『アウェイ群馬戦の展望』について語り合うファジサポのAとB
B「あのさあ」
A「お、どした?」
B「こんどのアウェイ群馬戦どうなると思う?」
A「大事な試合になるな」
B「残り11試合になってきて、いよいよクライマックスだなあと思うと次の試合が待ちきれなくてさ」
A「うん」
B「試合観る前にAに見どころを聞いとこうと思ってさ」
A「そういうことね」
この試合の立ち位置
B「もう負けられないよね?」
A「そうだね。前節の敗戦で上位2チームとの勝ち点差がかなり開いたからこれから自動昇格を目指すためには、大型の連勝が欠かせない」
B「うん」
A「選手たちもよく言ってるけどすべての試合が決勝戦みたいなもんだよ」
B「のこり全部勝ちたいなあ」
A「連敗するわけにもいかないしね。しかし、なかなか群馬はやっかいな相手だよ」
B「ここのところ5連敗してるんだよね。群馬相手に・・・」
A「へー!それは知らなかった」
B「今年もホームで負けてるし」
A「今の群馬も手強いぞ」
B「そうなんだ?」
A「うん。前々節の横浜FC戦では先制されたものの、後半はワンサイドゲームみたいに押しに押してた」
B「まじかよ」
A「しかも、前節は3位の仙台をボコボコにしていて驚いたよ」
B「え、ボコボコ?そんなに?」
A「あれはもう正真正銘のボコボコだったな」
B「1位と3位相手にそんな試合してんのかよ。とても残留争いしてるチームと思えないなあ」
A「勢いがあるし、きっと難しい試合になる」
B「これは心しておいたほうがよさそう」
大槻ザスパのぼんやりとしたイメージ
A「横浜FC戦と仙台戦の途中まではチェックできたから、まずは大槻監督が率いる群馬の大枠の特徴からいってみようか」
B「うん」
A「前回対戦のときも思ったけど、このチームは4バックと3バックを自在に使い分ける柔軟性があるチームだな」
B「ほう」
A「並びの変換もスムーズで、選手に戸惑いは感じられなかった。だからチームにしっかりと馴染んでいるんだろうなと思うよ」
B「フォーメーションを入れ替えるとどう有利になるの?」
A「相手の出方に対してバリエーションを持って対応出来ることが大きいね。フォーメーションが試合中に変わるというのは実はかなり有効なんだよ」
B「へえ、どうして?」
A「フォーメーションが変わると、選手の立ち位置も変わるから、ポジションによってはマークすべき相手がいなくなったりすることがあるのね」
B「うん」
A「そうしたマークのズレが問題になることがあるんだ。また、相手の並び方が変わったらそれに対応しなきゃいけないんだけど、解析して対応するまでに時間がかかる」
B「うん」
A「するとその間対応が後手後手になるから、相手ペースになったりするわけさ」
B「そういう効果があるのか」
A「だから、フォーメーションが変わったかどうか?は結構大事」
B「木山ファジも3バックになったりするけど、同じようなメリットがあるってこと?」
A「そう考えてOK」
B「わかった」
A「次に展開の話。この試合はファジがボールを持ち、群馬が構える時間帯が増えると想像してる」
B「ファジの方が上位だから?」
A「まあ、それもあるけど群馬はカウンターがいいチームなんだ」
B「カウンターかあ・・・」
A「ちょっと嫌な感じするだろう?」
B「うん。このところカウンターで失点してるからさ。いやーな感じあるね」
A「まあ、そのへんは後で話すとして。この試合は1点を争うゲームになりそうだから先制点がそのまま決勝点になるつもりでいたほうがいいかもしれないね」
B「それはなんで?」
A「群馬はここまで24得点とってるけど、これはリーグ最下位なんだ」
B「なるほど攻撃力に課題があったのか」
A「そして失点が40。これは降格圏内のチームとしてはかなり低い。22位で56失点、21位で57失点だからさ」
B「うわ、ほんとだ!ということは守備がいいのかな?」
A「そう考えておいた方がいいね。実際群馬の守備はたぶんリーグで一番美しいと思う」
B「点取れなくて焦って焦って、みたいな流れになったら嫌だなあ」
A「まさに。先制点を取れるかどうか?取れた時間帯も重要になってくるね」
B「うんうん」
群馬のフォーメーションについて
A「次に基本となるフォーメーションについて」
B「4バックと3バックがあるってやつね」
A「4バックのときは442。3バックのときは3421。しっかり確認してないけど、たぶんこの二つ」
B「うん」
A「守備時も442のままで守るときもあれば、532というように一枚落として5バックになるときもある。これを使い分けてくる」
B「まさに臨機応変だなあ」
A「このあたり大事な要素だと思うのでカウンターの話をするときにセットで話すよ」
B「お願いします」
A「群馬の442はほんとに美しいぞ。いいときの有馬ファジ、2019年とか2021年の終盤の時みたいに、守備を見ていて楽しくなるチームだ」
B「そういわれると親近感わくなあ笑」
A「なぜかそういうチームは得点が遠いというところも不思議だけどな笑」
B「でも、そういうチームに限って決めてくるんだよね・・・」
A「決めるのは次の試合にしてもらおう」
木山ファジはどうでてくる?
B「群馬に対してファジはどうでてくるかな?」
A「えーっとね・・・」
B「うん」
A「さっぱりわかりません」
B「何だそりゃ笑」
A「いやだってさ、まずメンバーが読めないだろ?さらに前節の戦いぶりを見てわかるように3バックスタートも十分考えられる」
B「たしかに」
A「となるともう何やってくるか?はさっぱりわからない。たぶん群馬陣営もこんなの読みきれないと思うぞ?」
B「考えてみればそれもそうか笑」
A「前節の横浜FC戦からさらにひとり陽性者が出ているけど、それがメンバー選考にどう影響するのか?もわからない」
B「試合はじまってみないとわかんない感じにまたなりそうだね」
A「そうそう。それでいいと思う」
カウンターとファジの弱点と
B「問題はカウンターか・・・」
A「この試合のキモはここだろうと思う。群馬は堅守速攻がいいチームだから必ずそれを狙ってくるはず」
B「千葉戦、盛岡戦、横浜FC戦と、立て続けに失点してるよね?これはどうしてなんだろう」
A「そこは木山ファジの弱点だね。相手チームもそれがわかってるから狙ってくる」
B「具体的にはどういうところがよくないの?」
A「木山ファジのよくないクセは、攻撃から守備に切り替わるときの緩さにあると考えてる」
B「お、なんかややこしそうだね」
A「たとえば、横浜FC戦の失点シーン」
B「あまりみたくないけど・・・」
A「横浜FCがボールを前に蹴り出しそうなのに、ファジの選手は行く末を見てしまっているだろう?」
B「ほんとだ、横浜FCの選手が何人か前に走り出してるのと対照的だね」
A「ファジのよくないところは攻撃が終わったあとにぼーっとしてる時間があることなんだ」
B「そんなとこ気にしたことなかったよ」
A「攻撃してボールを失った瞬間から守備に切り替わるまでの2.3秒間の状態のことをネガティブトランジション(ネガトラ)というんだけどね」
B「うん」
A「ネガトラのほんの2.3秒間の間、ファジの選手はぼーっとしちゃって守備に変わっていくのが遅い傾向がある。守備に移行するのが遅いということは、守備力が回復するのが遅いとぼんやり思っておいていい」
B「うん」
A「逆に相手はマイボールになった直後に前にボールを運べれば、守備力が回復しきってないファジを攻めることができるわけだ」
B「めちゃくちゃ大事じゃん」
A「ファジのネガトラの緩慢さはもう相手にバレてるのでたぶんそこを狙ってくるよ。木山ファジは基本的に守備が固いチームだからなかなか崩せない。でも、そこに弱点があるから余計そこに活路を見いだしてくるはずだ」
B「ああ、そういうこともあって同じようなパターンが増えてるのかな?」
A「そうかもしれないね」
B「うーん。そうだとすると、群馬も狙ってくる可能性あるよね?」
A「群馬はカウンターが得意なチームだし、前線にはスピードのある選手もいる。彼らにとってはねらい目だろうな」
B「じゃあさ、試合見るときはどこに注意したらいいのかな?」
A「まず、ファジの攻撃が終わった直後に素早く守備に移るようにアクションできているか?を見てみて」
B「そこでぼーっとしてたらダメってことね?」
A「そう、そこを狙ってくるからね」
B「相手側のプレーで注目なのは?」
A「逆に相手はファジの緩さを突いていきたいわけだから、ボールを奪った瞬間に早く、前に、ボールを運べるかどうか?ここが一番重要だね。ちなみに、セカンドボールを回収した直後なんかも同様だよ」
B「わかった、そこは注意してみる」
群馬を5バックにするか、それとも
A「さっき群馬は守備時4バックや5バックになると言ったでしょ?」
B「そうだったね」
A「自分は群馬を押し込んで5バックにした方がいいと見てる」
B「へえ!そこになんか違いがあるんだ?」
A「ちょっと図を出すわ」
B「お願いします」
A「まず、群馬が442で守ってて狙い通り守備ブロックの中でボールを刈り取った場合を見てみる」
B「うん」
A「そこから群馬は間髪置かずに、縦にパスを出しカウンターになだれ込む」
B「うん」
A「そのときに442だと、群馬の2トップと走力のある両SHあたりがカウンターの矢の役割をこなせる候補者になるわけだ」
B「前の方にいるもんね」
A「相手に押し込まれると群馬は5バックになって最終ラインを埋めるんだけど、5バックになると群馬のサイドアタッカーが下がらないといけなくなる」
B「なるほど」
A「そうなると、前に残ってカウンターの矢になれる前線の選手の枚数は必然的に減る」
B「うん」
A「なおかつ、押し込めば押し込むほどこちらのゴールからは遠ざかる。そうなると相手ボールになったとしても距離が遠くなるよね?」
B「うん」
A「そうすると相手がシュートに入るまで時間がかかるから、守備に入る時間がかせげるってわけさ」
B「なるほどなあ」
A「群馬の442を相手に下手にボールを失うのは避けたいね」
B「うん」
A「中央が狭いからパスやドリブルを絡め取られてしまう可能性がある。しかしそれを嫌がってブロックの外でパスを回しても群馬の脅威にはなりにくい」
B「手強いな」
A「奪ったら、早く、前に!運んでくるので、中盤で不用意にボールを失ったら手痛いカウンターを食らいかねない」
B「さっきみたいに矢がたくさん飛んでくるわけだね。だから、5バックに押し込んだ方が安全かもしれないねって結論か」
A「まあ、一応」
B「まあ、一応?」
A「5バックにすると安全性は高くなる。でも、その分群馬が人数を守備にかけられるから・・」
B「跳ね返す力が増すのか・・・」
A「まあ、そういうことだね」
B「この試合群馬も勝ちたいと思うけど、最悪ドローでもいいやってパターンもありうるよね?」
A「残留争いはとにかく1ポイントでも積み上げるのが大事だから、勝てなくてもドローなら良しとする場合はあり得るだろうね」
B「そうすると守備のいい群馬を攻めあぐねて・・というのもイヤなシナリオか」
A「そう、そこが岡山は厳しい。だけど2位以内を狙おうというんだからね。そのくらいシビアに勝ちを求められるのは当然ともいえる」
B「勝ち続けないと上に残れないもんね」
A「うん。しかし、群馬に5連敗中とはな・・・」
B「あ、でもね、2020年からはじまった5連敗の前は6戦無敗なんだよ?」
A「あ、そうなの?」
B「しかも4勝2分とかなりの勝ち越し」
A「じゃあ、2つの意味でも連敗を止めて上を目指すいい機会だな」
B「そうだね。絶対に勝つ」