観戦記の書き方
まもなく今期のMリーグも閉幕する。
私は4年間、毎週休むことなく観戦記を書いてきた。
おかげさまで「キンマの観戦記読んでます!」と言われることも多い。
観戦記は誰でも書ける
名を上げたい、熱い想いを伝えたい、と思っている方は多いはず。
なのになぜ観戦記を書かないんだろう…と感じる。特にプロの方。
いつ芽が出るのかわからない麻雀に対し、実況解説・講師・トーク…そしてライターのような麻雀以外の活動は、必ず自分の武器になる。
「ZEROさんのような文章力が無いから…」
とよく言われたりするが、自分の文章力なんて2枚切れのペンチャンくらいゴミだ。
ほら、滑ってる。
私は国語が決して得意ではなかった上に中卒である。
読みやすくなるように心がけているだけで、ウヒョ助さんのような面白い比喩だったり、須田さんのような豊かな表現力があるわけではない。
観戦記者は誰にでもなれる。
おそらくキンマウェブでは来シーズンの開幕前に観戦記者を募集するだろう。毎年募集しているからだ。
そこで手を挙げてやる気をアピールすれば、文字通り誰だって観戦記者になることができる。
とはいえ、観戦記なんて書いたことが無いから何から初めていいかわからない、という人も多いだろう。
そこで今回は、私がMリーグをどうやって視聴し、どうやって観戦記を書いているかの一部始終を紹介しつつ、私なりのやり方を解説していく。
これが正解というものではないが、4年間培ってきたエッセンスを存分に詰め込んであるので、参考になる部分はあるはずだ。
文量も7000文字近くになり、たっぷり。
観戦記に興味がある方は是非読んでもらいたい。
スタンス
起きた事実だけを書くのは観戦記ではない。
起きた事実に対して自分がどう受け取ったか、を伝えるのが観戦記だ。
そこでまずは自分がどういうスタンスで書くのかを考える必要がある。
麻雀の技術面を解説していくのか、選手の感情を捉えてドラマティックに書くのか。
私はその両方のいいところ取りをしたいと思っているが、配分は年々変わっている。
一年目は技術面:感情面が7:3だったのが、今は逆転しているのだ。
自分にあったスタンスを考えよう。
技術面はある程度の高い雀力が必要となってくるし、ドラマティックに書くには豊かな感受性が必要である。
技術面も表現力も自信がないという方も大丈夫。スタンスはこの2つだけではない。
たとえば、あなたが麻雀は趣味程度、表現力も高くない、だけど熱烈な雷電ファンだったとする。
だったら、雷電の試合を、雷電目線で書いてはいかがだろうか。
ようは雷電専門のライターだ。
自分の持っている熱さが伝わればいい。
雷電を応援する純粋な気持ち、雷電の魅力はどこにあるのか…雷電のことが好きならスラスラと出てくるだろう。
人によっては読んでくれなくなるかもしれないが、同じ雷電ファンからは多大な支持を受けるだろう。
もともと万人に受ける記事は存在しない。
なんなら、黒沢選手が出たときだけ書きます!でもいい。
キンマウェブの懐は深い。きっと融通してくれる。
もう一度言うが、観戦記者が選手のプレイをどう受け取ったか…が大切なのだ。
他にも
・全部会話調にする
・1局だけを掘り下げる
・あえて麻雀内容を書かずに前後のドラマを書く
と工夫の余地はある。
観戦記は自由だ。自由だけど自分にあった型を考える必要がある。
自分に合ったスタンスを考えたところで、いよいよ実践編に突入しよう。
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