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『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』

原題「A QUIET PLACE PART II」

◆あらすじ◆
音を立てた瞬間に何かに襲われる極限状況を生きるエヴリンと2人の子どもリーガンとマーカス。生まれたばかりの赤ん坊を抱え、新たな避難場所を求めて旅立った彼らは、逃げ込んだ廃工場で謎の生存者エメットに遭遇する。そんな中、マーカスが曲を流しているラジオ局の存在に気づいたことで、リーガンはある計画を思いつくのだったが…。



正直、ミリセント・シモンズから目が離せなかった。
キリアン・マーフィーとのシーンはかなり満足度が高いな。

前作からイイ女優になるなと確信していたが今作では更にこの極限状況下で成長した姿が見られて嬉しい限りだ。

先ず1日目(DAY 1)からスタートするのが良かった。
日常が失われ、誰が生き延び、どう変化していったかが今作の肝だからだ。

前作同様、それ程怖さは感じないがスケールアップした事でただ生き延びるだけではなく対異生物に加え他のサバイバー=人間との対峙が見所となってる。

人間世界の常として【極限状況】でどう人間性が出るか?と言う描写としてオモシロイ。
手段を選ばない人間と極限状況でも人としての尊厳を失わず生きる伸びようとする両極の表現。子供さえも利用して人を陥れようとする人間達の描写がまるでゾンビ🧟‍♂️🧟‍♀️なのが皮肉だ。
もうこうなったらハウリングゾーンを設けて人間はその範囲内で生活するしかないんじゃね?とか思ったり思わなかったりした中でのこのシークエンス、一番恐ろしいのは狂った人間だってわけだ。

展開としては伏線回収にも余念が無いのは好き。

最初にキリアン演じるエメットと再会した時、彼がこの状況下で人々がどうなったかと説く台詞の現状が上記のシーンで解るとか手話の『DIVE』をリーガンがエメットに教えるシーンが後に活きるのとか「手話大事〜!」って思うじゃない。
(水害が増えてるから【DIVE】覚えとこっ!挨拶や感謝くらいは出来る様にしておきたいよな。)

そして家族の物語としては二人の子供の成長譚として成立している。
極限状態じゃなくても自立への小さな足掛かりは常にあってそれを危険だと排除するのは過保護。ちゃんと自分の意思で行動する事とその行動の理由、自分と違うものへの理解とその上での対峙力と意見を育まないと前には進めないなと感じたな。

パツッとぶつ切りで終わった印象あるだろうけど2元中継みたいなシーンからのラストカットはスカッとしたよ。

観終わればなかなか楽しめたなって思う。

いつかTVで放映あったら一作目と連続でやって欲しいね。

シーッ!


2021/6/28

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