自分にとって神になってしまった人
寝れないなーってぼんやり考え事してtwitterに書こうとしたら文字数オーバー確定だったので書いちゃおう。
あるゲーム作曲家さんがいまして。Mさんとします。
私はその人とは別のゲーム作曲家さん(師とします。notせんせい)に音楽のあれこれを教わったんですけど、知り合った時に「Mさんと同居してた(数ヶ月前?)」って話を聞いてたんですよね。
Mさんってよく知らないけど、師はMさんが出ていった事に落ち込んでいるようだし、あんまり触らない方がいい話題だな、ってなって。
あんまりMさんについては自分からは情報を仕入れなかったんです。
その後Mさんのファンである友達と知り合って「Mさんの曲いいよ!」って。
そういえばどんな曲作ってるんだろう?って聞いてみたんですけど、好きなのもありますけど、わかりやすい曲が好きな自分からすると、少し好みとは違うかなー?って印象でした。
が、Mさんの曲が使われているゲームをやった時、ゲームの出来が良かったのもあるんですけど、音楽が場面場面で効果的に使われてて印象に残るし、ゲームのシーンに合わせたら凄くマッチしていて、曲の良さに気づきました。
私がポップスのようなゲーム音楽を好んでいたとして、映画のBGMなんかに使われるような系統だったのかもしれません。
私もすっかりファンになってしまいました。というか憧れかな?
その後同じような趣味の人達といろいろ知り合いまして、Mさんのファンもいて熱心なファンが多かったです。
元彼もMさんのファンでMさんの曲をカバーしてネットで公開しては、Mさんからの感想をもらったりしていました。
師の管理しているネット(交流場のような)でしたが、Mさんとは和解?したようです。
Mさんは時折ふらっといなくなることがあったそうです。
そして知り合った人、友達からの話にこういうのがありました。
「このHPにある曲、名前違うけどMさんの曲でしょ!(かなり特徴があるのですぐ発見されてしまう)」
「Mさんどこそこのオフで会ったよー」
「Mさんの事尊敬してる子がいたんだけど(色々あって)多分その子Mさんと付き合ってると思う(事実は知らない)」
「中学の同級生の家にいったらMさんが出てきた(近所)」
「Mさんが突然音信不通になった理由を一生懸命話してくれた」
「MさんとOさんとどこぞで集まったけど二人共煙草すごい」
飛び交うMさん情報!
あまりよくない話もありましたが、どこにいるのかイマイチよくわからないけど、何かしら誰かと繋がってて活動をしている。
ファンの人たちは「Mさんを探せ!」じゃないけど、Mさんの活動情報を掴むと教えてくれたりしました。
私とも交流のある人がなんかしらで繋がってる事も多い。
師と同居してたって話からそうですけど、何かと人間関係的には近い位置にいるっぽかったんですよね。
私はニアミスみたいのが多く会うことは叶いませんでした。
で、そうこうして会うどころかネットで接する事すらなかったら、自分の中でどんどん凄い人化していって。
会えない人、雲の上の人。恐れ多くて話す事なんてとてもできないであろう人。
人に言うと、そんなことないよ、フレンドリーな人だよ、って。
私にとっては謎が多くて独特の個性があり天才的で手の届かない作曲家さん。
私もこの頃にはゲームBGMの作曲や編曲をしていましたが、逆立ちしても一生かけても作れないような曲を書く人です。
私の中では神のような存在になっていました。
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ある時、久々に会った友達がSNSでMさんと繋がってて仲良くしてるようで、SNSで私を紹介してくれるというのです。
え、なんか怖い・・・私なんか大丈夫なの?と思いつつ、折角のチャンスだしと思い、Mさんに声をかけてみました。
Mさんは自分の中の凄い人像とは違い、フレンドリーかつ丁寧で優しい人でした。
話すなんてとてもとても・・・と恐縮していたのでそんな態度がでてしまっていたのか「曲のイメージから怖いと思われてる事もありますけどそんな事ないですよ」「かわいい曲も書くんですよ」って。
Mさんは割とくだらない話でも、ちらほらコメントをくれました。
私はMさんを神格化してしまっていたけど、そんな事はなかった。
人から話を聞くだけで接点がない長い間に、勝手に想像の中で神になってただけでした。
確かにMさんと交流のあるひとは、誰も凄い人とは言ってなかったですね・・。
凄い曲を書く人だという認識は変わらなかったですけど、普通にいい人でした。
その後しばらく忙しそうにしていて、あちこち飛び回っていたようなんですけど、いつからかぱったりSNSに投稿もなくなって。
ある時、亡くなった事を知りました。
それは凄くショックだったし残念です・・・。
よくふらっといなくなったし、また現れるような気がしていると言ってる人もいました。それ位の信頼関係があったということなんでしょうね。
私は少しの間でしたが、ネットとはいえ関わる事ができて本当によかったです。
キッカケをくれた友達には感謝しかありません。
勿論快く応じてくれたMさんにも感謝です。
関わることがなければ一生神のままだったんでしょう。
それはそれ、なのかもしれませんが、勝手に思い込んで終わるのも悲しいかな。
願わくば一度会ってみたかったですね。
それだけが心残りです。
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