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無心のビジネスへの道 ご縁に身を任せる

二週間ほど前にnoteの記事の中で、食堂をはじめることをお伝えしました。その続きです。

前回の記事はこちらです。
https://note.com/zen_akano/n/n1e71bb92acac

もう一人、サポーターが現れました。前回お伝えした、食堂をやりたい女性が友達を誘って連れてきてくれたのです。こちらも70歳オーバーの女性。今回の食堂は70歳台の女性陣が主力になりそうです。

あと、大事になるのは場所ですよね。「飲食店は立地が命」と飲食業を長くされている経営者の方から場所探しの難しさを聞いていました。

友人から紹介された不動産屋さんに店舗について相談しました。するとその翌日、さっそく一軒の物件を持ってきてくれました。

その物件がなんと食堂のイメージにピッタリなのです。女性陣の感覚が大事だと思い、いっしょに内見してもらったのですが、2人とも大変気に入った様子。その場所で食堂をやっている姿が浮かんだそうです。

家賃もリーズナブルで、私のような飲食業初心者には、はじめやすい金額。

ただ、先程の経営者からは、「いろいろ見てみて、慎重に選んだ方がいいよ」とアドバイスされていました。その日は保留にして、他の物件を見てみようと思ったのですが、別の経営者にそのことを話したところ、「直感でピッタリきたのなら、あまり迷わない方がいい。いい出会いってそんなにないよ」と言われました。

どちらの意見も「なるほどなあ」と思います。それぞれの経営者らしい答えだなと。意見は違っても共通しているのは、自分の軸があるということ。軸がある方の意見は説得力があります。

そのとき、正しい答えを求めて迷っていることに気づきました。失敗しない方の答えといってもいいかもしれません。

「正しい答え」「失敗しない答え」を求める迷い方は、私らしいのです。何か勇気のいる決断をしようとするときに、必ず自分の中に湧き上がってくる思考のパターンです。

この慣れ親しんだ思考パターンは、自然の流れに逆らっていることが多いです。だから、考えるほど苦しくなります。

今、どういう流れなのだろうか。

食堂をやりたい女性に出会い、サポートしたいと思った。本人もすごく喜んでくれている。さっそく一緒にやってくれる仲間も連れてきてくれた。その2人が物件をすごく気に入ってくれている。

「もっと条件の良い物件があるのではないか」という考えは、私の中のこだわりではないか。

要は、決めるのが「怖い」のです。こんなに早く決断することへの躊躇があるのです。決めるための何か拠り所が欲しい・・・

新しい一歩を今踏み出すのか。もう少し待つのか。最後は、ご縁の流れに身を任せることにしました。

内見から3日後、申し込みの電話をしました。電話をして分かったのですが、すでに新たな問い合わせが来ていたそうです。間一髪のところでした。

ひょっとしたら、不動産屋さんにのせられているのかもしれない。そんな思いも浮かんで来ました。でも、勝つか負けるかという駆け引きは、どちらでもいいことです。

やってくださる主力メンバーが決まり、場所も決定しました。

ただ、ご縁に身を委ねていたら、こんな流れになっていきました。

ただ、迷っている中で、自分の中で見えてきたこと。それは、「自分のエゴ」をいかに捨てられるか。

今回の食堂は、女性陣に頑張ってもらう予定です。私はあくまでもサポート。いかに口を出さず、お金儲けにこだわらず、生きる豊かさを感じられるか。

見た目はビジネスなのですが、私にとっては「ビジネスという場での修行」かなと。「無心のビジネス」と勝手に名付けたいと思います。

今、ご縁に引っ張られているように感じています。人との出会い、場所との出会い・・・

そのご縁についていくのがやっとの状態です。

何が起こっているのかまだ整理できていない。
本当にこの方向でよいのか。
この決断をしてよいのか。

「分からない世界」を進んでいます。

分からないだけに不安でいっぱいです。
自分がいる場所を何度も確認しようとします。
どう考えたらつじつまが合うのか、整合性を取ろうとします。
未来へのリスクを最小限にしようとします。

禅において「分からない」ということは「自然体」という姿だとされています。それは、一瞬一瞬が変化し続けているから。同じ瞬間は二度とないから。だから、本来私たちは「分からない」世界を生きている。

分かったと思っているときは、何か拠り所があるような気持ちになっています。これでやれば上手く行くはずだと。でも、そういうときほどエゴが強くなっています。

女性に出会いサポートしたいと思ったとき、場所に巡り会ったとき、これからどうなるのか分からない不安と好奇心でいっぱいでした。でも、孤独ではありません。私は支える側だと思っていますが、同時に何かに支えられているのを感じます。

そして、私が発案者であり責任者でもありますが、どこか自分事ではないのです。自分がコントロールできることを超えている場所にいるというか。すべてが新しい感覚です。

私の人生の課題は、「エゴが強い」ことでした。何かに取り組んでいると、ついエゴが強くなるのです。

・自分で決めたように進めたい
・思うように進まないと許せない
・完璧にやりたい
・早く結果を出したい
・自分がどう思われるか気になる
・常識に囚われる
・損得が気になる
・一方的に話す
・細かいことに敏感になる
・すごいことを成し遂げたい
・求める気持ちが強くなる
・孤独を感じる

エゴが強くなってくると、ものごとは複雑になっていきます。

一方でエゴを薄める方向があります。

・委ねる
・受け入れる
・ほどほどに
・焦らずゆっくりと
・聴く
・直感を信じる
・大きな流れを感じる
・普通の幸せ
・与えられているものを感じられる
・つながりを感じる

エゴが薄まってくると、物事はシンプルになっていきます。

ちなみに後者は、コーチとしてクライアントさんへセッションしているときのあり方です。

いつの間にかコーチとしてのあり方が私の軸になっていたのかもしれません。

今こうして書きながら、自分に対してコーチしているように感じました。書きながら現在位置や状況を確認しているのだと思います。

禅では、人生は道や川にたとえられます。人生という道を自分の足で歩いていくのか。はたまた川の流れに身を委ねるのか。前者は「自力」、後者は「他力」と言えるかもしれません。ちなみに今は、船にのって川を流れに身を任せている感じです。どこに行くのかはわかりませんが、出会った人達とこの旅を楽しもうかと。

今回は日記のような記事になりました。最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。何か心に響くものがあれば幸いです。


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