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立命館大学2020 全学部文系(2/3) 数学解説 第3問 確率

お世話になります。ドリームラーナーズの石原です。鳥取県倉吉市で進路指導と学習法指導の塾を運営しています。学習指導は中学生・高校生・大人、英語の指導は小学生から対応しています。LINEなどを活用して、遠隔地でも進路指導・学習指導に対応しています。

今日は過去問解説にチャレンジします。立命館大学が2/3に実施した全学部文系の数学の大問3(確率)です。問題は載せませんのでご自分で参照してください。

なるべく「与えられた問題文をどう読むか、読んで何を考えるか」と言う点を重点的に解説していきたいと思います。数式を試行錯誤してぐちゃぐちゃやって解けた、と言う話はあまり参考にならないと思いますし。載せているのは考え方だけです。私が普段やっている指導では、これを小出しにしながら誘導していくスタイルを取っています。

第3問〔1〕前振り1

1枚のコインを2回続けて投げるとき、2回とも表が出る確率を求めよ

1/2 * 1/2 = 1/4

第3問〔2〕前振り2

8枚のコインを同時に投げるとき、6枚が表である確率を求めよ

「8枚中どの6枚が表か」を選ぶ、選んだあと、それが実際に出る確率はどんな組み合わせでも、(1/2)の8乗です。

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第3問 状況把握

8枚のコインを同時に投げ、裏が出たコインを取り除く
表の出たコインだけをもう一度同時に投げる
(ただし、1回目で全部裏なら1回目で終わり)
2回目で表が出ているコインの枚数をr枚、そうなる確率をPrとおく

第3問〔3〕

P6を求めよ

1回目で8枚、7枚、6枚表が出る場合、と場合わけして数えてもいいんですけど、前振りをよく見て欲しいんですよね。なぜ、〔1〕でクソどうでも良さそうな問題を解かせたのか? こういうの、前振りになってる場合が多いですよ。

8枚まとめて考えるのではなく、1枚ずつに注目して、こう考えます。

8枚のコインのうち、6枚は、2回連続で表が出る→〔1〕で計算した1/4

残りの2枚は、どこかで裏が出る→〔1〕の余事象の3/4
1回目で裏→2回目は無効なのでどっち側でもいい、1回目で表→2回目で裏、という確率を足しただけなので、気づかなくてもすぐ計算できます。

ということで、こうなります。2の10乗=1024ぐらいは覚えておくとこういう計算も楽ですよ。

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第3問〔4〕一般化

Prを求めよ 組み合わせ記号は用いてよい

上で考えたのそのまま流用して、

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多分、累乗部分は、r乗以外は残さずに計算しておいた方が良いですが、ここでは省略します。計算してみてください。

第3問〔5〕Prが最大となるrを求めよ

組み合わせや順列が入ってる場合には、rとr+1の場合を、商で大小比較するとみやすくなる場合が多いです。やってみましょう。

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みんな忘れがちなCの定義を思い出してもらって、こんがらがる階乗の計算も乗り切れば、rは1以上7以下として、こういう形で出てきます。

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これが1より大きければ、Pr+1 > Pr ,小さければ Pr+1 < Pr です。

式の形から、rが大きくなると、分子は減り、分母は増えるので、一度1より小さいのを見つけてしまえばそこで大小関係の判断は終わりです。

r=1 で 7/6, r=2で6/9=2/3…で見つかったので終わりです。

P1よりP2の方が大きく、P2はP3より大きい、それ以降は手前の数より小さくなっていくので、P2が最も大きい。よってr=2が正解です。

本日は以上です。

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