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部族をつくる、あるいは愛の綱引きについて

K: Aは部族は本当に作りたいの?なんで部族作るの?

A: 楽しく生きたいからだよ。

平和な日常が贅沢品になる日がきっとくるんだ。

自分と、周りの人がずっと幸せに過ごせる居場所が欲しいんだ。寂しいんだろうね。

K: この世界はそんなに怖いところかい?なんで怖いと思うんだい?

A: それは人間が群体だからだよ。

種として生き延びるために、遺伝子を遠くまで運ぶために無限に拡大するようにできている。

これが争いがなくならない理由さ。

実は土地も、水も、食べ物も、生きるのに必要なものって今のところ有限でね。

悲しいけれど、無限に拡大を目指す私たちは奪い合う運命なんだ。

K: なら、そのプログラムを書き換えて無限に拡大をしないようにできないかな?

A: 無限の拡大を否定するなら、それは遺伝子そのもの、私たちの存在自体を否定することになるだろうね。

だからこのプログラムをすぐに悪者だと決めつけちゃいけない。

これがなければ私たちだって生まれてないんだから。

つまり、生きることは綱引きなのさ。動的平衡といってね、反対のエネルギーを持つ者同士が綱引きしあってるからこそ、絶妙なバランスでこの美しい世界は成立しているんだ。

人間の体も、社会も、自然現象も全てそう。

この綱引きは私たちが生きていることそのものなのさ。だから、世界が拡大を求めすぎたなら、心では感謝しながらも逆の力を強める。

この世界のバランスを上から眺めながら、他の長と綱引きし続けるのがイノベーターであり部族の長の使命なのさ。

愛を持って綱引きし続けるんだ。

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