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【岡山vs金沢】失点シーンから学ぶ「守備のみかた」の話


どうも、ゼロファジです。


開幕戦を快勝して迎えたツエーゲン金沢との一戦。残念ながら結果は0-1の敗戦ということで連勝はなりませんでした。いい攻撃も見せていたので、先制点さえとれればという試合でしたが、こういう負けも必要でしょう。

目先の勝点は大事ですが、もっと大事なのはたくさん勝ち点を勝ち取れるチームに成長することです。強くなったらいいんです。強くなったら勝手に勝ち点はついてくるのですからね。


さて、本題に入りましょう。今回は「守備のみかた」についてお話していきます。実際の金沢戦の失点シーンを教材にして、守備を見るときはこういうところを見るといいよ!っていうポイントを明らかにしながら解説していきますので、ぜひDAZNでシーンを繰り返し見ながらチェックしてみてください。

注:ハイライト動画は大事なところがカットされているのでDAZN推奨


はじまりは岡山の攻撃が失敗したシーンから


この一連の失点シーン。最初はどこからスタートしたのか?というと、岡山が右サイドの攻撃を試みたけれど、ミスがあって金沢にクリアされてしまったシーンからでした。

試合時間[38:40]あたり

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金沢のCBからGKへバックパスが出てクリアされるんですが、岡山の選手はミスった河野も木村もそのままプレッシングに出ていってることがわかりますよね。


ポイント1 通せんぼできないときには心のアラートを鳴らせ


シーンの続きを見ていきましょう。

岡山がプレスに来ている中金沢のGK後藤が素晴らしいキックを見せます。

試合時間[38:46]あたり

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大きくドカーンと蹴りだすのではなくて、おそらく狙ってこの四角のエリアいに蹴りだしたんじゃないかなと思います。というのも、ここは金沢の選手が密集していて数が多いのでボールがこぼれた際にセカンドボール争いで有利に立てるからです。

実際はスーパーなボールが金沢の左SHに飛んでいき、きれいにコントロールしたヘディングのパスをボランチに落とすことに成功してしまいます。

さて、ここがポイントです。もう一度、金沢のボランチがボールを前向きにコントロールした瞬間の図を確認してみましょう。

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自分はこの時に、「あーーちょっとヤな感じ!」と感じました。

なぜか?というと、ボールを持っている金沢のボランチの選手の周りに通せんぼしてボールの前進を止められる岡山の選手がいないからです。つまり、この状態だと金沢の選手はどんどん前に進めてしまいます。邪魔者が近くにいないですからね。

サッカーの守備は「上手に通せんぼしながらボールを奪うこと」なので、通せんぼができない状態になってしまうのはいい感じで守れない可能性が高いと考えてOKです。ですから、この場合のように相手がどんどん前に進めちゃうなってシーンが出てきたら心の中でサイレンを鳴らしましょう。

「おや?相手がフリーでボールを持ってるのに通せんぼできそうにないぞ!?」
         ↓
「注意!注意!守備がうまくいかないかもしれない!」

こんな感じで心の中でサイレンを鳴らしてシーンを見るようにするといいと思います。


ポイント1 守備で上手に通せんぼできないときは心のアラートを鳴らせ


ポイント2 きれいなブロックが再構築できるかを見る


シーンを進めましょう。フリーでボールを受けた金沢のボランチは、がら空きとなっている右サイドへボールを運びます。

試合時間[38:51]あたり

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実は、この時38:51と38:54でそれぞれ濱田と喜山がなにやらスペースを指さして指示を送っていることが確認できます。ぜひ見てみてください。

推測ですが、38:51の濱田の指示はおそらく白井へのものじゃないかと思います。

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金沢の右SHが徳元の背中を通って、斜めに抜けようとしているので白井についていくようにという指示をしたのでしょう。

で、次の喜山の指示がとても重要なのですが38:53のところ

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ここではおそらく右SBの河野にボランチの位置に戻るようにと指示していると思われます。これは何故か?というと、喜山は河野が攻撃で深い位置まで出ていった穴を埋めているんですね。ですから喜山がそのまま右SBに入るから河野にボランチまで戻ってくれと言ってるのはないかなと。ちなみに、金沢のFW2枚と岡山のCB2枚だと2:2で数的同数になってしまいます。数的同数というのは守備側が不利なので、喜山がカバーにはいることでようやく最終ラインで3:2の数的有利を作ることができるのです。

シーンを進めます。金沢は右SBから上がってきたボランチにボールを預けます。すこし攻撃のスピードがダウンしたことで岡山の選手もだいぶ帰陣することができました。さあ、ここが第2のポイント。

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最終的にはこの図のように、ボランチから中に入ってきた左SHに決定的なパスが通りペナの中にパスを通され失点してしまう流れになっていました。ここで、注意したいポイントは、コンパクトなブロックを作り直すことができているか?ということです。

金沢の選手を図から消して、岡山の守備のブロックがどうなっているか?確認してみましょう。

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喜山が河野の代わりに右SBの位置に入ってます。どうでしょう?黄色線の部分、本来であればダブルボランチでギュッと詰めてスペースを閉めないといけないエリアがびろーんと間延びしてしまっているのがわかります。コンパクトというのは選手の距離感が狭く、ギュッと凝縮している状態のことを言いますから、これではコンパクトな状態になれているとはいいがたいですよね?とくにカウンターの場面など、守備の陣形が崩れているときはいかに迅速に守備の陣形を立て直すか?が大事になってきます。

ポイント2 コンパクトな守備ブロックが再構築できるまでアラートを鳴らせ

「カウンターを食らっててこちらの守備が乱れてるぞ!」
       ↓
「注意!注意!コンパクトな守備ブロックが作り直せるまで安心できない!」

こんな感じでサイレンを鳴らしながら守備を見るだけで何倍も試合のスリリングさや攻撃→守備の切り替えのシーンのおもしろさが味わえると思います。


おさらいをしておきましょう。


ポイント1 守備で上手に通せんぼできないときは心のアラートを鳴らせ

相手がフリーでボールを持っていて前進を止められそうにないときは心のアラートを鳴らす。

ポイント2 コンパクトな守備ブロックが再構築できるまでアラートを鳴らせ

カウンターの場面など戻りながら守備をするときはとにかくコンパクトなブロックが再構築できるまではアラートを鳴らし続ける。



補足 サッカーではとにかく真ん中命、あとゴール近くも命


サッカーの守備では守らないといけない大事なエリアがあります。

こちらの動画で解説してますのでぜひチェックしてみていただきたいですが、簡単に言えば「とにかくゴールに近いところが大事!」「とにかく外より中のエリアが大事!」この2つはしっかり覚えておいた方がいいです。


正直、ここまで説明したことを踏まえてこの失点シーンを見ていると、金沢のボランチからのパスをあんなど真ん中でドフリーで左SHに受けられてしまった時点で「あー・・・・・・・・」と。「守備ミスってるわ・・・・・」ということに気がつくことができます。

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オープンチャット「ファジアーノ岡山を語る部屋」での一コマ。


見かたをコツコツと蓄積していくとリアルタイムで試合を見ていても「あれ?あそこ変だな?」と気がつくことができるようになります。こちらの部屋ではファジアーノ岡山の話題を中心にサッカーのみかたがうまくなるコツをどんどんポストしております。ファジをもっと知りたい。サッカーをもっと楽しんでみたいという方はぜひおいでんせえ。一緒に岡山を日本一サッカーに親しんでいるサポーターのいるクラブにしましょう。

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それではまた。



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