています。今こんな健康状態だから訪問看護を利用しようという発想ってなかなか至らないと思います。
でも、SNSで情報収集できる今の時代だからこそ、発信を強化していくことができれば訪問看護の認知度も徐々に上がり、訪問看護自体を知らないから周りから放っておかれる、といった事態も減ってくると思います。そうすることで、自分自身でステーションを調べるという流れに今後変わってくるんじゃないかと思っています。

利用者さんから選ばれるステーションになる為に、スタッフの働き方改革がカギとなる。

ゼスト 今は何か分からないことがあればすぐ調べる時代ですもんね。SNS等を通して利用者さんが「こんな方に看てもらいたい」という意向も叶えられる世界になったらいいですよね!
 
天野 本当にそうです。そうすることで、スタッフの日々の努力が実り、やりがいが生まれてモチベーションアップにも繋がりそうですね。利用者さんにとっても本当に利用したいステーションを選べる、スタッフもその為に看護の質をどんどん上げていく、そんな世の中になることを願っています。
 
ゼスト それは本当に素晴らしい世界ですね。ただ、実態として多くの看護ステーションでは日々過酷な労働環境のところが多いと思います。そんな中で理想に近づくために気を付けていらっしゃることはありますか?
 
天野 そうですね。まさに心の余裕がないと、良い看護って提供できないと考えています。私たちのような医療従事者って良い意味で自己犠牲精神が皆強いと思います。利用者さんの為に少し無理してでも働いてしまう人が多い。だけど、それだと長続きしないんです。よく聞く話ですが、日々の仕事に忙殺されて「なぜ看護師・療法士になったのか」という夢を忘れてしまい、医療業界をやめてしまう人が多く、それが看護業界の高い離職率に繋がっていると考えています。
だからこそ、スタッフが残業せず個人の時間を作ることで、心の余裕ができ、看護の質を高められるようにと考え、ゼストでのスケジュール管理に至ったという経緯があります。
 
ゼスト 看護の質に拘り、利用者さん想いの本質的な看護ステーションの経営ができているのを感じました。ZESTを導入することでスタッフの心の余裕を作り、良い看護をする為の時間の創出はできていますでしょうか?
 
天野 そうですね。実際にZESTを使って効率的な予定を組めていることで、うちのスタッフは1日7時間以内、基本残業なしという労働環境を整えられています。とても助かっていますよ。
どんなに利用者さんの為にと思っても、休む時は休み、働くときは働くというメリハリをつけることが大事です。だからこそ、我々の働いているスタッフは皆、プライベートはやりたいことをやり、仕事中は利用者さんのことに集中するといったようにメリハリをつけた働き方をするスタッフが非常に多いです。
 
ゼスト 素晴らしい経営ですね。その考えにより、スタッフの方々がいきいきと働けているのだと感じております。心の余裕を作ることが、やりがいに繋がり、離職率の低下にも繋がっているんですね。
本日はいろいろお話いただき、まことにありがとうございました。

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