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百体観音の歴史の道を辿って行く温泉

鹿沢(かさわ)温泉、紅葉館

4月中旬、長野県上田市は枝垂れ桜のピンクが色どりを添える。
この日は湯の丸山へと向かった。

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下り坂の天気予報が出ていて、山頂に着いて根子岳や四阿山などの風景を楽しんでいたらぽつぽつと雨が落ちてきた。残雪の春の雨、遅い信州の春が音を立ててやって来る。
さあ、冷えた体を温めに温泉に向かおう。

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小諸より東御嬬恋線にて地蔵峠を目指すと、登り初めの新張(みはり)の信号手前に突然に如意輪観音様の石仏が現れる。

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人の身長以上で、ここから鹿沢温泉まで一定間隔をおいて道端に道祖神のように様々な姿の観音様が現れ、標柱には何番目と案内もある。
新張より鹿沢温泉までの道しるべと旅の安全を祈り100体の観音様が江戸時代終わりから明治の始めにかけて造られたようで、地蔵峠を下って100体目で鹿沢温泉に到着。


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古の人達が湯治のために、新張から12kmの道のりを祈りと共にたどってきた所を一走りで、
紅葉館の対面に車を停めて日帰り温泉はそばの看板があるほうが受付。
入浴料を払ってそば処を横切って温泉に向かう。

紅葉館は明治2年(1869年)の創業。かつての鹿沢温泉には分校、数件の旅館が建ち並んでいたが、大正7年の大火により、現在この地にあるのは紅葉館のみだそうで、
また鹿沢温泉は、”雪山賛歌発祥の地”としても有名です。

当時の面影の残るひなびた温泉はやさしくお湯がまとわりつく。
高い窓に向かって登っていく湯気、ぽつんと電球、止まること無くこんこんと出続ける源泉掛流しのお湯。
古い木の香の風情はいかにも湯治場な心持ちです。(ただしスリップ注意。。。床がとてもよく滑ります。)
どことなく八甲田山の谷地温泉を思わせる風情だ。

悪天のせいなのか、この日は風呂を独占して浴槽の縁に頭をもたせかけて手足を伸ばす。極楽なお湯だった。

泉質は、マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉で加水加温なしの源泉掛流しで、PH6.5  自然湧出量毎分61Lで、日帰り料金は¥500、
お蕎麦やさんもやっているので(温泉込みで¥1200)温泉に入る前に頼んでおくといいです。ただし一人でやっているので、少しでも混んでいる時は、だいぶ待たされるので、あきらめた方がいいかもです。

温泉:★★★★★

温泉の画像は旅館のHPよりお借りしました。


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