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詩のように書いたもの

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行あけで詩の形を借りて書いたものです 詩になっているかどうかはわかりません 現代詩ではないと思います
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2021年12月の記事一覧

麻酔と現代詩

私ですね 動画を渡り歩いていたら 麻酔 に関する動画に行き当たる 手術前 多分 白い鎮静剤 …

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魔女

中学の時 しゃべらない女子がいた 完全にしゃべらないわけではないが 基本的にはしゃべら…

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図書館を訪ねた日

図書館を訪ねた日 娘に 確認の メールをした 図書館を訪ねた日 の翌日 借りた本にはゆきずり…

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雨どい

いちどつながったえんというのは きれたとしても きれたようで ほんとうはつながっているんで…

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茶碗割り

実家の庭は ほぼ八割が駐車場で 井戸のポンプとモルタルの小屋がある 水道がひかれていない頃…

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森の中のラブ

私の体の中で どこぞの男女が 秘め事を始めている 女は黒いタートルネックの下に ピン…

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まんしのおっちゃん

まんしのおっちゃんは共産党だった 戦後から死ぬまでずっと まんし とは 満州の事 まんしのおっちゃんは田舎を棄てて 満州に渡った 満州に賭け 満州で一旗揚げて  満州に骨をうずめる覚悟で にっぽんを棄てた 満州でいろいろなことが昔 あったことは読みものなんかに 記録されている 正しい記録かどうか知らない 階層によっても体験は 全く異なってくるだろう 上層部はいち早く逃げたという 話も聞く とり残されたそれ以外の人は 命からがら祖国を目指した まんしのおっちゃんは 帰れた一

音楽譜

ここのところ日記のように 毎日何か考えて書いている 誰かを想定して しなくて 同じ部屋に妻が…

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つよい匂い

少女はその日 人前で会計監査報告を することになっていた 緊張する と 顔をこわばらせていた…

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と まつり

と 祭り 戸祭さんと言う先輩が卒業生でいて おまつりとまつりみたいな雰囲気で 本人もその苗…

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東京へと帰る日

あなたは東京から来て 東京へ帰るひとですね 私は東京へ行って 東京から帰るのですが 東京…

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猫の頭を並べてみよう

詩人は苦しみを生きる というつぶやきを見た けれど 私は詩人を自称することなどとても 恥ず…

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還暦

本年最後の釣行として いつもの水路に着いたとき いつもの場所のかなり近くに 釣り座を構えた…

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気配

気配と言うのは漂う 感じる あるいは見えそうで しかし手に取ることはできない 匂いと同じで 薄れて 濃厚になり 遠ざかる 所有することはできない 所有から限りなく遠い 気配が見えると思ったとき 人の心にものすごく間違って いるような正しさが 気づかずにおりている 気配は 降りてくるものでもある とてつもなく人間的なものである 気配は 匂いのように 近づいて濃くなって また消えていく この文字の繰り返しと 同じように 意図しても 気配は繰り返されることはない 文字ではな