神様と一緒に住みたい①
神様と一緒に住みたい⓪に続き、フィジー旅行記を書いていこうと思う。
前回は、フィジーへの準備、仁川空港、飛行機での出来事を。
今回は、フィジーに到着したその日ことのことを細かく書いていこうと思う。
まだマナ島には行きませんよ〜
幼馴染は、入国してからガッチガチに気を張っていた。
初めて踏みしめた異国の地で、全く日本人がいなさそうな気配、肌の色の違う体格の良い人達、通じにくい英語に怯えていた。
確かに、初海外がフィジーって結構難易度が高いと思う。
(英語圏だからそんなこともないか?)
私達はフィジーに入国してすぐ、半日市街観光ツアーに参加することになっていた。
空港を出て、バスの停車場にて、ガイドさんが「こんにちは〜」と声をかけてくれた。
フィジー人のガイドさんは日本語がペラペラで、私達は深く感激した。
バスに乗って、市街にある市場に行った。
見たこともないような蛍光色の魚が売られていて、「こんなん食べるん…?」とびっくりした。
その魚の写真を撮り忘れていたことが非常に悔やまれる…。
フィジーの伝統的な、カバの儀式に参加させてもらった。
カバの儀式とは、お祝い事やお客さんを迎え入れる際に行う、木の根を乾燥させ、砕いて粉末にしたものを水で濡らし、汁を搾り取った液体であるカバで盃をあげるものだ。
カバは木から作っているため、泥色をしている。私はフィジーの現地の方からカバを頂戴した時に、「これ大丈夫なやつなんか…?」と疑った。
でも、せっかくノコノコやって来た我々を迎え入れてくれているのに「飲めません!」なんて失礼すぎる。私はグビっとカバを飲んだ。
味はしなかったが、やはり、泥っぽさはあった。
後からわかったことだが、私達がもらったカバは、観光客向けに大分薄めに作ったものだったらしい。
本場のカバはもっとドロドロだそうだ。
知り合いの大学生が、フィジー留学中に濃いカバを飲んでお腹を下したらしい。
カバにはご注意…。
盃をあげ、村に迎え入れて頂いた後は、みんなで踊ったり歌ったりした。
その村の人達は観光客対応に慣れていたのだろう、サービス精神が旺盛だった。
常に写真をいっぱい一緒に撮ってくれたし、花のネックレスもくれた。
村のキッズが手を繋いでくれたことが嬉しかった。
その後はお土産屋さんに行った。
スケジュール的に1時間半ぐらいお土産屋さんに居られるので、ゆっくり石鹸とかアクセサリーとか見よ〜と思っていたら、オーナーさんに声をかけられた。
オーナーの女性は親戚が日本に住んでいるということで、日本に興味津々だった。
私達の拙い英語を真剣に聞いてくれて、わかりやすい英語で話してくれた。
結果、コーヒーまで出してもらい、1時間ぐらいお話して、お土産は残り時間に急いで買った。
半日市街ツアーは終了し、お昼過ぎにホテルに到着。
チェックインまで時間があるということで、私達はホテルのロビーでまったりしていた。
すると、私達が座っていたソファの向かいに、60歳ぐらいの日本人のおじさま2人が腰をかけた。
「こんにちは」
私達がずっと日本語で話していたので、それを聞いて彼らは声をかけてくれたのだろう。
元気そうなおじさまと、落ち着いているおじさま。
ホテルに日本人のお客さんがいる!!!
これに私達はかなり安心した。
ホテルには基本的に日本語の案内はない。
もしホテルで何かが起こった時(災害とか停電とか)、言葉が通じなかったらどうしよう…という不安がずっとあった。
私達は喜んだ。
すると、元気そうなおじさまが、
「君達が泊まるのはどこの棟?」
と聞いてきた。
そのホテルは2棟からなっていた。私はあっちです、と奥の棟を指して言った。
「よかったじゃん。あっちはそれなりに綺麗だよ。手前の棟はショボいんだよね、今回僕らそっちだからキツい」
私は「え」と思った。
「あとね、ここのホテルは飯がまずい。朝食なんて食えたもんじゃないよ。他で食べた方がいい」
出た〜!!!
場所も考えずに、平然と物事をディスるおじさんおるよね〜!今まさに泊まりに来た人間に対してホテルの悪口言うのはどうよ〜!
ちょっと嫌やな〜とは思ったが、「そうなんですね〜」と顔に笑みを張り付けて返した。
しばらく話した後、おじさま達は、楽しんでね〜と言って去っていった。
せっかく、ホテルに日本人がいることに感動したのに、ああいう感じの人達か…と、ちょっとガッカリしたことを覚えている。
それが、まさか、あんなに深い縁を持つことになるとは、この時には知る由もなかった。
チェックインした後、食料を調達しに行った。(一応おじさま達の助言を取り入れて、ホテルの朝食は取らないことにした)
スーパーマーケットで1.3ℓぐらいのペットボトルに入った、謎の赤い炭酸ジュースを買った。
ブルーベリーかクランベリーあたりの味だと思っていたら、ほぼ砂糖の味しかしなかった。
アサイーに砂糖を加えたものだったのか?
今でもあのジュースのことはよくわからない。
結局全部は飲みきれなかった。
パンを買いに、近くのベーカリーに寄った。
フィリピン人のお兄さん5人とちょっと立ち話なんかをした。
焦がしチーズが乗った、30cmぐらいの巨大なパンを買った。
二人でなら食べ切れるだろうと踏んでいたが、チーズの味が予想以上に強く、結局完食できなかった。
お土産屋さんがあったので寄った。
普通にドアも開いてたし、店員さんもいたので、私たちはゆっくり見て、ちょっとした手土産なんかを購入した。
帰り際、その日は本当は定休日だったことを知り、店員さんに平謝りした。
そんなこんなでホテルに戻り、夕飯時までの時間、溜まった疲れを取るべくゆっくり休んだ。
機内泊で一睡もできず、ずっと気を張っていた幼馴染はグロッキー状態、「日本食が食べたい…」と言ったので、夕食は近くの日本食レストランで頂くことにした。
(幼馴染のこの気持ち、すごくよくわかる。私も初海外のタイの初日は、「帰りたい〜」と泣いた。2日目から超エンジョイしたけどね☆)
ホテルからレストランまでの道で、現地の人達が声をかけてくれて、立ち話をした。
現地の人達も、恐らく旅行で来ている他国の人達も、みんな道ですれ違う時に挨拶をしてくれる。
ディズニーとかユニバで、すれ違うキャストさんが手を振ってくれる時のように嬉しくて、夢の国にいるみたいだなあと思った。
ちなみに、私の本名には「夏」という字が入っているのだが、この「つ」が発音しにくいらしく、現地の人に名前を教えると、「なす」と呼ばれたりした。
道中の夕焼け。
日本食レストランでは、カリフォルニアロールのような、日本食とかけ離れたものが来るのかと思いきや、普通に刺身と海老フライの定食が出てきた。美味でした。
むしろ、定食に付いていた、謎のフルーツジュースの方が不思議な味がした。
完食後、ちょっと離れたテーブルから声をかけられた。
見てみると、先程ホテルのロビーで会ったおじさま2人と、40代くらいの日本人の男性1人と女性1人、計4人が鉄板焼き付きのテーブルを囲っていた。
「せっかくだから一緒に食べよ〜」と言って頂いて、私達はそのテーブルに着かせてもらうことにした。
「食べな食べな!」と言われるがままに、鉄板で焼いたお肉を頂いた。美味でした。
(私たちのご飯代も奢って頂きました。本当にありがとうございました)
その後、まったりお話していてわかったこと。
ホテルのロビーで出会ったおじさま二人は、なんとお医者さんだったらしく、フィジーに住む日本人の検診に来ていたとのことだった。
過去にも何度も来ており、フィジー内に知り合いがたくさんいるらしい。
40代くらいの男性の職業は忘れてしまったが、出身地が私達の地元とめっちゃ近かった。
女性は、ちょっと離れたところで日本食のレストランを経営しているらしい。ガイドブックに載っているようなお店だった。
「フィジーにいる人達は、みんな暖かいですね」と私は言った。
ここまで出会ったフィジー人の方、他国の方、そしてこの人達も、みんな優しい。
フィジーにいると、みんな心が暖かくなるのだろうか、なんて思ったのだ。
すると女性が、
「お節介なだけよ。住んでたらうっとおしくなってくるよ」
と言った。
うっとおしいなんて言う割には、楽しそうに笑うから、「そんなこと言って〜」と返したくなったのだった。
私達は、明日マナ島に行くことを話した。
すると、
「マナ島のスタッフに日本人の女性がいるから、僕の名前を言えば色々教えてくれるはず」
と、元気そうなおじさまが言ってくれた。
ロビーでのネガティブイメージは、その時すでに吹っ飛んでいた。
さすがにずっと同席させて頂くのは申し訳ないと、私達は先に帰ることにした。
「ホテルまで結構暗いから、タクシー呼びな」とおじさまが言ってくれたので、お店の人にタクシーを手配して頂いた。
部屋に戻ると、翌日の準備をささっと終え、私達は泥のように眠った。
今回はここまでです。
これまた細かく書きましたね〜。
海外って、本当に驚きの連続ですよね。
いっぱい驚いて、いっぱい笑って、私はやっぱり海外旅行が大好きです。
早くまた、海外旅行したいです。
次回はついに、神の住む島のマナ島の旅行記です。
よかったら、次もまた読んでみてください。
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