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レンコン団子と日本酒と

最近はまっているお料理を紹介します。
レンコン、12月のお正月準備月間はえらい高かったですが、年を越せば今や年末の半額以下ですわよ、奥様。

そこでレンコン団子作ってみました。
レンコンはすりおろしたものと、フードプロセッサーで砕いたものを用意、そこにむきえびをフードプロセッサーに掛けたものと、長ネギのみじん切り、片栗粉を混ぜ合わせ、生姜のすりおろしも入れてと塩コショウします。
スプーンで一さじごと180℃の油に落として揚げます。

むきえびがいい仕事していておいしい。
白菜漬けは柚子の皮と果汁も入れて薫り高くこれもうまうま。
ご飯が進みます。

レンコン団子、結構おいしかったので、別の日豚ひき肉でやってみた。
結果をいうとちょっと味がしつこかった。鶏ひき肉のがよかったかもしれない。まあ、むきえびには負けるかな。
ちょっと料理作りすぎて、他には、ビーフシチュー、ハリハリ付け、きゅうりのからし漬け、白菜漬け、残り物のマグロのねぎヌタです。

我家はよく作りすぎて、何日も食するはめになるのだが、
これは買い物担当が相方なので、想定外の物を買ってきちゃうため、傷まないうちに取りあえず作るという方向になっている。

日本酒は、浦霞 禅 純米吟醸酒です。
馥郁ふくいくとした中にも口当たりの良さが特徴ですね。

昭和40年代、まだ吟醸酒というのは一般的ではなくて、その当時、日本酒と言えば三増酒といって、アルコールを大量に加えて、そうすると酒が薄まってしまうので、糖類や酸味料を添加して味を補った酒が一般的でした。
三増酒と言えば、さらに遡って戦時中の米不足の折、酒造りの苦肉の策として広まりました。(2006年以降三増酒は造られていません)

いわゆる品評会用に吟醸酒は造られていたのですが、味わいが一般的ではなかった。それで、泣く泣く手間暇かけて造った吟醸酒を浦霞は、特級酒や1級酒に混ぜて売っていたんですね。もったいない話です。
その後、浦霞 禅は吟醸酒の牽引役として半世紀に渡って愛され続けています。

日本酒の歴史を紐解けば、奥の深い話になってしまいますが、
吟醸酒で先駆者と言えば、1930年に秋田の新政酵母(協会6号酵母)の出現によって、吟醸酒造りは飛躍的発展を遂げたといえるでしょう。
(酵母は吟醸酒造りの為だけではなく、酒造り全般に使われます)

1946年には、長野の真澄酵母(協会7号酵母)の出現によって、いわゆる柑橘系の吟醸香の酒が出回ります。
1953年には、熊本県酒造研究所より、華やかな芳香の熊本酵母が(協会9号)が出現します。
いわゆるYK35という製造方法は、高度な精米に耐える山田錦(Y)に
熊本酵母(香露酵母)(K)を用い、精米歩合を35%までほどこせば(35)素晴らしい吟醸酒ができるとして広まります。

もっとも酵母というものは、どの蔵にも自然と生えてるwもので、
各蔵独自の酵母があるもので、協会酵母を使用していても蔵ごとのオリジナリティがあるわけです。醸造酒は生き物であるゆえんですね。

惜しまれるのは、この時代には、まだまだ酒は酔うものとして、高級酒である吟醸酒は広まらず、品評会用としてその技術を磨いていくにとどまっていったのです。
高度成長期にはいり、世の中が豊かになって、やっと吟醸酒が日の目を見るようになりました。

ちなみに酒造りというのは、純米酒が本来の製造方法でした。
戦時下や戦後の物不足などで三増酒が広まり、本来の酒造りの姿を変えていってしまったのです。
1964年、京都の玉乃光は業界に先駆けて純米酒を復興します。
その後1975年、埼玉の神亀が全量純米酒に切り替えます。
いまでこそ、純米酒ファンは多く、純米酒しか飲まないという人は多いですが、当時はその価値がまったく理解されませんでした。

今は吟醸酒や本醸造酒はアルコールが添加されているからと、避ける人もいますが、戦後の量を増やすアルコールの添加とは違って、いまの少量のアルコールの添加は、日本酒に含まれる糖分や酸による雑味を抑えたり、吟醸香を際立たせる働きがあるのです。醸造アルコールは、主にサトウキビを原料としている、れっきとした食用のアルコールなのです。

ちょっと、日本酒の深みにはまってしまいましたが、こんな知識を入れて、日本酒に親しんでみるのもまたおつですよ。



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