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『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』 フォースはウィルスが原因だった。後付の考察が多いので注意。

評価 ☆☆



あらすじ
遠い昔、はるか銀河の彼方で……。銀河共和国とジェダイの騎士は滅び、銀河帝国の圧政に苦しんでいた。反乱軍は帝国軍の新基地デス・スターの設計図を盗み出すことに成功。反乱軍のレイア姫は設計図を惑星オルデランへ持ち帰ろうとしていた。



『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』は有名シリーズの第1作目となる。1977年に公開された。その時に観に行ったけれど、なんか子供っぽい映画のような気がした(というと年がわかってしまいますが)。この映画は監督がジョージ・ルーカス、出演はマーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、ハリソン・フォードなど。



ラスト近くでのデス・スターとの攻防戦は好きだし、フォース(当時は「理力」という和訳だった)を使うなんていうのも、変な感じで面白かった。あれから、僕もいろんな体験をして大人になりました。



『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』は、コッポラとルーカスたちがいろんな映画企画をワンセットでワーナーに版権を買ってもらったもののひとつとして知られている。誰も(ルーカス本人さえも)、この映画が空前のヒットを起こすなんて考えていなかったらしい。ワーナーの取締役たちは、ルーカスのわけのわからないプレゼンテーションを受けて何の理解もできず、最後に「で? この映画は儲かるの?」と聞いたという逸話が残っている。



この映画と同時進行していたのが『地獄の黙示録』である。もともとルーカスの企画で、テーマは「サーフィンと戦争」。そう考えると『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』は、もうひとつの『地獄の黙示録』的な要素を持っている。このあたりの分析はまた改めてしてみたい。



この映画を撮影する前、ルーカスはスタッフみんなに『隠し砦の三悪人』を観せたという話も有名である。三船敏郎にはオビワン役を打診したとも伝えられている。しかし、三船は「知らない新人監督のそんな映画なんて嫌だ!」と蹴ったという。当時の日本映画人たちには先見の明なんてものはまったくなかった。それに、三船敏郎といえばすでに世界を代表する俳優の地位を築いている。一方、ジョージ・ルーカス監督なんてまったくの無名。無理もない。



登場する俳優たち、たとえばキャリー・フィッシャーはデビー・レイノルズの娘だが、当時は無名だ。ハリソン・フォードだって全然知られてない。みんな知名度がないからギャラが安い。というわけで『スター・ウォーズ』はかなりの低予算で撮影されている。



あんまりお金がなかったから、ハリウッドのスタジオは高くて使えず、イギリスのスタジオで撮影された。だから、この映画は正確な意味でのハリウッド映画ではない。予算をハリウッドの映画会社が出しているというだけの作品である。



でも、本当に面白いの? その後のスター・ウォーズシリーズは、もちろんこの作品なしには登場しなかった。その意味では偉大なことは間違いない。



それからで、この映画の脚本を書いてから9部作が書かれてたという話があるが、それは間違い。ルーカスにはルーカスなりの、最初からスター・ウォーズサーガがあって、その時のシリーズは小説で出ていた。



設定も、最初の3シリーズが現代、次の3シリーズが過去、最後の3シリーズが未来を示し、最後はC3POとR2D2しか残らないというもの。この設定はエピソード5の制作前に聞いていて、有名な逸話だ。



でもね。中だるみしている感じがしませんか? 映画として面白いかどうかは微妙なところ。個人的には『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲 』の方が評価が高いのだが。



追記



スター・ウォーズが実はウィルスによるものという設定があるのを知っている? これを裏付ける発言をルーカス監督自身が言っている。「ミディクロリアンはウィルスと交信することができる。つまりウィルスこそ、フォースなんだ」と。



2018年6月シネマトゥディのニュースで言及している。つまりスター・ウォーズサーガは微小なウィルスが原因の話である。それによってフォースの話であり、ジェダイとミディクロリアンとの話に展開していく予定だったらしい。リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」的アプローチである。あ、ウィルスはWhillsという造語みたいでVIRUSではない。



初出 「西参道シネマブログ」 2005-06-19



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