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『山形との再試合、そして町田戦』について語り合うファジサポのAとB


B「あのさあ」

A「お、どした?」

B「観たよね?山形との再試合」

A「すごい試合だったな!」

B「ずっと攻められて苦しかったけど、最後ハン・イグォンがダメ押しの点決めてくれたときなんかふわーって救われるような気がしたよ」

A「あのゴール決まった瞬間"見たか!"って思ったもんね。誰に対してってわけじゃないんだけど」

B「Aもめちゃめちゃ熱くなってんじゃん」

A「この試合はなるでしょうそりゃあ。選手も監督もクラブもサポーターも。みんな本来しなくていい我慢を強いられたじゃない?」

B「うん」

A「それが全部報われるようなゴールだったし、勝利だったからさ」

B「ほんとにそうだね・・・」

勝ったからこそ語れる言葉がある


A「試合後のバイスと木山監督のインタビューなんかもすごくいいんだ」

B「ほう」

A「バイスはインタビューの冒頭で"ここ山形に来たのはjusticeを得るためだ"って言ってて」

B「justiceか」

A「多分だけど正義というよりかは、公平さとか公正さみたいな意味だと思うんだよ」

B「あー、そうかもしれないね」

A「だから、選手としても当然この裁定は納得がいくものじゃなくて。勝ってあるべきすがたに持っていくんだ!みたいな気持ちがあったんだろうなあってさ」

B「選手も"気持ちの持ち方が難しい"とは言うけど、裁定に対しておおっぴらに不満を言ったり抗議したりしなかったもんね」

A「たぶんクラブからそういうことは控えてくれってリクエストがあったんじゃないかなあと思うよ」

B「そうかもしれない」

A「だからこそこのjusticeって言葉にはそういう語られてこなかった選手の心情が透けて見える気がしてグッときたよ」

B「なるほどなあ」

A「木山監督はファジの公式にインタビューが載ってる」

■木山隆之監督
フリーキックからのスタートで先制点を取れて、良い状態で試合をスタートできた。山形が本当に上手くて良いチームだということは、このリーグにいる誰もが知っていること。我々も先制点以降はほとんど守る時間になったが、それでも粘り強く戦って勝つことを目指して選手たちは80数分、やり切ったと思う。最後に1つハンが頑張って取ったボールも良かったし、勝つことができて良かった。
今日に関しては、山形でもコロナの陽性者が出ていて急造のチームだったと思うし、我々も先週からそういう状態の中で試合をやって、中2日でここにやってきた。簡単にプレーできる状況ではなかったが、選手たちは本当に今の力を出し切ったと思うので、少しだけ我々が上回ることができたと思う。
再開試合に向けて、僕自身は気持ちを切り替えていて、決してネガティブな思いで来たわけではない。勝っても負けてもそれは変わらなかったと思う。ただ、今回の再試合をすることにあたっての決断の方法ややり方があまりにもイージーで、そこに対しては違和感を持っている。ホイッスルが鳴った後にそんなに簡単に試合を帳消しにすることは、僕はありえないと思う。その中で、野々村チェアマンを始め、真摯にいろんなことに向き合ってくれた。コロナ禍で経済を含めていろんな問題が起こる中で、Jリーグをより良くするために真摯にチェアマンが向き合っている。そういうチェアマンの思いにも触れた。本来、スポーツはミスがあるもの。これだけテクノロジーが発達した世の中で、ミスが見逃されにくくなったり、ミスが瞬時に世界中に知れ渡るようになって、そういったことを是正していくのは非常に難しいと思う。スポーツはテクノロジーがいくら発達しても人がやるものだということを共有した中でやることが、僕自身はスポーツマンシップだと思っている。今後、人間らしさを失わないようにテクノロジーもあわせてやっていってほしいという思いだけ。5カ月前に我々も山形もそういう思いをして、こういう試合を受け入れて、今日ここに来た。そういうことを今後しっかり考えてほしい。ただ試合をやれば、決められた条件の中で勝つためにやるだけだったが、そういう思いを持って取り組んできたことは、皆さんにご承知おきいただきたい。
4日後にまた試合があるが、少しでもリカバリーをして、強い相手にまた立ち向かっていきたい。

ファジアーノ岡山公式

B「あ、でも、監督はこの再試合について胸の内をかなり語ってくれてるな」

A「やっぱりチームを預かる責任者として、言っておかなければならないなってのがあったんだろうな」

B「これ読んで"ああ、やっぱりそうだったんだ"って思った」

A「言いたいこともたくさんあるけど言えなかったんだろうね」

B「すごくしんどいやつだそれ」

A「でも、こうしてバイスや木山監督が胸中を明かしてくれるのもやっぱり勝てたからってのが大きいと思うんだよ」

B「うん」

A「もし、引き分けとか負けだとバイスのDAZNでのインタビューはなかっただろう」

B「山形の選手になってたかもしれないもんね。ホームゲームだし」

A「しかも負けた後に語るとなると、どうも言い訳くさい感じになっちゃうじゃない?」

B「ほんまそれ」

A「こちらに落ち度はないんどけどさ。だから、堂々と物が言える状況も彼らは勝ち取ったよなと。Jリーグにはしっかりとメッセージが届いたんじゃないかなと思うよ」

B「いやーー勝ててよかったーーー」

勝利の希望を照らす先制点


A「山形もメンバーが揃わないし、練習も思うようにできない中での再試合だったな」

B「どちらも万全じゃなかったね」

A「しかし、コンディションの差は大きかった」

B「ファジは中2日だったけど、やっぱり厳しいんだ?」

A「これはプロのコーチから聞いた話だけど中3日はかなり動けるみたい。でもそれ以下の試合間隔になると相当厳しいみたいだよ」

B「あれだけ激しく動き続けるスポーツだから、体へのダメージも相当だろうね」

A「そうそう。疲労が抜けなくて体が重い。だからいつも通りの動きができないんだってさ。疲労は判断も鈍らせるし、難しいね」

B「対する山形は前の大宮戦が中止になってる」

A「試合間隔はかなり空いてるね」

B「そうなると山形がイキイキと動いて、ファジが押し込まれるのは仕方ないところだったのかな?」

A「うん。たしかにコンディションの面もあるし、山形普通にうまいからね。だから、ダブルでキツかった」

B「ファジは早めに541にして、守備的な構えからカウンターを狙ってるように見えたけど」

A「おお、そういう見方でいいと思うよ」

B「そうするしかない感じだったのかな?」

A「やっぱり最初のFKで先制できたのが大きいと思うんだよ。リードがあるからそれを守りながらという考え方を選ぶことができた。あと体力的な消耗もセーブしたいという考えもあったと思う」」

B「うん」

A「あれがなければファジはどこかで相手陣内に入っていってゴールを取らなきゃいけなくなる」

B「そうだね」

A「後半になればなるほど点を取れる可能性も下がっていくと思うんだよ」

B「どんどん動けなくなっていくもんね」

A「そうなると勝ち切るのが難しくなるから、ゲームの頭で点が取れたのはチームの心理的にもかなり大きかっただろうなあ」

B「ほお、点を取れたことがどう心理的によかったの?」

A「リードを奪うと"そのままいけば勝てる"って考えることができるでしょ?」

B「うん」

A「常に点を取られなければ勝てるんだ!って思える状況で戦えるのと、どこかで点を取らなきゃ勝てない!って状況だと気持ちの余裕が違うと思うんだよ」

B「あ、それ観てるこっちもそうだわ笑」

A「試合の頭でリードを奪って、ずーっと"勝てるかもしれない可能性"を念頭に置きながら戦えた」

B「うん」

A「暗い夜道の先に少し灯りが灯ってるような、ね。希望を感じながらやれたんだろうなあと思ったわけよ」

B「体は重いし、しんどいし、ピンチも何度もあったけど、それがあったからふんばれたってことか」

A「そういう希望の先制点だったかもしれないね」

B「バイスのゴールすごかったなあ!」

A「すごかった。キックもうまいし、やっぱりファジはセットプレーがうまいよ」

B「たくさん点取ってるもんね。この間接FKは難しかったと思うけど、Aはどのへんがよかったと思うの?」

A「まずはバイスのキックの弾道だよね。ひとに当たりにくい角度で打ち上げるような」

B「うんうん」

A「そして細かいところでは、バイスが蹴る直前の河野諒祐がいいなと思った」

B「ほお、どういうこと?」

A「これバイスが蹴る直前まで河野はゴールに背を向けて立ってんだよね。いわば、河野が壁になってる感じ」

B「どれどれ・・・あ、ほんとだ」

A「蹴る直前でさっと交わしてそのコースにバイスが蹴ってるでしょ?」

B「おお!」

A「だから、わずかに河野が空けたコースだけは山形の選手が割れていてブロックにいけてないんだよね」

B「めっちゃ考えられてる!!」

A「河野がボールを下げてステイする。河井が蹴りやすいようにボールを止める。河野はブラインドになって、さっと交わす。バイスが助走からシュートする。すべてがスムーズに流れてて、ほんとにお見事だった」

B「これタイミングずれたらダメだったよね?」

A「変なキックになったり、山形の選手に当たってたかも知れないね」

B「いやー、ほんとに決まってよかった」


ホーム町田戦に向けて考えておきたいこと



A「無事、群馬・山形のアウェイ連戦を連勝でクリアすることができた。めちゃくちゃ難所だったから、すこしホッとしたね。でもすぐ次がある」

B「今度は中3日でホーム町田戦か」

A「ここもコンディション的には不利だな。こちらは中3日。相手は1週間あるからね」

B「2試合続けてかよ・・・ほんとこの辺の不公平どうにかならないのかな」

A「この日程はないよな。不利しかないもの」

B「他所もコロナで中止になって、日程が狂ってるからウチだけじゃないとはいえ・・・」

A「まあ、この話はこの辺にしとこう。中2日みたいな酷い日程も跳ね返す勝利を収めたところだし」

B「それもそうだね」

A「町田戦もメンバーが読めないけども、ここは少し戦力が戻ってくるんじゃないかと思う」

B「そうであってほしいよマジで・・!」

A「問題は群馬・山形で試合に出た選手だな」

B「やっぱり疲労が?」

A「うん、どれだけ回復するだろう?ってのは少し気になるところだね」

B「この2試合はスタメンもほとんど変わってないもんね」

A「そうだね。プレータイムが長かった選手はそれだけ蓄積している疲労もあると思うから、状態がどれくらいもどっていて町田戦でもできるレベルになるかどうか?まずはそこを気にしたい」

B「なるほど」

A「連戦だったので交代カードを切って選手を入れ替えてはいるけど、山形戦はだいぶ引っ張ったからなあ」

B「交代あまり早くなかったよね」

A「うん、勝つために下手にいじりたくなかったのかもしれない。リードは1点しかなかったしね」

B「これが3点リードとかだとどうなるの?」

A「もうちょい選手を早めに代えて、温存じゃないけど休ませることはできたかもしれないね」

B「そう考えると次の試合で使いたいからこの選手はここまで使います、とかやりくりを考えるのも楽しいね」

A「そうそう。とくに連戦はね。あんまり代えすぎるとチームがギクシャクして本来出したい力が出なくなったりすることもあるし」

B「そのへんのさじ加減が難しいのか」

A「そういうこと。アウェイ連戦組が町田戦も問題なく出られるようなら、横浜FC戦で出られなかった選手がそこに戻ってきてかなり戦力的には回復することになるね」

B「あの衝撃から、ようやくここまで・・・」

A「町田戦からその次のホーム山形戦までは中5日あるから休養は十分だ。だから、コンディション的な難所はこの町田戦が最後のヤマだと言える」

B「もうちょい、もうちょい、がんばれば通常に戻れるかもしれない」

A「うん。戦力的にもコンディション的にもいい状態に戻って、横浜FC戦で見られなかったこのチームの最大値がようやく出てくる」

B「うおお、のこり試合めっちゃ楽しみじゃないか!」

A「今年の木山ファジの一番いいフォームで、連戦連勝と行きたいね」

B「アウェイツアーが組まれたり、パブリックビューイングが開かれたり、クラブもサポーターもかなりの気持ちをこめた再試合だったからさ」

A「うん」

B「最後イグォンのゴールでそれが報われた気がして、すごく気持ちよかった。でも・・・まだ何も終わってないんだよな」

A「そうなんだ。確かにこれだけの難所をクリアした。報われる気持ちもあった。でもまだ昇格できるとは決まってない。それどころか、2位との勝点差は8もある」

B「まだ結構あるな・・」

A「だからどんな状況でも連戦連勝して追いかけないとね」

B「あのさ、ここ5試合の成績を見てみたんだけどね」

A「うん」

B「ファジアーノ岡山、4勝1敗勝点12これは直近5試合でリーグ1位です!」

A「おおお!そうか、横浜FC戦の負けを挟んで2連勝だもんな」

B「そう!今一番勢いがあるのは間違いなく岡山」

A「しかも、難局を連勝で勝ち切った粘り強さもあるし、これからメンバーも戻ってくる」

B「手負いなのに上り調子という。とにかく、町田へのリベンジを達成して、3連勝とする。まずはそこだな!」

A「チームの雰囲気もいいし、すでに何かを起こせそうなムードがこのチームには漂ってきてると思うよ。彼らならできる」

B「信じよう」


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