マガジンのカバー画像

マイクロモノづくり

112
マイクロモノづくりとは、「自分が本当にやりたいコト」に気付いて、それをビジネスにしていく概念で、結果として少量のニーズになるのかもしれないけれど、高付加価値、高利潤のモノづくりを…
運営しているクリエイター

#MAKERS

マイクロモノづくり概論/28,805文字

マイクロモノづくり概論(1): 自社商品で失敗したことある人にやってほしい「宝探し」 私たちが「マイクロモノづくり」と名付けた新しい製造業の概念を提唱し始めた2010年頃、それは「下請け主体の中小規模企業(町工場など)が自社オリジナルの商品を生み出すこと」だと考えていた。しかし、「何のために、自社オリジナルの商品を作ることが必要なのか」といえば、それはビジネスのためではないのか。今や、従来と同じ考え方や手段ではビジネスを継続できないため、何とかしようと考えた結果、「自社商品

第140回MMS(2016/11/07対談)「高専で学んだ機械設計と大学で学んだデザインを活かしてメイカーズ支援をするご主人&オリジナル製品を企画から販売までする奥様」後編 株式会社ATHA(アタ)代表 白川徹・彩ご夫妻

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ▶前編より続く。●ATHAがサポートした製品について② 三木:はい、ということで後半は奥様の立ち上げてらっしゃるブランド『stellation』のブランドの話と、あとこちら円筒状のモノのお話をちょっと伺いたいと。まずこちらの円筒状のモノは何でしょうか? 白川徹:これ試作機なんですけど、サービス名、商品名『kakaxi(カカシ)』っていうモノでして。 宇都宮:モノだけじゃないってことで

第140回MMS(2016/11/07対談)「高専で学んだ機械設計と大学で学んだデザインを活かしてメイカーズ支援をするご主人&オリジナル製品を企画から販売までする奥様」前編 株式会社ATHA(アタ)代表 白川徹・彩ご夫妻

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●MMS本編三木:はい、ということでマイクロモノづくりストリーミング第140回本日も始まりました。本日は株式会社ATHAさんのほうにお伺いしまして、白川ご夫妻に新しいモノづくりということで、メーカーさんという立場の方をサポートされるお仕事と、ご自身がメイカーズという奥様のお話を色々伺っていきたいと思います。 ●マイクロモノづくりとの出会いについて三木:当社と白川さんの出会いはもう5年ぐら

第122回MMS(2016/02/05対談) 「会員制オープンアクセス型DIY工房テックショップ六本木に開設」 テックショップジャパン株式会社 代表取締役社長 有坂庄一さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●会員になれば誰でも使えるモノづくりプラットフォーム enmono 第122回マイクロモノづくりストリーミング、本日も始まりました。司会は株式会社enmono三木でございます。本日はテックショップジャパンにお邪魔しまして、社長の有坂さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。 有坂 よろしくお願いします。 enmono 素晴らしい設備ですね。こちらは

「メイカーズを支援するアルミ金型と小ロット成形町工場」(株)ミヨシ 杉山さん、機楽(株) 石渡さん

本記事は2014年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 MMS本編 enmono 本日は株式会社ミヨシからお送りします。ミヨシの代表取締役 杉山さんです。そして今回は、ゲストがもう一人いらっしゃいます。機楽の代表取締役 石渡さんです。 杉山 よろしくお願いします。弊社はもともとプラスチック製品を一品製作していましたが、自動車部品などの試作品製作に携わるようになると「試作品だけれども数量がほしい」というような要望があり、少量生産をするようにな

第81回MMS(2014/5/25対談) 「あッ 3Dプリンター屋だッ!!」 東京メイカー 毛利宣裕さん

本記事は2014年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 MMS本編 enmono 本日は中野ブロードウェイにある、東京メイカーさんのアンテナショップからお送りしています。東京メイカーさんは3Dプリンターを開放して、持ち込んだ3Dデータをプリントアウトできるサービスをされています。毛利さんは、ボランティアで活動されているそうですね。 毛利 本業は栄光デザイン&クリエーションという会社で光造形機、3Dプリンターの元祖を使って、モノづくりをしてい

第80回MMS(2014/5/17開催) 「浜名湖メイカーズムーブメント」大和誠さん、坂井正徳さん他

本レポートは2014年に開催されたイベントのものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 浜名湖メイカーズミーティング レポート 2014年5月17日(土)、浜松まつりの熱気がまだ冷めていない浜松、村櫛にある株式会社 浜名湖国際頭脳センターにて、第1回 浜名湖メイカーズミーティングが開催されました。 今回は、浜名湖メイカーズミーティングを企画した経緯から当日の風景を、私、坂井が実行委員の一人としての視点からレポートしてみたいと思います。 それは偶然から。 一

「MC工作機械を3台も持つデザイナー」 (有)ファクタスデザイン ハチロブンシュウさん

本記事は2013年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 MMS本編 ●削りたい!enmono 第65回MMSは、こちらファクタスデザインさんからお届けいたします。本日のゲストは鉢呂文秀さんです。よろしくお願いします。鉢呂さんはファクタスデザイン(自社ブランド名:ファクトロン)という会社の代表で、プロダクトデザイナー、クリエイター、加工職人でもあります。 鉢呂 いろんなことをやっているんですけど、基本的にはインダストリアルデザイン

第59回MMS(2013/7/5対談)「メイカーズのたの秘密基地を町工場に!」株式会社関東精密  杉田勇さん

本記事は2013年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 特殊な事業継承の町工場二代目 宇都宮:まず、杉田さんの自己紹介、関東精密さんの紹介をお願いします。 杉田さん:株式会社関東精密の杉田と申します。社名のとおり、関東にある精密機械加工の会社です。 名前は大きいですが、規模は小ぢんまりとしています。お客様は車、食品、衛生面、半導体関係など多岐にわたり、主に部品加工をやっています。 宇都宮:(創業から)何年くらいになるのですか? 杉田さ

第28回MMS(2012/02/10対談)「イメージスケッチと寸分違わぬ試作車~格好悪いネクタイしてるくせに!」znug design,inc 根津孝太さん

本記事は2012年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 HPより引用ものづくりにたずさわる人と人、ものづくりのプロセスとプロセスを「ツナグ」 znug design (ツナグデザイン) の「ツナグ」は、「人」と「しごと」の両方をつなぎたいという想いでつけています。分断された組織やプロセスをツナグことによりチームを活性化し、限られたリソーセスの中でのアウトプットを最大化します。 根津さんは、千葉大学で工業デザインを学び、トヨタに入社された。代表

第91回MMS(2014/10/24対談)「地域とつながる町工場の出張カーを作るプロジェクト」有限会社川田製作所 副社長 川田俊介さま

本記事は2014年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 MMS本編 enmono 本日のゲストは川田製作所の川田さんです。 川田 よろしくお願いします。弊社は神奈川県の小田原市にある、精密プレス加工と金型製作をしている会社です。パートさんを入れて28名ほどの社員の半分以上が60歳以上で、年配の方と若手が入り交じってやっています。社長である私の父が昭和44年に始めました。 enmono 川田さんは副社長です。 川田 私は4年半前、川田製作

第63回MMS(2013/08/23対談)「プラスチック試作で、メイカーズの強力な味方!」株式会社テクノラボ 代表取締役 林光邦さま

本記事は2013年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 MMS本編 enmono 本日は、株式会社テクノラボの林社長にご出演いただきます。テクノラボさんでは、どういったお仕事をされているのでしょうか? 林 仕事内容は大きく分けると三つあり、デザインや構想の提案から始まります。次に、設計と試作をします。私どものお客様は、図面を読めないお客様がほとんどです。設計の承認は図面ではなく、試作の造形モデルで承認をしていただいています。承認後、金型を製

第32回MMS(2012/4/6対談)「一人で家電メーカーとなるべく起業し、LED照明をデザイン・開発・販売」Bsize株式会社 八木様

本記事は2012年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 社名に込められた想い 「真善美」という言葉がある。「真」「善」「美」はそれぞれ、人間が、「学問」「道徳」「芸術」を精進するときの目標であり、三位一体を成す普遍的価値とされている。Bsizeの社名は、この「真(SIn)善(ZEn)美(BI)」のアナグラムだ。八木さんのモノづくりに対する思いが込められている。 3つの価値をバランスさせて、ストーリーをつくる。八木さんの商品企画開発はそこから

「マイクロモノづくりはじめよう」出版記念イベントレポート(2013/4/26)

「ワクワク!」で生み出されたプロダクトは作家自分自身。 4月26日(金)の夜、enmono初の著書である、『「マイクロモノづくりはじめよう」~「やりたい! 」をビジネスにする産業論~』の出版記念イベントを行った。 この本のプロデューサーである米田さん、そして、この本に登場していただいた、根津さん、八木さん、藤沢さん、村井さんの5名と、三木、宇都宮がパネルディスカッションするという内容で行わせていただいた。 会場は、サイバーエージェント・ベンチャーズさまのご協力で「BASE