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18年ぶりのオールドルーキー

というわけで、最高位戦日本プロ麻雀協会(47期前・東海支部)に復帰入会することになりました。
今回はプロに復帰したいきさつや、今後の活動、意気込みなどを書いていこうと思います。

なぜプロに復帰したか

なぜ今になってプロに復帰することになったのか。

一言でいうと「私の身勝手なワガママ」だ。

私は天涯孤独である。
両親もいなければ、兄弟とも連絡を取っていない。
ついでに特定の女性がいるわけでもない。やかましい。

朝起きてから寝るまでの殆どの時間を麻雀研究・天鳳における麻雀実戦・牌譜検討・麻雀関連の仕事・動画観戦に充てている。

逆になんで自分がプロ活動をしていないのか、というくらいには麻雀にどっぷりなのだ。

リーグ戦は最高にしびれる場所

私はリーグ戦に魅入られているのかもしれない。

最高位戦のプロアマリーグには、おそらくどの選手よりも一番多く参加しているし、自分でも関西でリーグ戦を開催している。(ゼロワンリーグ)
天鳳だって長期の成績で評価されるという意味ではリーグ戦みたいなものだ。

四半世紀前、沖中祐也はたしかに最高位戦のプロだった。

リーグ戦の度に上京していた。4半荘を打つためだけに名古屋↔東京を往復していたのだ。
余計な言葉のない濃密な空間で、己の時間を賭し、同じ志を持つ同胞たちと終わりなき戦いを繰り広げる。
ひりつく空気の中、自分と向き合いながらの闘牌に、最高にしびれていた
のだと、今になって実感する。

黒木さんのお誘いにより、自分の中に潜む「戦う場所への憧れ」「プロとして活躍したい欲」が爆発したのだ。

ね、完全に私の身勝手なワガママでしょう?

なぜ最高位戦だったのか

ありがたいことに、上の記事をアップした後、すぐに複数ものプロの方からお誘いがあった。
その中から私は最高位戦を選んだ。

・古巣
・東海支部がある

といった理由もあるが、一番の要因は鈴木優プロからの熱烈なメッセージである。
記事をアップして数分後にメッセージは飛んできた。
是非力になってほしい、一緒にやりたい、ゼロワンリーグも無料で行く、なんならサウナも行く…とそのメッセージに私は熱いものを感じた。
サウナだけに。

現・最高位様から必要とされるって、どれだけ身に余る光栄よ。

18年前のあの日、私は理由も告げず電話一本でプロをやめた。
全く記憶にないのだが、リーグ戦の途中だった可能性も高い。
少なくとも、何かしらの迷惑をかけたことは想像に難くない。

私の中で「最高位戦に迷惑をかけた」というわだかまりが未だに心の片隅でくすぶっている。

残りの人生をかけ、麻雀界に、迷惑をかけた最高位戦に、そして必要としてくれた熱い男のために恩返しをしたい。

それが私が最高位戦を選んだ理由の大部分である。

どういうプロ活動を送るか

正直、麻雀の活躍に関しては、かなり割り切っている。

もちろん「最高位を目指します」とか「麻雀道に邁進していきます」なんてことを言うのは簡単だ。
でもその言葉は自分を応援してくれる人に対し、誠実じゃないと感じる。

あまりに抽象的だからだ。

そりゃやるからには一番上を目指すし、麻雀の勉強は一生続けていくつもりだから、いわば当たり前のことになる。
でも麻雀だから当然運の要素が絡む。特にオールドルーキーである私は残り時間が少ない。

上振れ下振れのある世界で目標を掲げることに、あまり意味はないどころか、余計な執着を生むだけだ。

だから麻雀に関しては、与えてもらった場で勝手にしびれているし勝手に楽しむつもり。

その一方で、上振れ下振れのない世界での活動を頑張っていく。
私で言うと「執筆活動」だ。

私は、復帰入会するために今までの活動を必死の形相でプレゼンした。
「著書・小冊子・観戦記・戦術記事・ゼロワンリーグなどで継続的に活動しています。最高位戦にとってこういうメリットがありますよ!」
とアピールしたのだ。
それが通じたからこそ、再入会という形でチャンスを与えてくださったのだと思っている。

こういった活動は積み上がっていくものであって、決して減ることはない。
麻雀と比較して圧倒的に上振れ下振れがない。

麻雀で活躍できることは約束できないけど、執筆活動で最高位戦、ひいては麻雀業界に貢献できることは約束できる。

このようにプロ活動は「麻雀」と「+α」に分けて考えたほうが良さそうだ。
「+α」はトーク・解説・講師・アイドル・雀荘経営…など、人によって違うものである。
活躍したいのであれば、惰性で麻雀を打つだけではなく「+α」を積み上げていく意識が必要ではないのか。

これは他のプロに対しての言葉ではない。(プロにもいろんな形があることは理解している)
この言葉は四半世紀前プロになり、くすぶったまま幕を下ろすことになった1人の男に向けての、決して届くことのないメッセージなのである。

反響

復帰入会が認められたことについて、自分よりも喜んでくれたのは鈴木優プロだった。
なんでこんな他人のことで喜んでくれるのだろう。ありがたい。

推薦してくれたこの人の顔に泥をぬるような真似だけはしないよう、今後は最高位戦の一員である自覚を持って、言動に気をつけていきたいと思う。

また、昨日の発表後にも多くの反響を頂いている。
みんな熱いし優しい。
これまでの活動が報われたことと、今後に期待されていることを実感し、身の引き締まる思いだが、私としてはこれがスタートラインなので喜んだりしている暇はない。これからどうあるかだ。

今後について

今後の活動については、現在と何ら変わらない。
新たに最高位戦のリーグ戦とお仕事が加わるだけで、これまでの観戦記などの執筆活動、ゼロワンリーグも継続していく。

「最高位戦選手として相応しくない発言、発信は禁止されるが、問題ないか」

これが入会に際して、一番の審議対象になった。
いやいやいや…自分品行方正な方だと思っているんだけども。

自分はネガティブなことは言わないようにしている。
ネガティブなことを口にして、自分もそれを受け取る側も何も得しないからだ。
自分に不幸があったら自虐ネタにするくらいがちょうど良い。

観戦記に関しても、最初のうちは自分の意見を直球で書いていたが、それは一部の人に瞬間的にウケるだけで、読者もMリーグにも麻雀業界にも、そして書かれた打ち手にも、何一ついい影響を及ぼさないことを、この身で実感した。

まして麻雀の打牌選択は、その人がどこを見て何を考えて切ったのかわからない以上、断定的な表現は良くない。
どうしても書きたい部分はその人の意図を最大限汲み取った上で、慎重に書くようにしている。(これはゆうせーさんから学んだ)

嘘を書くわけではなく、書く部分や表現を選んでいるだけ。
今後も何一つ不自由せずに観戦記を続けていけると思っている。

「最高位戦選手として相応しくない発言、発信は禁止されるが、問題ないか」

他に「2341134 +3K」というような謎の呪文を唱えたこともないし、ましてや団体批判や業界批判なんて一度もしたことがない。

1つ心当たりがあるとしたら、しょうもない下ネタか。
今年のTweetを振り返ってみたが…

ここらへんは全然セーフだと思っているんだけど、どうだろう。
Twitterの果てしない押し引きが始まる。
別に下ネタ言わないと死んでしまう病気にかかっているわけではないので、なんとでもなる。(初期症状は出ている気がするが)

天鳳について

プロ活動となると、天鳳の打数は…

増えるでしょう。

最近スマホで打つことを覚えたので、出先や温浴施設で打つことも多い。
天鳳位になるまで打ち続ける!という意志は微塵も変わらない。

18年ぶりのオールドルーキー

オールドルーキーという言葉は長村プロが使っていたのかな。
おっさんって書くより断然かっこよかったので、ポンの声を待たずしてチーした。

18年ぶりに復帰って、おそらくプロ業界でも初めての事象だと思うし、今後もなかなか破れない記録なのではないか。

決して良い記録とは言えないし、40台半ばを迎えてプロなんて…という思いはたしかにあった。
でもMリーグで活躍する沢崎プロや近藤プロ、鳳凰位戦に出ていた古川プロ…多くのベテランからすると私なんてひよっこだし、そもそも他人の動向や視線を気にしている場合ではない

俺がしびれたいからプロになったんだし、俺が貢献したいからプロになったんだ。
何人たりとも俺の人生は邪魔させない。

今後の活動を考えるだけでワクワクしてくる。
18年ぶりの公式対局はどんな感じなのだろう。

ひりついた空気感は、あるいは冷たい牌の感触はどうか、そしてその中で俺はどう戦っていくのかーー

未来にワクワクする人生って幸せだよね。

私がベテランプロに勇気づけられたように、40代半ばでやり直すことによって、他の人のエネルギーになれたら良いなと思う。

それは麻雀じゃなくてもいい。
新しいことに挑戦するエネルギー、前向きに生きる原動力になれたら最高である。
誰だって最初はオールドルーキーだ。

なんだ、やれることはいっぱいありそうじゃないか。

Mリーグに関して

あ、プロになったということは、Mリーグで指名される可能性があるということだ。
それが紙のように薄い確率だとわかっていても、ゼロじゃないってだけで次のドラフトでドキドキできる。

…一応プレゼンしておくか。

・誰よりも熱い言葉で、自身(チーム・Mリーグ)の活動を配信していきます
・4年間見続けてきた上で活躍できる確信があります
・麻雀だけでなく、どうプロデュースしていくかも同時に考えて遂行していきます

これで0.01%→0.02%くらいにはなっただろう。


というわけで、今後とも沖中祐也をよろしくおねがいします。


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