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映画感想2023

78
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#実話

映画感想『ナポレオン』

原題「NAPOLEON」 ただの軍人がフランス皇帝にまで上り詰めたと謳われるナポレオンの英雄譚を想像していくとちょっと「??」ってなるかも。 一方で戦略的カリスマ性を描きながらも妻ジョセフィーヌへの溺愛ぶりに焦点を当て、不甲斐ない彼の二面性を浮き彫りにするネガティヴキャンペーン開催中だったww そういう側面を知れる機会として観に行って良かったとは思うが・・・ 淡々と描かれるナポレオンと言う人物像に個人的にはちょいキモで好きになれない部分もあったがそこはリドリー・スコッ

映画感想『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

原題「KILLERS OF THE FLOWER MOON」 いやぁ、こんなお馬鹿ちゃん居る? てか、ディカプリオは壮大なお馬鹿演じさせたら右に出る者は居ないってくらいの地位を確立したな。 1920年代初頭のオクラホマ州、インディアンオセージ族の土地で石油資源が発見された後に起きた連続殺人事件を描いた実録ものだ。 冒頭から引き込まれる映像の作り込みにグッと来た。 特に石油が噴き出たシーンへの切り替わり!スローで表現される躍動感は美しかった。 80歳の御大が全精力を注いだ

映画感想『インスペクション ここで生きる』

原題「THE INSPECTION」 ※今作が長編デビューとなるエレガンス・ブラットン監督の実体験を基に描いた自伝ドラマ。 『怪物』の感想で「子にとって親は唯一の味方と言えるが裏を返せば最優先の要警戒人物なのだ」と記したのだがまさしく今作『THE INSPECTION』はゲイである事で母子関係が破綻した青年フレンチの物語だ。 2005年イラク戦争が長期化する中、フレンチはホームレス生活に見切りを付け生きる為に海兵隊志願と言う道を選ぶ。 厳しい訓練と過酷な差別の中

映画感想『ウーマン・トーキング 私たちの選択』

原題「WOMEN TALKING」 ワンカット目の威力が凄かった! このシーンでベッドに横たわる彼女に何があったのか? この異様な空気が意味するもの、この世界がどんな場所なのか… 観客の想像力を一気に搔き立てるファーストカットだ。 そして喋る成人男性が1人しか出て来ない潔さ! その1人もベン・ウィショー起用でなんか個人的にとっても納得しちゃった(笑) しかし描かれるこの世界が2010年の実話とは! この時代に未だこんな不条理な世界が存在するなんて誰が思うだろうか?

映画感想『AIR/エア』

原題「AIR」 当時バッシューと言えばコンバースだった。 その後、劇中でも説明されるがadidasがヒップホップ界で席巻し台頭し始める。 世界中がこぞってを身に着ける今に思えばナイキの人気が無かったなんてちょっと想像できないだろうが…。 そんな人気低迷のナイキバスケ部門起死回生ストーリーだが80年代真っ只中のNBAを知ってる身としては当時のスター選手の名前の羅列だけでも楽しい! が、MJパッケージの【WHEATIES】を福生基地の知り合いに買って来てもらう程大ファンだ

映画感想『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』

原題「SHE SAID」 ちょっとぉ! 複雑に色んな感情がぐるぐるしちゃったよ。 これ【PLAN B】が製作なんだね。 ブラピが選択する作品は割と好みな物が多いなぁ。 いつ頃からだろうか? 「それ、セクハラですから!」と女性が肩に置かれた手を振り解ける様になったのは…。 まぁ、世代によっては「世知辛い世の中だ」と嘆く男性も少なく無いだろうが肩に触らなくてもコミュニケーションは取れるんだよ、アナタ達。 記憶に新しい【#MeToo】運動は世界中の女性にとっての革命だっ

映画感想『ドリーム・ホース』

原題「DREAM HORSE」 ウェールズの田舎の感じが堪んなかったなぁww そんでもって動物達の描写がまぁイイのなんのってね!! そしてやっぱり馬が走る姿は美しい! 超盛り上がりのレースシーンは有馬記念でボルドグフーシュが上がって来た時ばりの興奮!(笑) 椅子から動かない夫、高齢の親、介護と自分の事以外にばかり費やされ、味気無く過ぎてゆく日々…主人公に共感出来る要素は多々ある中この作品は"生きる"と言う事は何か小さくても"熱を実感"する事なんだと伝えてる。 馬主

映画感想『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』

原題「I WANNA DANCE WITH SOMEBODY」 事実、彼女の晩年は「これがあのホイットニーの人生?」と苦しさしか無かった。 有名な国家斉唱は米国人じゃないけど涙が出る程素晴らしかったのを覚えてる。 その歌声の衰えも正直「もう歌わないで」と思ってしまう程で、圧巻の歌唱力で共演のM.キャリーを凌駕したあの圧倒的な歌声はもう聴けないのかと残念な思いでいっぱいだった。 映画のラストはやはり彼女の悲惨な最期を避けていたが彼女の才能に愛を注いだ者とその才能の"産物

映画感想『フラッグ・デイ 父を想う日』

原題「FLAG DAY」 どうした?ショーン・ペン監督! 一家総出で制作したのに自分には何一つ共感出来ず伝わってくるものが無かった。 『6月14日はアメリカ国旗制定記念日の事。この日に生まれたジョンは、自分は生まれながらにして祝福されていると感じ、特別な存在として成功する当然の権利があると信じていた。』 思い込み激しい。 凄い精度の贋札作れるならその技術をもっと他に活かせば?と思うんだがコツコツ働いてたマトモな金よりそっちがイイんだね。 その過程と末路が家族を相当悲