生きること 柔らかくなること

 フロイトの卓見に快楽原則の彼岸がある。生物は欲求を感じると緊張が高まり、欲求が解消されると弛緩=快楽する。フロイトは究極の弛緩、緊張度ゼロの状態を「死」だと見た。
  
 最近、漸進的筋弛緩法や、自律訓練法や肩のストレッチを行っている。柔らかくなると、やはり気持ちがいい。最近は精神医学で「レジリエンス」が大事だと言われているが、日本語で言うと「柔軟性」だ。最近は、柔らかくなることを目標にして生活を送っている。老子は「柔弱は剛強に勝つ」と言っているが、悟りの境地とは「弛緩」言い換えると「リラックス」した境地であると思う。

 一日中思考を見守っていると、思考がほとんどなくなってくる。「自我」というのは硬い。思想的にも柔軟性がなくなるし、身体も強張る。粘着性の自我がドサっと落ちると、身体が弛緩しているから不思議だ。フロイトの考えた死というのは涅槃のことだろう

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