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レーシックで、ゼロウェイスト?

ふと、わたしが12年前に受けたレーシックの視力矯正手術は、ものすごいゼロウェイストな選択だったのでは?と思い当たりました。
コンタクトレンズは、ソフトもハードもプラスチック。

コンタクトレンズを常用していたわたしがレーシック手術をしたことにより、12年間で、ツーウィークなら両目で576枚、ワンデーなら8760枚のレンズ消費を回避したことになります。
もちろんコンタクトにまつわる包装や洗浄液・目薬の消費、通販ならその輸送エネルギー、ひいては製造エネルギーも。
コンタクト派の方でもたいてい所有している眼鏡も、使い捨てではないものの、同じようにリフューズしたことになります。

レーシックについては、周囲に話してもいまだに「興味はあるけどやっぱり怖い!」という反応が多数。
自分もレーシックしたよ、と言った人はこれまで1人だけです。
わたしが手術を受けた当時は、術後10年以上のような長期経過レビューはあまり見つかりませんでしたが、今はまた違うのでしょうか。せっかくなので、わたしの体験談です。

わたしは小学生から視力が落ちはじめ、中学生から眼鏡、高校生からコンタクトデビューしました。矯正なしでは日常生活がままならず、乱視も入っていました。
デビュー時は数万円する高価なハードレンズが主流だったので、紛失するたびに洗面台の排水溝までさらう大惨事となり、いい思い出がありません。
その後ソフトレンズが主流になりだいぶ気は楽になりましたが、購入数に制限があって、定期的に病院に通ってコンタクトと洗浄液を購入するのが手間でした。(今ではほとんど通販でしょうか。町中のビラ配りもめっきり見なくなりました)

レーシックしたのは20代後半。
金銭的、時間的余裕ができたこともあり、同じく目がとても悪かった知り合いと一緒に手術を受けました。ずっと、したいしたいと思いながら踏み出せずにいましたが、決心したのは看護師の母の一言。
視力矯正手術に限らず、眼球の手術自体は白内障緑内障その他いろいろな病状に普及していて、そんなに難しいものじゃないから、と。
もちろん母に眼科の専門性はなく、一般論として、目の手術の話をしただけですが、目だからと言ってやみくもに怖がらなくていいんだなと思ったのです。

レーシックの手術を超素人的に、覚えている範囲で説明すると、
眼球を横から見た時に、上になる角膜部分をレーザーでスライスし、パカっとあけて、中に視力矯正のためのレーザービームを当て、蓋(角膜)を戻して終わり、だったと思います。その後は縫ったりせず自然に張り付いて回復するのを待つ。

わたしはレーシック専門で都心に展開している病院を選びました。
おそらく専門の病院ではほとんど手術にランクがあると思います。
わたしは20万円程度のそこそこお高いもの、知り合いは15万程度のワンランク下の手術を選びました。
価格設定は、保証年数の長さと、たしか角膜をカットするレーザーの精度によって違ったと思います。

わたしの20万円(15年保証)はレーザー光線が滑らかなので、切り口も滑らか。だから回復も早い。15万円(10年保証)はちょっと切り口がギザギザ。だから回復に時間がかかると。
ギザギザだからと言って痛いとか回復度が下がるとかではなく、単にダウンタイムの問題だと認識していました。

病院に通ったのは、説明を受けた初回、手術可能なくらい角膜に厚みがあるか確認する検査で2回目、3回目で日帰り手術、あとはうろ覚えですが、その後経過を見てもらいに一回くらい通った気がします。
(まれに角膜が薄い人は手術を受けられないことがあるようです。)

手術は痛くも痒くも、なんの感覚もありません。
ベッドに寝て、目を開いて固定されます(痛くないし、ほぼ感覚なし)
目が乾かないよう、定期的に目薬を差されながらの手術なので、ずっと水の中にいるみたいに視界はぼんやり。
目の手術が怖いと言っている人は、失敗リスクだけじゃなく、目にレーザーを当てられたり切られたりする恐怖感があるのではと察しますが、実際にはほとんど何も見えません。
レーザーを当てられている間は瞬きしないように言われますが、視力によって10秒やそこらで、補助もされているので不安はなかったです。
手術の時間は数分。拍子抜けするほどあっけなく終わりました。

わたしは夕方受け、その後は寝るだけになるよう調整しました。
術後は視界ぼんやりで、光がまぶしく感じたりするものの、馴染みのない街から自宅まで、電車と徒歩で一人で帰宅できました。
一晩寝たら翌朝はほとんど違和感なく、裸眼で見える世界に感動。
ちょっと目が乾く感じは続きましたが、痛みはありませんでした。

ちなみに知り合いも痛みはなかったようですが、翌日から3日間ほど、目が充血していました。これが5万円の差なのか個人差なのかはわかりません。

そして12年経過した現在、私の視力は、健康診断では両目とも1.5のままです。
とはいえ、ここ最近、片目だけ少し悪くなってきたように感じていて、乱視のような違和感を感じます。と言っても日常生活に支障もないし、まれに片目が少しぼんやりする時がある程度。
後半6年間は1日中パソコン作業していましたが、それでも健診の結果にあらわれるような視力低下はありませんでした。

そしてあと3年で15年保証が切れます。
実は保障のことを忘れていて、去年ふと、あれ保証期間いつだっけと思い病院に問い合わせました。なんの書類も残っておらず、病院自体もうろ覚えでしたが、何となく覚えのある名前の病院に電話をしたら当たり。
10年以上経って情報が残っているか心配でしたが、ちゃっちゃと確認してくれ、保証が切れたとしても視力が低下したら再手術が無料で受けられるとのこと。住所や旧姓の個人情報を更新してもらって、安心しました。

いいことばかり書いてしまったので、この辺りでデメリットを挙げたいのですが思いつきません…
手術のリスクがある、コンタクトで黒目を大きく見せていたために、それをやめて黒目の大きさが元通り小さくなったこと、くらいでしょうか。
現在12年経過。おそらく老眼になるまで、視力は保てると思っています。

レーシックの恩恵は、
・コンタクト・ケア用品・目薬購入や、装着の手間が省けたこと、
・ドライアイに悩まされなくなったこと、
・温泉でメガネ曇る問題から脱却できたこと、
・コンタクトつけっぱなしとか気にせず昼寝できること、
・旅行でコンタクトのケア用品を持ち歩かず済んで身軽なこと
(いつでも突然お泊り可能)
・コンタクトの不調で機動力が下がる心配がないこと
・災害時の備えにもなっていること
数えきれないほどあります。

これまで買った(お金を出した)ものの中で、一番価値があったのはレーシックかもしれません。そしてどうせやるなら、減価償却という意味で、若いうちからその恩恵を受けた方が良いと思います。(脱毛も同じことが言えますが、レーシック優先!)

12年前のわたしは、ゼロウェイストなんて考えてもみないことでしたが、
今となっては、レーシックでゼロウェイストに生活してきた12年間を、よくやった自分!と褒めてあげたいです。

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