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その道のプロたちが語る「マンガの神様、手塚治虫」

マンガの神様と呼ばれた手塚治虫

没後30年も経てば知らない人も多いのかもしれない。
40代以上の方なら知らない人はいないくらいのマンガ界の巨人

その功績は一言で語るにはあまりにも難しく
作品数も尋常のレベルを遥かに超えた偉人中の偉人

おそらくマンガの中での技法や表現方法など
そのほとんどをこの手塚治虫が始めたと言っても過言ではないくらい
現代マンガの基礎を築いたまさにマンガの神様なんです。


そんな手塚治虫の仕事を一冊にまとめた本を今回はご紹介いたします。

メディアハウスの「ペンプラス」
「マンガの神様手塚治虫の仕事」

これはもともと2018年 3/1 号[生誕90周年 マンガの神様 手塚治虫の仕事として発刊されたものに
加筆修正を加えたもので2020年3月に決定版として出版されたものです。

はっきり言って。これ買いです。


初心者からマニアまでおすすめの一冊です。
手塚治虫ってどういう人だったのかどういう作品を手掛けてきたのかシンプルに網羅してあるので
これは持っておきたい一冊です。

まぁとにかく買いましょうこれは。
2020年という時代にこういう本が出版されるってことがもう買いです。
はい。

手塚マンガの教科書という記事があります
これは必読ですよ。
マンガを描くに限らずイラストやデザインを生業にしている方なら
読んでおいて損はない1冊ですね。
もうマンガのすべてが詰まった1冊です。というより絵を描く人
ん~落書きする人、全部やん!

ほんと全員に読んで欲しい。
絵を描く楽しさというものが詰まった定番中の定番です
お絵描きの描き方の基本が載っていますね。

女性の書き方、手塚エロスとも呼ばれる独特の女性の美しさを描く秘訣がここでは描かれています。
曲線ですよね。手塚タッチは曲線に対してのこだわりが尋常ではありません。この曲線の極意を知っておきましょう。

そしてモブシーンとコマ割り
このモブこそ手塚治虫の真骨頂ですよ。
モブを描くことでコマ割りという切り取られた世界じゃなく
全体の中の1シーンという世界観描いたことは
後に与えた影響は計り知れません。


これによってよりマンガは切り取りの芸術から
ドラマ性を持たせた芸術に進化したわけですから、これは素晴らしい手法です


そして名作を著名人が語っていくコーナー
こういうのってね、プロの視点が見れるのでボク大好きです。
現役のマンガ家が手塚治虫のどこに凄みを感じたかというね。


マンガ家も編集者も唸った、神様の名作。
『ブラック・ジャック』 寺沢武一 漫画家
『鉄腕アトム』 中野晴行 編集者兼ライター
『新選組』 萩尾望都 漫画家
『火の鳥』 くらもちふさこ 漫画家

こちらを紹介されています。


続いて
その道のプロが読み解く、手塚マンガの面白さ。
指揮者が読む、『ルードウィヒ・B』 水野蒼生
ジャーナリストが読む、『アドルフに告ぐ』 石戸 諭
僧侶が読む、『ブッダ』 大來尚順
歴史小説家が読む、『陽だまりの樹』 木下昌輝
劇作家が読む、『七色いんこ』 山田由梨
詩人が読む、『火の鳥(未来編)』 最果タヒ
SF作家が読む、『鳥人大系』 小川 哲

このコーナーでは各ジャンルのプロが手塚作品をどう読み解いているのか解説されています。僧侶が読むブッダって最高に面白いですよ。

仏教マンガとして読んでどう映っているんでしょうね。


座談会『ライオンブックス』は、絶対読んでほしい。
川口貴弘 アートディレクター/飯田耕一郎 元手塚番編集者/稲垣高広 ライター

などなど多角的に手塚治虫を語っている非常に面白い本です。

2020年というこの時代にこういう本が発刊されたことが
素晴らしいことだと思います。
ぜひこれを機会にたくさんの方が巨匠に触れるキカッケになればいいな


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