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2022.11月日記、前半

11/1(火)

コロナワクチン接種4回目終了
海外ではオミクロン株が変異しているそうな。
いったいいつまでワクチン打てばいいんだろう。。。

11/2(水)

いままでコロナワクチン接種で際立った後遺症はなかったけど、今回は注射跡が腫れてかなり痛みもでた。明日は探鳥に行くのだけどカメラ持てるかなあ。鳥さん撮影用の望遠レンズはカメラ本体込で2.5kgあるので、何気に体力勝負。。。

11/3(木)

今日は絶好の探鳥日和のはずだった。
駐車場に車を停めて歩き出すと、すぐ後ろから迫ってくるおじさん一人。
普通に「おはようございます」の挨拶の後、なんだかいろいろと話し掛けられて、それが中々止まらない。おまけに声でかい。。。
普通は「それでは」って感じで各々撮影タイムなわけなのだが、中々話が終わらない。鳥さんの声は聞こえるのにカメラを構えられない。
相方はついに見限って先にどんどん歩いて行ってしまった。
おじさんのデカ声で野鳥はどんどん離れていってしまうし、結局片道3.6kmは、ただおじさんのおしゃべりに付き合う散歩になってしまった。。。
脱力。。。
おじさんはまだこの先に向かうということでやっと解放された。

おじさんはバードウォッチングを始めて2~3年だそうで、中々変わった鳥さんには出会えないんだそうだが、そのデカ声ではさもありなん。。。
おじさんと別れてやっと野鳥の撮影ができた。
おまけに今回初めてヤマセミを見つけた。ヤマセミはどこにでもいる野鳥というわけではないので、とてもうれしかったけど200m位離れていたので、ほぼ豆粒であった。

写真的には全くダメダメですが証拠写真ということで

おじさんと別れてからの成果だったので、おじさんには悪いがまた珍しい鳥さんに出会えた。出会える人の性格もあると言ったら言い過ぎかwww
もう少し寒くならないといろいろと出てこない感じ。
でも今日は11111歩で7.2km歩いたのでいい運動になった。

11/5(土)

愛知県の某所にヤマセミが出るらしいということで、遠路はるばる向かった。結局ヤマセミにはあえず、つい一昨日思った出会える人の性格もある
と言う言葉をまるまる自分に返したい。。。

しかし、探鳥に某所に行ったのであるが、頭上からしっかりニホンカモシカに人間観察されていたという落ちもついた。

11/7(月)

すたちばな、なんやこれと思ったらスダチのことだった。
酢橘と書くとは人生で初めて知った。花や鳥の名もそうだけれど、
たまには漢字で書いてみると、また一層の趣きがある。
カタカナ言葉の溢れる現代だから余計にね。

11/8(火)

我家の庭にこの冬初めてのメジロさんがやってきた。
カメラを取りに行っている間にどこかに行ってしまった。
鳥さんの中には庭に一度きりしか来てくれないという鳥さんが意外と多い。
やっぱりうちの庭はヒヨドリに占領されてるっぽくて、ほかの鳥さんが来にくいんのだと思う。ちょっとヒヨには遠慮してもらいたいこの頃。。。

11/9(水)

捨ててこそ空也 梓澤 要著
今より1000年の昔、京の都では天皇皇族方、貴族達は菅原道真の悪霊におびえ、様々なはやり病が蔓延し天変地異が起き、飢饉がはびこりあちこちにそのむくろが捨てられているというまさに末法の世であった。
父、醍醐天皇から疎まれ、心を病んだ母からは虐待を受け左の腕は曲がったままという空也は出奔し、仏の道へと歩んでいく。
皇族や貴族の宗教であった御仏の教えを民衆にも広め、この苦しい現世から未来の仏法の世界へと導いていく。
乞食同然の姿であっても、その高貴さと民衆への温かなまなざしはまさに菩薩である。
息をするように阿弥陀仏の教えを説く姿は、あの六波羅蜜寺の6体の阿弥陀仏を口から吐く空也上人立像とだぶる。
折しも2022年は空也上人没後1050年に当たっていた。
この本を選んだことも何かの導きだろうか。

11/10(木)

相方が昨日コロナワクチン4回目接種だったんだけど、どうも調子が悪そうだ。節々の痛みと頭痛と微熱もあるようだ。
体温計が長時間仕様だと言ったら(脇の下にはさむやつね)
ピストルにしてくれと言ったまま寝室に消えた…

11/11(金)

今朝の相方はけろりとしていた。
普段病気とか内臓的に具合悪いとかない人なので、もし朝になって息が止まってたらどうしようってすごく心配だった。
なのに本人は「なんかあったけ」位のスタンスなので、このギャップどうしてくれるんだよ~と叫ばずにはおれない。

11/13(日)

NHKこども科学電話相談(ラジオ第1午前10時05分~11時50分)の大ファンなのである。
いまさらそんなこと聞けない大人の私は、この番組で新たな発見をし、こどもの飽くなき疑問と探求心に触発されるんである。
この日は、「重い星と軽い星はどうして見分けられるのか」的な質問があって、それは星の明るさから計算できるらしい。
ちなみに重い星は寿命が短く軽い星は寿命が長いらしい。まあ、エコ運転的なもののようらしい。

ここで星の寿命の話が出てふとよぎるものがあった。
先日、「捨ててこそ空也」を読み終えたのだが、文中で弥勒菩薩は56億7千万年後の未来にこの世界に現われ悟りを開き、多くの人々を救済するとされる。つまり慈しみの菩薩から修業を積んで、釈迦の次にブッダになることを約束された修行者なのである。
この年数に引っかかった。確か太陽は約100億年の寿命があって(理論上)太陽系が生まれたのは46億年前なので残るは54億年。。。
この奇妙な符号にはっとした。(宇宙の時間上2億年とか誤差よねw)
太陽の寿命が尽きるということは、この太陽系がなくなってしまうということ。その時に出現するという弥勒菩薩。なにやら壮大な宇宙規模の物語のようでとても不思議な気持ちになった。

さて、この日のこども科学電話相談では、大きな星が爆発することは悪いことではないのだという。太陽の10倍以上も大きな星は寿命がくると超新星爆発を起こして、鉄をはじめとする鉄より重い原子核が合成されて宇宙空間に放たれる。それがまた寄り集まって新たな星となり惑星となっていくらしい。人間の体内にも鉄分が存在する。これは超新星爆発の名残なのだと思うと宇宙と人間もまた繋がっていることに驚きを感じる。

11/15(火)

黒牢城 米澤穂信著

やはり米澤穂信氏は読ませるな。
なんといっても物語の構成がすごい。
物語は有岡城主の荒木村重が信長に反旗を翻し籠城、その交渉にやって来た黒田官兵衛を有岡城の地下牢に幽閉する。
使者として帰ってこない黒田官兵衛の人質としての息子を、信長は殺すように命ずる。やがて味方をも見捨てて城を遁走するところで物語は終わる。
殺されたと思われていた息子は竹中半兵衛の配慮にて生きのびていたことも判明。ここまでは史実。
そして城中では怪しげな事件がおこり、村重は地下牢に赴いて黒田官兵衛からヒントを得て問題解決と至る。これらの事件はフィクションであり謎解きの面白さも織り込む。
村重が城から遁走に至る経緯が読ませる。
籠城が長引けば、消耗戦は分が悪い。引き分けも負けと同じで勝つより他ない。敗因が濃くなっていくこともそうなのだけど、村重は下剋上の世、城主を陥れて城を奪う。元々有岡に根差している武士ではない。
家来たちはもちろん地付きの者たちだから、籠城が長引けば、家来の心は村重から離れていく。もとより、この城をこの地を守るという大義が村重にはないのだ。
戦国の世の非情さと残酷さがにじみ出る。その地に住む武士も農民もそこを離れることはできない。運命を共にするしかないのだ。
その時代その地に生きたもののどうあがいても仕方のない寂寥感がつのる。

2021.6月刊行のこの本は
・「ミステリが読みたい! 2022年版」(ハヤカワミステリマガジン2022年1月号)国内篇 第1位
・週刊文春ミステリーベスト10(週刊文春2021 年12 月9 日号)国内部門 第1位
・『このミステリーがすごい! 2022年版』(宝島社)国内編 第1位
・『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング 第1位
・第12回山田風太郎賞受賞
という史上初の五冠達成
そして今年7月、見事第166回直木賞を受賞した。
直木賞受賞が遅きにの感もあるが、喜ばしいことである。






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