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雪見の温泉で心も体もほっこり

渋温泉 太陽館ヤマト屋

雪の便りが届くと、熱いお湯が恋しくなります。
日本海側では大きな雪の被害もあって、雪だ雪だと声高に言うことも憚られますが、寒い冬に熱い温泉は極上のぜいたく。

宿泊者には無料で共同浴場の九湯めぐりもあってお湯三昧できます。
(観光客は九番湯「渋大湯」のみ入浴できます渋温泉駐車場で入浴料¥500を支払い近隣の旅館や商店で鍵を借ります。 10時~16時)

温泉好きにはこたえられないパラダイス、さてどんな温泉ライフが待っているでしょう。

1.アクセス

公共交通機関では湯田中駅からは路線バスで7分ほどの渋温泉で下車。
車の場合、R292から渋温泉に向かうと最初に架かる橋が星川橋で、橋を渡りナビ通りに次の渋・安代の信号を右折して、黒川橋を渡り左折してしまいましたが、とても狭い雪道で、川側にガードレールもなく、うちの普通車でぎりぎりでした。
あとで宿のHPを見たら、信号の先の渋湯橋(提灯が掛かっている橋)を渡って右折がいいようです。

2.部屋

宿の前に到着すると、宿の方が車を駐車場に移動してくれます。
消毒と検温、ロビーでフレッシュジュースを頂いて、4Fのお部屋に案内されます。5階建てですが、実質は10部屋のようで、混みあうことのない程よいゆとりを感じます。
窓からは対岸の温泉街が見渡せます。
寒さの折、こたつがほっこりと暖かく、とても寛げます。

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3.温泉

せっかくの渋温泉ですから、まずはフロントで共同浴場の鍵を借りて、九湯めぐりに向かいます。
雪を踏みしめて温泉街に向かうと、そちらはすっかり除雪されていて下駄を履いて温泉巡りをしている宿泊客もちらほらと。
丹前は最近見かけなくなりましたが、それをまとっている若い女性たちはしっくりと馴染んでいて、いかにも温泉街な風情です。

金具屋も外からパチリ、国登録有形文化財の建物は時代の風格を感じます。

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かなり寒いので、一番近い綿の湯から入ります。源泉は渋温泉総合源泉だそうです。

泉質は九湯すべてナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉で、無色透明
源泉温度が50~70℃台といったところで、各お風呂によって効能の違いがあります。トロミ感は少ないですが、塩化物泉の働きで湯冷めしにくく、また肌の乾燥も防げます。
また、硫酸塩泉の働きで保温・保湿効果も望めるので、美人の湯として期待できますね。

さて、たくさん掛け湯をして湯船に入ります。前の人が水でうめてくれたようで、激熱で入れないということはありませんでした。
水でうめないと入れないのはちょっと残念ですが、天然温泉、源泉掛流しで、湯あみしていると少しづつ熱くなっていくのは、成分たっぷりな証ですから、限界まで我慢して浸かります。ああ、いいお湯でした。

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次に向かったのはいきなり仕上げの湯の渋大湯です。
こちらは蒸し湯があって、サウナに比べればそれほど熱くなくて、ほんのり暖まる感じです。
木の浴槽は二つに分かれていて、入口に近い方が水道の蛇口があって、ぬる湯、奥が源泉の出口になっている熱湯です。。
薄めるのが嫌な人の配慮だと思いますがいいアイデアですね。
ここだけはお湯に少し金気が混じっているようで、薄茶に濁っています。
こちらは60℃前後と熱めですが、冬場はとても温まっていい温泉でした。

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九湯全部回ると最後は渋高薬師でお参りしてコンプリートだそうです。

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外湯めぐりはこれでおしまい。暖まった体で宿に戻ります。
キャラブキとゆべしのお茶請けでのんびりと湯あみの余韻を楽しみ、
一段落して旅館のお風呂へ向かいます。

男女別の大浴場には露天風呂が併設されて、家族風呂が一つ。
家族風呂は空いていればいつでも自由に入れます。
泉質は共同浴場と同じ、ナトリウム-カルシウム- 塩化物・硫酸塩温泉で
源泉は59℃~98℃を地下水を使って適温にしているそうです。
共同浴場よりはややぬるめですが、じっくりと暖まります。
適温なので、何度でも入りに行けます。
お湯は入れたてで、まだ満水になっておらず、新鮮そのもの。
2度目に向かった時は、湯船からザーザーとお湯が惜しげもなく掛け流しされていました。

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露天からは温泉街が見渡せますが、さすがに寒いw

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この日のお客様は4組だったようで、お風呂では他のお客様とは、一度も会いませんでした。湯あみ後にマッサージチェアで体をもみほぐして、もはや極楽です。男女の入れ替えはありません。

家族風呂は、コンパクトながらも足をのばせて、窓からは外の風景も見渡せます。どの浴室も独泉で何度も入りました。

4.夕食

食事処は個室と大広間があり、今回のお客様は、部屋食と個室に分かれました。私達は夕朝食ともに個室で頂きます。
ほぼ他のお客様と顔を合わせることはありませんでした。

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食事は一人用のお膳に最初に運ばれて、次はご飯の時のみでほっとかれ感がいいです。鯉こくは何十年かぶりで頂きました。信州リンゴのグラタンもおいしかったし、信州牛がとろりとかみ切れる柔らかさとおいしさでした。
見た目以上のボリュームで、ご飯もおひつにたくさん入っていて、食べきれない量でした。木島平のコシヒカリはとてもおいしく、おにぎりにしたいね。なんてお腹いっぱいなのにw

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相方は生ビール、私は信州のうまい地酒3種セットを頂きました。
すべて純米吟醸酒で、どれもほのかに甘みを感じる味わいで、これは、一番淡麗なものからいただく方がよさげでした。

5.朝食

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さすが長野らしく、温泉卵の下にそばが添えられていて、冷たいお蕎麦がおいしいです。玉ねぎを煮込んだものとか、珍しいメニューが並びます。
朝食も朝からおひつにご飯がてんこ盛りで、満腹です。

6.まとめ

今回の宿はgotoキャンペーンの時期も外れ、我が県にも緊急事態宣言が出ることも必須。宿に迷惑が掛かってもいけないので、宿泊4日前に電話で
「緊急事態宣言が出そうなのだけれど、宿泊が迷惑ならばキャンセルをするがどうしましょう」と問い合わせ。
幸い長野県には宣言も出ていないので、「各自感染予防を確実に実施していただければ、こちらは大丈夫です」とお返事をいただき、宿泊させていただきました。
宿では、従業員の方と接触することはごく短時間で、宿泊者と接することも皆無という状況で、くつろいだ時間を過ごすことができました。
県またぎをすることも如何なものか、という批判も承知の上で、じゃあ、日本の個人経営の旅館の衰退を誰が責任取るの?とも思ってしまうのです。

自分勝手と社会秩序の維持、後者に重きを置く社会であることも十分に承知もしていますが、今はあちらを立てれば、こちらが立たずな微妙な状況で、
自身としても悩んでいる状況でもあります。
それでも、受け入れてくださったお宿には、おもてなしの気持ちを十分に与えていただいて、感謝しかないのです。

*部屋:★★★★★ 清潔でまたこたつがほっこりです
*温泉:★★★★★ やさしいお湯で、ザーザー掛け流しは至福
*食事:★★★★ 品数が多く満腹です、もう少し量が少なくても大丈夫
*接客:★★★★★ 必要最小限、コロナ対策ばっちりです

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