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映画感想『クリード 過去の逆襲』

原題「CREEDⅢ」

◆あらすじ◆
現役を引退し、愛する妻と娘と穏やかな日々を送るアドニス・クリード。ある日、そんな彼の前に幼馴染のデイムが姿を現す。刑務所から出所したばかりのデイムは、かつては兄弟同然の仲だったアドニスに激しい憎しみを抱いていた。その理由は、アドニスにとっては思い出したくない過去であり、チャンピオンを目指していたデイムが刑務所送りとなってしまったある出来事にあった。やがて、自らの過去と決着をつけるべく、復讐に燃えるデイムとの対戦を決意するアドニスだったが…。


色んな意味で『ロッキー』からの独り立ち。


マイケル・B・ジョーダン自ら監督した今作はLAサウス・セントラル、黒人社会と言う犯罪と隣り合わせだったアドニスのルーツ的なものを背景に人生を分けた2人の男の姿を描く。

見せ場はアドニスとデイムの一騎討ちだが相手の情報量が多いデイムはとことんアドニスの弱点を研究する。
汚い位にウィークポイントを狙う映像には迸る二人の汗が跳ね皮膚までもが波打つ様子が映し出される。危うい空気が漂うがどこか美しさも感じるその映像にグイグイ引き込まれる。

そして幼馴染で親友だった二人だからこそのシーンが描かれる。

ボクシング映画は何作も観てるが今回のリング上の“特殊演出”は“彼等二人の心象風景”を表現する様な過去に無いもので斬新さを感じた。
日本のアニメ好きなマイケル・B・ジョーダンならではの演出なのかもしれない。

2人がグローブを交える音
彼らの肉体の軋み
筋肉の躍動
弾かれる汗

そして、精神的駆け引き

ただただそれだけを感じさせる“引き算”が活きたシーンだ。


個人的にはドラゴがアドニスのスパーリング相手を買って出るのが好き。
そういう繋がりを自然に描いてくれてるのがイイ。


そしてロッキーシリーズを踏襲した場面も組み込んでのトレーニングシーン…

1人の男の物語として過去に打たれたシリーズの布石も踏みながら今作に辿り着いた演出に好感が持てる。

スタローン無しの独立した物語として非常に見応えがあった。


しかしアドニスの衣装はラルフ・ローレンだったかぁ。わざとらしいあの広告には笑った
ꉂꉂ(ᕯᐢ罒ᐢᕯ)


そう言えば、デイム役のジョナサン・メジャースは『アントマン&ワスプ:クアントマニア』でヴィランの征服者カーンを演じてるんだけどなんか記憶から欠落しててイメージが違い過ぎて思い出すのに時間かかったわぁ(笑)
今作後に私生活がゴタゴタした様で当分出演が無さそうだけどこの役かなり良かったので残念。



てか、おまけアニメは『メガロボクス』また観たくなるじゃんかぁ〜!


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