見出し画像

『おしえて!ドクター・ルース』

原題「Ask Dr. Ruth」

◆あらすじ◆
90歳で現役のセックス・セラピストとして活躍するドクター・ルースことルース・ウェストハイマーを追ったドキュメンタリー。1981年、ニューヨークのラジオ局で放送開始されたトーク番組で誰にも相談できない性の悩みを明快に解決するドクター・ルースのチャーミングなキャラクターはたちまち評判を呼び、84年にスタートした全国ネットのテレビ番組は一大ブームを巻き起こした。性の話題はまだタブーだった時代に、彼女は人びとのエイズへの偏見をなくすために立ち上がり、中絶問題では女性の権利向上をバックアップし、LGBTQの人びとに寄り添いつづけてきた。ドイツで生まれ、幼い頃に家族をホロコーストで失い、終戦後はパレスチナでスナイパーとして活動したドラマチックな経歴を持ちながら、いつの時代も自分らしく生き、常に笑顔で前を向いて生きてきた彼女のドラマチックな人生に迫っていく。


【SIZE DOESN'T MATTER】

この映画の米国版ポスターにサブタイトルの様にプリントされてる言葉。

【サイズなんて関係ない!!】

              吹き出しちゃったww

私は割と何でもオブラートに包まず口にしてしまう方だが若い頃は『女の子がそんな事をクチにしちゃイケマセン!』なんてのは良く耳にしたなぁ・・・何て思い出しながらこの映画を観ていたよ。

セックスを語るのはタブーな時代にドクター・ルースはラジオを通して性の話をオープンにした。
ましてや女性だ。
並大抵の事じゃない。

でも【性の悩み】ってきっと他人に訊けない分ほぼほぼ全員が多少は持ってる物なんじゃないかな?なんて思ったりもする。

年取るとさ、セックス依存症くらいに好き者じゃないとそういうのどうでも良くなってくるんだけど夫婦間とか恋人間とサブタイトルの様にサイズ問題とか彼女無しでマスターベーションが止まらないとか女性で自慰はおかしいですか?とか・・・あるんだろうなって。
面白いのは嘗ては『女性に性欲が無い』と思われてたって事。
そう言う風潮あったなぁ・・・って。
セックスは男性の為に在るモノみたいなね。

アホか!!


そんな今思えばアホらしいお悩みをこのドクター・ルースがガンガン解決していくラジオ相談室が全米で大人気になって今でもずっと彼女に助けられてる人が沢山居るらしい。

いやね、このオバちゃんの(おばあちゃんか)風貌がイイと思うの。
言葉悪いかもだけどチンチクリンでクシャっとした笑顔で可愛らしい風貌が良かったんだろうね。
これがさ容姿端麗パツキンで立てロールねぇちゃんとかだったらエロくてダメだったんだろうな。きっと男の相談ばっかりで違う番組になってたかもね・・・(^▽^;)

彼女をゲストに呼んだアメリカの名司会者達が軒並みやり込められてる姿がめちゃ笑えた(´艸`*)
この映画には無いんだけど(映画にも映像出演してる)アーセニオ・ホールと【CONDOMANIA】に行ったりね。行動力も凄い!!

彼女がなぜあの時代にここまで芯を通してやり続けて来られたか?
彼女はドイツ人で実はホロコーストで両親を亡くしてる。自分達の身に迫る危険を察知した両親は彼女1人スイスの施設へ逃がすんだけど彼女はその後イスラエルへ渡ってスナイパーになり、3度の結婚を経て現在に至ると言うとても波瀾万丈な人生を送ってる。その過去もしっかり実写とアニメで描き出されてるから見応えあり。
或る意味自分が生かされた意味みたいなものを何処かで感じ取ったのかもしれないね。使命だったかな?
そう言った子供の頃からの逆境を乗り越えた事実が太いバックボーンになり、90歳になった今でもとても精力的でビックリするくらいだ。
多分想像以上に激しい世論と闘って来た女性だが彼女のチャーミングでバイタリティに溢れた言動を見るとイイ意味で「負けてられない!」って思っちゃう。

この映画で描いてる様に誰にも話せない性の悩みや極プライベートな悩みを打ち明けて解決出来る事で違う世界が開けるって事。このおばあちゃんがケロっと明るく「そんな事で悩んでんの?ダイジョブよ!ハハハハハッ」って笑い飛ばしてくれる姿が本当に気持ちいいんだよね。

女性の地位向上もまだまだ途中だし先人が切り開いた道を塞いではイケナイって改めて思う。

先に公開された奇しくも同じ名前の『RBG ルース・ベイダー・ギンズバーグ』と同じ時代に彼女も存在している事への感動が押し寄せた!

まだまだ元気に活躍して欲しいです。


楽しかった!!善き先輩です。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?