コロナ禍の今だからこそ立ち返る基本のキ〜長期保有〜

コロナウイルスの影響が実体経済に影響を及ぼすことは確定です。今も大変だなぁと思っていると思いますが、世界の状況を見てると日本の比ではありません。
個人的には日本の衛生観念、今の所の政府のコントロールでなんとかギリギリのところで踏ん張っているというところでしょうか。

しかしここから緊急事態宣言が出されると強制性はないとはいえ、一気に経済がよりマイナス方向に向くのは間違いないでしょう。

そんな中、資産形成アドバイザー、お金のプロとして言えることは「基本を守る」です。
我々がコロナショック前より行ってきたセミナーでも何度もお伝えして来たことなのですが、資産形成は長期に渡って行う行為です。その時その時の情勢に合わせて戦略を変えるものではありません。
戦略を変えるのは「より良い商品」が市場に投入された時くらいでしょう。

ですので、これから3回に渡って資産形成における大原則、「長期分散積み立て投資」について話していきます。

長期保有

初回の今日は「長期保有」についてです。資産形成において、長く保有することはとても大事。ここにデータがあります。

・1969年12月〜2018年12月までの期間
1年間保有すると騰落率はどのくらいかを、ひと月ごとに区切ってデータ化
(例えば1970年1月〜1970年12月まで保有、1970年2月〜1971年1月まで保有…と言う具合)
・外国株式(MSCIコクサイ)の値動き

これで見ると、最高のリターンは+65.7%、最低のリターンは−52.6%となります。(ちなみに平均は+9.6%)。1年間だけの保有で見ると上下の幅はとても大きいのがわかります。資産形成初心者が怖い一番のポイントです。「株式は投機で怖いよね」

20年保有

しかし、同じデータで保有を20年間にスパンを伸ばすと違った風景が見えてきます。
上記の2番目の条件を20年間に変更すると…

最高のリターンは+14.8%、最低のリターンは+4.6%(平均値は8.9%)です。最低のリターンでも4.6%のプラスとなるのです。(最高のリターンと最低のリターンはの幅が小さくなっていることもポイント。)
1年間と20年間、どちらも「年率」で計算なので100万円を20年間預けたときに
・最高のリターン(14.8%)→1,590万円
・最低のリターン(4.6%)→247万円で
・平均のリターン(8.9%)→545万円
となります。

日本人の投資信託の継続年数はわずか数年と言われています。これでは増えた時(ここ最近数年間はたしかによかったですね)と減った時の落差が大きくなってしまい、成功した人と失敗した人が出てきてしまいます。
資産運用ではなく、資産形成を目指すのであれば、最低15年、できれば20年以上保有し続ける事が大事です。
「何を買えばいいのか?」も大事ですが、「長期間保有し続けること」。資産形成に近道はなく、長い年月をかけて行っていくのだということを是非頭に入れて、長い道のりのスタートをすぐに切ってください

一年あと伸ばしにすれば、一年保有する期間は短くなるのですから…

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