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宿酔ちらつく白鷺城

新年会明けの二日酔いで迎えた早朝、新幹線で姫路に向かった。

職場の新年会の二次会を嫌な気分で抜け出して(なんなら泣いてた気がする)、タクシーに乗って奇跡的にうちに着いたはよかったものの、玄関隣のトイレの床にて気絶していた。ゲロ吐きそうになって横になってたらしい。スマホが手に当たったので持ち上げて時間を確認するとちょうど真夜中を過ぎた時間だった。
どれだけ酔っ払っても複雑な住宅街を運ちゃんに説明して代金も払って家には帰り着いているミラクルを幾度となく起こしてきた。奇跡は起こるよ何度でも。

どうにかトイレからお辞儀をしながら歩くようなゾンビな格好で自室のベッドに這い上がって眠り、朝4:30きっかりにバチっと目が覚めた。私がまじで起きたかった理想的な時間。ほら、言っただろ!奇跡は起こるよ何度でも!!!!

キモチワリィ、ムリダア、アア、ムリカモ、キモチワリィ、メイクオトシテナカッター、と言いながらシャワーを浴びて、これからの3日間に思いを馳せた。思いを馳せたなんて上品なことしてないけどね。ワクワク☺️ドキドキ💓って感じだった。

サービス業だし新卒だし連休を取れるなんて思ってなかったけど奇跡的に取れて(また奇跡!)、一人旅に行きたいと思った。一人で旅行したことないから。行き先はずっと行きたかった姫路城、そして姫路に行くなら関西まで行ってやろうと言うことで大阪と京都も回ることにした。もう2ヶ月くらい前から計画していた大イベント。

このノートは1日目の姫路観光の日記です。後日2日目と3日目の日記も出そうと思ってる。思てるでぇ〜たこ焼きも食うていきや〜

めちゃくちゃ前置き長くなっちゃった。
とにかく二日酔いのムカムカする体を新幹線に乗せた。平日なこともあり、今から仕事に行くのであろうスーツの大人に囲まれて、吐かないことを祈りながらやっと席に着いた。
本当は寝れなかった分ここで寝るつもりだったし、当たり前に眠くなると思っていた。
けれど兵庫行くの初めてだし、世界遺産の姫路城に向かっているんだと思ってたらなんか眠気より全然興奮の方が上回って寝付けなかった。ぼーっとしてたらSpotifyのプレイリストを一周していた。

姫路駅が近づいてきたので家で間に合わなかった分のメイクを完成させる。いや、あの、アイメイクだけですから!交通機関でメイクするの反対派の人がいたらごめんなさい!でも隣に人いなかったし!私がアイシャドウとかマスカラを塗ることで他人に迷惑がかかるとは考えにくかったので!今回だけは許してください!すいませんでした。 

次はひめじ〜ひめじ〜でやっと姫路に降り立った。駅を出ると真正面に姫路城が見えて感動した。もうかっこいいんだが。駅からさただお城の方向に向かっていけば着くと聞いていたけど、
「いやいやwwwwwそんなわけなくない??www 騙されるかよwww」
とか思いながら歩いてたら本当に着いた。まっすぐな一本道がお城に続いていた。かっこよすぎだろ、作った殿様も泣いちゃうぜ。

ずんずん門をくぐって敷地に入る。いざ姫路城を目の前にしたら、まじででかい。でかすぎる。地元のお城も全国的に有名なのだけど、それに比べてもでかい、うえに白くてめっちゃ綺麗。世界遺産をまざまざと見せつけられた。しかし私はお城を横目に奥まで歩いた。

お城に行く前に近くの歴史博物館に行くと決めていたのだ。今いるところから大体歩いて10分、くらいのところを工事の関係で迂回させられた。しんどいぜ、まったく。

博物館に行く目的は姫路城の予習である。
今これを読んでる人が私をどういう人間か想像してるかわからんけど、私は全然歴女とかではない。なんか地元にでっかいお城があるから馴染みがあるだけです。いや見るのはとっても楽しいよ!全国いろんなとこ行ってみたいよ!でもあんまり、ていうか全然知識はほとんどない!歴史なんてテストが終わった瞬間に記憶が吹き飛ぶシステムになっておりました。生粋のおしとやかで理知的な女性だと思っていた皆さん、すみません。私はピザポテトとサムライマックと宝焼酎に溺れて死にたいと思っているような人間です。

てなわけで姫路城の歴史ってこんな感じね〜ふーんと回っていて、お城にいこうと思ったけど、その前にご飯食べることにした。お城の見学って体力使うから。既に11時くらいだった。

もうできるだけ歩きたくないので博物館の中にあるカフェで食べることにした。胃に優しいうどんとか食べたかったけど、キッズが愛してやまないような揚げ物の定食しかなかった。そうだよね、私も元気があったら揚げ物しか食いたくないもん。

結局カツカレーを食べた。カツカレーって美味しすぎるからしんどくてもペロリと食べれてしまう。私も結局キッズなのだ。そこの席からはからは綺麗に姫路城が見える。客も私しかいなくてゆったり食べれた。

カツカレー食べるのは流石に腹によくなかったけどどうにか誤魔化してお城を見学することにした。平日なのでほとんどが外国人。ありがたいねえ、いっぱい経済回してねー。

入場口でチケットを買ってすぐに入場。
あのね、しょうがないのだけど、坂とか段差が多すぎる。まあお城って往々にしてそうなんだけど、あまりに急である。おばあちゃんとかおじいちゃんとかのグループで来てる人結構いるんだけど、心配でしかない。私でさえ息を切らして天守を目指した。その辺のキッズもへこたれてぐずっていたくらいだ。体調が万全な状態でくるべきだな!

天守に着くまでの道のりが険しくてあまり覚えていない。がむしゃらに進んで、気づいたら天守に着いていた。中に入るとほとんど展示とかはなくてがらんとしている。これはこれでいい。ちょっと前に引き払ってしまったおじいちゃんの家みたいとか思っちゃった。
「ここに住むならここにベッドを置いて、ここにプロジェクターとか置いちゃおっかな」とか思いながら見学した。あれは何LDKか。

昔の人の生活とかも想像してたよ、もちろん。だって、階段がいくつもあるのだけど、全部ほぼ梯子ってくらい急なのだ。お姫様とか自力で上れてたのか気になる。なんか、昔の人の衣装ってすごそうじゃん。重そうじゃん。令和に上った私でさえ、すぐ前のおばちゃんが転んだら私も巻き添えくらって下まで落ちて骨折れるんじゃないかとか考えてハラハラしたのだから。私は二日酔いのために、足下がときどきグラついて、まじで転げそうな瞬間が何回かあってそれでもハラハラしていた。

最上階に着くとはじめに神社が目についた。珍しい。でもとにかくそこからの景色がすごく綺麗だった。お城より高い建物はもちろんないし、なんなら当時はもっと建物も低い。この見えてるとこ全部に自分の知らない人の生活があるんだとか、そんな具合に私は何者ってくらい達観してみてしまうタイプだ。ロマンチストなのか、ただのナルシストなのか分からんけど、高いところからの景色って不思議とそんなこと考えてしまう。昔の殿様もこんな気分だったのかな。

とにかく写真をいっぱい撮った。上から見ると、今朝自分が降り立った駅まで一本道が綺麗に伸びている。すげえ。正直姫路の地理は分からんのでどこに何があるか全然知らん。ただ景色に圧倒されていた。写真を撮って満足するとまた梯子級の階段を降りていった。

そのほか天守以外にも入れる建物を見たり、「一枚足りぬ、、、」で有名なお菊さんの井戸もあったり(見れてよかった)、トータルで2時間半くらい見学していた。見学を終えて、お土産やさんでポスクロ用のポストカードを買った。見学のあと、最後は姫路文学館に行くと決めていた。

知り合いの方に教えてもらった姫路文学館。よちよち住宅街を歩いていくと文学館に着いた。住宅街にとつぜん現れたおしゃれな建物。どういうとこかよく知らずに行ったけど、行ってよかった。てかお城行く前にいけばよかった!!!

文学のことももちろん紹介してるけど、神話レベルの昔からの歴史も解説してあった。映像とか、漫画調の展示だったので、二日酔いで来たとんちんかんな私に優しく笑顔で教えてくれる。あたたかい。こんな家庭教師が欲しかった。それでいて、山田裕貴に似ていて、凹んだ時は慰めてくれる、いつもニコニコしていて、時々遠い目をしてなにか考え事をしている。そんな横顔も美しい。そんな山田裕貴が欲しかったよ。

平日というのもあって、ほとんど貸し切り状態。この日の中で一番ゆっくりのんびりしていた時間だった。もうこの近所に住んでしまいたいとまで思った。

一周して満足したので、隣の別館?にあったカフェでお茶をしばくことにした。お茶をしばくて。こわいわ。誰だこんなこと言い出したの。

カフェにはママ友4人組がめちゃくちゃ楽しそうに話していた。
「菅田将暉くんが息子やったら何も悩まんわ〜。え?あんた誰がいい??誰やったらいい??」
「え?誰でもいいの?アイドルとか俳優?え〜迷うわ〜」
とか生産性のない話をしていて、姫路に来た意味を感じた。こういう意味のないお姉様方の会話、大好物です。ありがとう。「菅田将暉くん」っていうフルネーム+くんで呼んでるあたりに最高にお母さんみを感じる。

お茶をしばきながら、バスの時間を調べる。姫路駅に行って、そこから宿を取っている大阪に行くのだ。

大阪までの電車移動は特に何もなかったので特に書かないでおく。
ひとつ言いたいことといえば電車の補助席の出し方、いつまで経ってもわからんかった。あれって引くだけだと思ってたのだけど。隣のお姉さんはなんともないみたいな顔して出したので私もできると思ったら全然開かん。普段電車に乗らんので開くもんなのかもわからん。あいつ、開けきらんやんみたいな顔で見られてただただ恥ずかしい思いをした。

小一時間恥ずかしさに耐えて大阪に着いた。本当はホテルの最寄りまで地下鉄で行く予定だったけど、疲れ果てていたし、絶賛帰宅ラッシュだったので、タクシーを拾った。

「どちらまで?」
「〇〇の××ホテルなんですけど、、、わかりますか??」
「ちょっと調べますね〜、あの辺ホテルようさんあるんで」
!!!!
ようさん!ネイティブの関西弁が聞けて興奮。これからたくさん聞くんだろうし、別に大阪来たの初めてじゃないんだが、運ちゃんの方言ってのはテンションが上がってしまう。

ホテルに着いて荷解き。お腹は空いたけど、まだ二日酔いを拗らせている。わなかを食べるのは今日ではない。出汁的な、染み渡るものが食べたい。ホテルのすぐそばに蕎麦屋があったのでGoogleマップを見ながら入店。激渋な店だとは覚悟していたけど、まず扉から渋過ぎて引き戸か開き戸かもわからんほどの木の板だった。きつねそばを注文して食べた。
Googleマップを見た時は結構レビューもあったし繁盛店だと思っていたけど終始客は私だけだった。ああいう店は飲み終わりの人が多いんだろうなと思った。ここでも「おおきに」のネイティブが聞けた。

そのあとコンビニで次の日の朝ごはんを買って宿に戻った。胃に優しいものとか言いながらついでにファミチキも買って食べた。私の体いつだってファミチキが食べたい困ったちゃんなのだ。その日はとにかく早く寝たくて風呂にさっさと入って就寝。とても歩いた。

日記というものを久しく書いてなかったのだけど、こんなに長くなるものだろうか。旅行だから書くことがたんまりあるのはしょうがないけど、たんまりをも超越している気がする。

こんな長え日記を最後まで読んでくださってありがとうございます。おそらく2日目3日目もこのくらいの文章量になってしまう。なんならもっと増える可能性もある。君にはついて来れるかな!???

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