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埋草

小説家が小説以外でどちらかというと気軽に
書いたものをまとめたエッセイ集が好きだ おそ
らく色々な雑誌 新聞 企業パンフレット それ
らの媒体から来た依頼 枚数三枚とか テーマ
は旅にちなんだもの とか 食に関して とか
まあどうでもいいような話題 どぎつい書き物
にはならない ただ 文芸誌からのコラムみた
いなものは少し毛色が違ってくるかもしれない
肩ひじを張らずに 読むほうもとくにそれほど
疲れずに読める それでも 作家によって文体
は変わる そのあたりを読み分けるのも楽しい
そういう無防備な話の中にぞっとするような話
や妙に心に残るフレーズが含まれていたりする
しかし 後からどの本に載っていたのか 思い出
せない

吉田修一 作家と一日 と言う本を読んだ みご
とに当たり障りなかった 飛行機の座席に入っ
ている雑誌に書かれた文章で必然旅に関する
物が多い 癖のない文章 すらすら読める そ
れから今 猫の散歩道 保坂和志がそろそろ
読み終わる ドラマの起きない小説はともすれば
退屈でもあるが エッセイの方には結構琴線
に触れる言葉が散りばめられている まあ 勝手
に感じ入る やはり読みやすい 一つの話が
短い 短いは正義

埋草記事というのがある ちょっと箸休め的な
囲みの短い記事とか 長らく詩というのは文芸
誌では埋草扱いされていて それは昔から現代
に至るまで 新聞にたまに詩が載ったとしても
分かりやすくて短いものばかり 短くて わかり
やすくて 深い となれば谷川俊太郎で詩と
いえば谷川俊太郎を真似るところから始まる
といってあながち違わず プロの詩人だから
注文に応じて様々に書き分ける そのどれもが
プロクオリティ それが詩人のプロ プロでなくと
も ある程度 詩を志すならどんな詩も書いてみ
ると勉強になる それは 様々なタイプの詩を
読むという事でもある それが器楽で言う練習
に当たるものだろう

器楽 音楽という事で言えば 名盤と言われる
レコードの中の捨て曲も好きだ 気合が入った
演奏の後に ひょろっと弾き語りしたような曲
ビートルズには捨て曲が多いがそれがあっての
名盤揃いと思える 捨て曲の中には遊び心や
実験などに溢れた突拍子もない曲がある こ
の曲はどういう意図で作られたのだろう 深読
みしがちだが ビートルズなどは特に意味がな
いようだ 冗談の類 ふとしたたわみの中に出て
くる変なもの ぞっとするもの 荒涼としたもの
おかしくなってしまったのではないかと思える
ようなもの その他 尋常から外れたように
見えるもの 主観で そういうものが好きなのど



pc直りました 

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