自宅マンションを買う時に気をつけること【前編】

あなたは賃貸派?それとも持ち家派?
最近ネットで話題になるマネーリテラシーが云々という話や、FIREを考える時は賃貸一択と言う話になりがちですが、さてどうでしょうか。私が首都圏に住んでいると言うこともあり、ここで取り上げる話は都市圏のマンションを想定していますのでご了承下さい。

賃貸一択?

人生設計の中でどんなところに住むか、これは大きな分かれ道です。
大きく分けて賃貸に住むのか?自宅を買うのか?が焦点でしょう。
私も若い頃は「賃貸派」でした。大きく影響を受けたのはロバートキヨサキ氏著、「金持ち父さん貧乏父さん」です。
資産形成においておそらく皆が読んでる本の一つ。その中でロバートキヨサキ氏は「持ち家は負債である」と述べています。
お金を産み出さない資産は「資産と呼ばない、ただの負債である」と言うわけです。
私も大きく影響を受けました。
また当時は大企業に勤めていた為住宅補助の金額が大きく、持ち家になった瞬間その補助が大幅減額になる事も大きく影響していました。

住居にお金は払わないのか?

ロバートキヨサキ氏の言うことにも一理はあると思うのですが、家に関わるお金を住居費として考えてみたらどうでしょう?

・賃貸で大家さんに払う10万円
・住宅ローンで銀行に払う10万円

これってどちらも住居費としてみたら10万円が財布から出て行くことは変わらなくないでしょうか?
賃貸推進派の人は「いや、銀行から大きな借金をしている事を考えると同じには出来ない」と言いますが、住居費を払う事にかわりはありません。
そして同じ費用ならば分譲用のマンションの方が往々にしてグレードが高いので住み心地、満足感は高いのです。

持ち家は逃げられない?

賃貸と持ち家で大きく違うのは手軽に転居ができるかどうか?だと言われます。
自宅を買うと転勤を言い渡される、なんてよくある話です(笑)
転勤、家族、転職、様々な理由で転居しなければならないタイミングはやって来ます。
その際は、持ち家だとそう簡単に売却できない、ローン残高(残債)が売却値より高く、さらに持ち出しがある等々がデメリットとして出てくるわけです。
それならばそのデメリットがないマンションを購入すれば良いわけです。
すなわち、

・ローン残債割れをしないマンション
・売りに出したら比較的早く買い手が現れるマンション

です。こういったマンションに住んでいれば持ち家のデメリットを消す事ができるのではないでしょうか?

高値で売却できるマンション

マンションは当然築年数が経つにつれ価値が下がってきます。ですが、価値が下がりにくい条件と言うのが存在します。そこを押さえて購入するのとしないのとでは大きく価値が変わってしまうので覚えておいて損はありません。一つずつ見ていきましょう。

・立地(駅距離)

マンションの価値を決める一番大きなものが立地です。

「マンションは立地で買え」
「一に立地、二に立地、三四がなくて五に立地」

と言われるくらい何はともあれ立地。
部屋の中身は間取りから設備まで(お金をかければ)変えることは可能です。しかし立地は動かせません。
その中で大きく影響するのは駅からの距離となります。
一般的に駅から10分以内が駅近とされ、それ以上の距離はガクンと価値が下がります。また、駅から5分と駅から10分とでは時間は倍ですが、競合する面積で言うと4倍となります。
特にバス便となると大分価値が下がってしまうので気をつけましょう。
例外として、隣接するところに大規模商業施設があったりすると駅距離だけではない価値が生まれる事もあります。また人気の駅だとバス便でもそれほど価値が落ちない事もあります。
他にも近くに何が立ってるか、どんなところに立ってるか、そんなところも立地の条件になるでしょう。

・規模感

規模が大きければ大きいほど価値は維持できる傾向にあります。その理由は共用施設が豊富な事、単純に見た目が豪華だったりその地域のランドマークとなっていて目立つ事等が挙げられます。
「◯◯駅だとあのマンション目立つよね」「あのマンションのエントランス入ると凄いよ」が重要という事です。
そうは言っても共用施設って維持費が掛かって無駄だよね、と思われるかもしれません。
しかし、マンションの価値は「多くの人がいいと思うかどうか」なのです。つまり多数決。決してあなたの好みではないのです。

・ブランド

これはどこの会社がデベロッパーなのか、です。ブランド力として強いのは野村(プラウド)、三井(パークマンションパークコートパークタワーパークホームズ)、三菱(ザ・パークハウス)、住友(シティハウスシティタワー)、東京建物(ブリリア)あたりでしょうか。いわゆるメジャーセブンには大京(ライオンズ)、東急不動産(ブランズ)が入ります。大規模なものとなると上記のデベロッパーが複数社で開発を行う事もあります。オリンピック選手村の跡地、晴海フラッグもこれに当たります。

・築年数

日本人は何せ新築好きです。そう言う意味では築年数は0(=新築)が一番でしょう。そして新築から築年数が経るに従って価格が下がるのが一般的です。

・駅力

これは最寄駅の駅力です。
もちろんターミナル駅が一番強いですね。その次に主要な路線。複数路線が乗り入れる駅。急行や特急が止まる駅。住みたい街ランキングに入ってくる駅も見逃せません。
逆に弱くなるのはマイナー路線や支線(都心部に出るのに必ず乗り換えなければならない路線)となります。
また再開発が進んでいる駅、デベロッパーが街ごと開発をしている駅等も駅力があると言えるでしょう。

こうしてみると「間取り」や「設備仕様」はそれほど関係ない事がわかります。「売却」だけを考えると枝葉なのです。
ただ、住んで満足かどうかは別問題…

今回はここまで。次回は「ではどうするのが最適解なのか?」までお話しします。お楽しみに!

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