変身

 何の前触れもなくある日突然、自分が変わってしまうことが、18を越えてから度々起こる。数ヶ月前の私と今の私は別の人物であるし、もちろん1年前の私だなんて(少し気が遠くなってしまうほど)今とは全く別の人物であった。その差異が最も大きいのは17の頃と今現在で、もし万が一にも2人を会わせてしまったりなんてしたら、大きな事故が起こるだろうと時々想像しては身震いする。もっとも、会わせることなんて出来やしないけれど。

 "別人格"と言うよりも、それぞれの時期で別の信条を持っていて、それを強く信じ込んでいた、と言った方が正しい。

 私に注意を払って下さっている人はお気づきかもしれないが(そんな人がいればの話だけど)、最近はめっきりツイートが減った。というのも、実際のところ、以前は自分の中にある声をもとに書いていたのだが、最近は全く聞こえてこないからだ。皆様にもあると思う、自分を責め立てる声とか、言いくるめようとしてくる声とか、そういったもの。あるいは、昔言われた酷い言葉たちかもしれない。とにかくそれらの声に対する反論をツイートしたり、酷い言葉をかけられた自分への励ましをツイートしたりしていた。そしてそれらにいいねが付いたら、色々な人たちから自分の存在を肯定してもらえているような気がしていた。

 でも最近はそういった声が聞こえてこない。静かな空間に1人でいても、夜中まで起きていても、一切聞こえてこないのだ。私はどこまでも静かで、満たされた1人だった。ようやく私は私自身を守ることが出来るようになったのだと思う。

 ずっと色んなことを考えていた。もうずっと苦しかった。でもおそらく私は満足行くまで考え尽くし、声を上げ尽くしたのだ。少し前に突然、すっと全てが腑に落ちたような感覚があり、それからずっと、私は芯から響くような静けさを感じている。

 もう良いんだな、私は私にしかできないことをしよう。もう何にも怯えなくて良い。先回りして自分を傷つけなくて良い。敵意が無いことを示すために、必要以上に他人に自分を開示する必要も無い。褒めてもらうための絵も描かなくて良い。全ての人と仲良くしなければならないなんて嘘だ。私は私を優先して良いんだ。私が苦しいと思ったのは、悲しいと思ったのは、全部正しかった。私は自分の感情を正しいと思って良いんだ。

 そう思ったら、自分がずっと自由なことに気づいたし、息が深く吸えるようになった。もう大丈夫な気がした。だからもう、ほとんどツイートが必要なくなった。本当は、空が綺麗だったとか、これが美味しかったとか、猫を見かけたとか、そういったことだけで良いんだ。

 ここまで読んでくれてありがとうございました。またこれからも私は何度も変わると思うので、その度にここに記録していけたら良いなと思う。

 いつもありがとう。

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