はじめに
私は、仕事の特性上、対立が絶えない、お互い協力できない組織の相談を受ける。大概、業績も悪化中だ。
その経験からすると、比較的発言権のある、声の大きい立場の方から…
「結果さえ出れば、関係性なんかよくなる。まずは結果。」
「関係性なんて取るに足らない。サークルじゃないんだ。」
…というような持論を、自信満々 or オラオラムンムン or 悟り顔で言われることが多い思う。
結論から言うと、僕の経験上、業績も関係性も悪化している組織の場合、成果が出ることはないです。
今日は、そんな経験に基づいた考察をしてみたい。
インタビューから見えてくるもの
例えば、過去こんな相談を受けたことがある。
あまりにも関係性が悪過ぎて、もはや組織として機能していなく、成果も出ていないので、改善の糸口を見つけるために、相談を受ける。
そんな時、まずは、個人インタビューをする。
すると、よくこんな言葉を耳にする。
結果が出れば、みんなハッピーになる。達成感を味わえる。そしたら、過去の恨み辛みも思い出話にして、仲良くなって勝利の美酒も味わえる…って感じだろうか?
さらに驚きなのは、続けてこんなことをいう。
あなたが正しい…あなたに黙って従えと…?
言葉は、ここまでダイレクトじゃないことの方が多い。こんな感じだ。
この手の言葉を発するのは、これまで数々の至難を乗り越えてきた百戦錬磨の重鎮社員や役職が高いマネージャー、オラオラ意識高いドヤ顔系エースの方が発することが多い。(本人は、自覚ないけど)
アイデンティティ上、「私は正しくなければならない」「私ができることを"立証"しなければならない」という思い込みが強い人ほど、よくこの言葉を発する。
これまでの人生経験で…
…パターンかな。
側から見ると、通称…
「成果を出さなければ死んでしまう十字架」
…を背負っている方。
という、無意識のサクセスストーリー物語(=妄想)が、潜在意識にあって、自動駆動させて、それを組織やチームに持ち込んでいる感じかな。
Welcome to "破滅へのデスロード"
いずれにしても、この2つの言葉「結果が出れば関係性はよくなる」「自分が正しい感」の匂いが漂っている組織は、要注意な気がする。
結果が出て、関係性が良くなったパターンを見たことがない。
むしろその逆だ。負のスパイラルがはじまり、関係性も結果も悪化する。
Welcome to 破滅へのデスロードだ。
心当たりがあるあなたに伝えたいこと
どうだろうか?
心当たりがある人はいるだろうか?
そんな方々に、この時点で、まず私がお伝えしたいことは…
…です。
それを受け止めて欲しいな。
理論「成功の循環モデル」を用いた解説
じゃあ、どうしたら良いのか?
とても使い古された概念だが、なんだかんだでこの状況を解説するのに1番わかりやすいので、成功の循環モデルを使って解説してみる。
この理論をざっくり説明すると…
「結果の質」をあげたいのであれば、「関係の質」をあげよう!
…と、「結果の質」が悪化して、焦り始めている方々にとっては、なんとも呑気な理論です。
とはいえど、そこが大事なので、解説します。
つまりは…
…というようなことが起きる。こう書いてみると、極めて当たり前のことだ。
この理論に基づくと、上で挙げたケースでいう「結果がでれば、関係性がよくなる。」という主張は間違っていないように見える。
そこで、バッドサイクルについて具体的に紹介したい。
「結果の質」が悪い時、冷静を装いながらも、内心私たちは焦ってしまわないだろうか?
そして、上で挙げたケースのように、「私が正しい、私に従え意識」からくる「押し付け」や「命令」などを通じて、対立や分断が助長されていく。
仮に「押し付け」や「命令」などの荒技によって、一時的に業績が出たとしても、その過程で「関係の質」を低下させているので、長期視点で見ると組織は崩壊の方向に向かっている。
僕なりに解説してみると…
ポイントは、「結果の質」を上げることに固執して、そこを起点として活動してしまうと、「結果の質」はどんどん低下していくということだ。
そこで、この理論では、「関係の質」を上げることに起点を置いて取り組むと、結果的に「結果の質」があがっていくよ。と言っている。
結論、「急がば回れ」です。
実践的な取り組み
まず、やってみたことが良いこととして…
…もしくは…
…と良いのではないでしょうか?いずれにしても、「関係の質」に取り組むしかない。
ただ、無論、超・心理的安全性が必要なので、激化しているチームでやろうとすると、却って火に油を注ぐこともある。
そんな時は、第三者の介入を検討してみるのは、いかがでしょうか?
どんなに関係が激化していても、どんなに関係が複雑でも扱えます。ただ、激化し過ぎる前にご相談いただいた方が、悲劇は少なくて済むし、立て直しは早い。私個人の願いとしては、人が必要以上に傷ついてほしくないという願いがあるので、早めにご相談されると嬉しいな。
最後に: 家族3人でオーストラリアにいって、コアラを抱っこするために、仕事募集中!
結果的にチームにもっと有機的な繋がりを取り戻して、チームに活力と爆発力を取り戻していくサービスにご興味ある方はこちらもどうぞ!
赤字続きから昨対比250%成長を実現した関係性コーチングの事例は、こちら!
無料体験に興味ある方は、こちら!
もっと詳しく知りたい方は、こちらのマガジンをどうぞ。
システムコーチ、募集しているよ!
こんな僕と仕事したい方は、こちらから!