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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【8月25日㈬~8月31日㈫】

今週は、国内映画祭二題。9月11日㈯から25日㈯まで、東京・京橋の国立映画アーカイブを会場にして行われる【第43回ぴあフィルムフェスティバル】の中の企画で“タイからの新しい風”と銘打って、『ハッピー・オールド・イヤー』のナワポン・タムロンラタナリット監督の大特集が組まれることになりました。上映されるのは長編7作品と、監督自身のセレクションによる中編3作品を集めた〈ハッピー・オールド・フィルムズ1〉と、短編16本〈ハッピー・オールド・フィルムズ2〉の、全9プログラム。もうこれは通うしかありません。

『ハッピー~』以前のナワポン監督の、キャリア10年の間に作られた長編6作品はすべて、東京国際映画祭か、大阪アジアン映画祭のどちらかで上映されてきてたので、監督はすでに映画ファンの間では知られた存在でしたが、いずれの作品も映画祭での上映のみで、残念ながらその後日本の市場向けに配信されることもなく、DVD、ブルーレイ化もされていないので、『ハッピー~』で監督の存在を知った方が、過去作を観る機会がありませんでした。

実は『ハッピー~』の公開時にザジで特集上映を計画したことがあります。映画祭で上映された、ということは、日本語字幕が存在していることを意味するので、権利さえクリアすれば経費的に考えて可能なのでは?と、ちょうど去年の今頃、各方面に働きかけたのでした。が、諸般の事情で実現せず(動き始めたのが遅かったのが、実現に至らなかった一番の理由)。なので今回、ぴあフィルムフェスティバルの事務局から、「ナワポン監督の特集を予定しているのですが、『ハッピー~』も出して頂けますか?」とご連絡を頂いた時は、「やったー!」と小躍りしてしまいました。

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ナワポン監督ご本人も、今回東京で大規模な特集上映が開催されることをとても嬉しく思っている様子で、こんなビジュアルまで作成して自身のSNSに上げていらっしゃいます。見て下さい!この素敵なイラスト!全作品のキャラクターが入ってるそうです。今回の上映が満席に次ぐ満席になって、見逃してしまうお客様が続出した暁には、ザジで改めて特集上映が出来たらいいなぁ。そうしたらその時は、このビジュアルを使って大々的に宣伝を展開したい!たとえうちで出来なかったとしても、どなたかにやって欲しい!

さて。もう一つ、国内映画祭の話題です。9月25日㈯から【SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021】が、今年もコロナの影響でオンラインで開催されることになり、本日詳細が情報解禁になりました。2004年に埼玉県川口市で始まった映画祭で、国際コンペ部門と、国内コンペ部門の2部門を主軸に、今年で18回目を迎えます。現在公開中の『リル・バック ストリートから世界へ』は去年の国際コンペ出品作。9月11日公開の『ミッドナイト・トラベラー』は一昨年の国際コンペ出品作で、審査員特別賞を受賞。国内コンペ部門では2018年に『岬の兄妹』が優秀作品賞を受賞したのが記憶に新しいですよね。

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その国際コンペ部門。今年の審査委員長は俳優で映画監督でもある竹中直人さん。残る三名は、業界紙「Variety」のアジア映画評論家チーフのマギー・リーさん、アートハウス系の映画を扱うパリ拠点のセールス会社Alpha Violetの船戸慶子さん、そして…何故か私です…。5月19日~26日の当通信で、必要に迫られて自分の宣材写真(アー写というやつです)を撮ってもらった、というのをネタにしたのですが、実はこの仕事のためでした。

私のように、ストライクゾーンの限りなく狭い、映画の観方の偏った人間が、果たして審査員などやってもいいものか?そもそもなぜ私が?と、オファーを頂いた際は、頭の中が?マークだらけになってしまったのですが、せっかく頂いたお話なので、数分考えて(笑)お受けすることにした次第。「当通信のネタにもなるかな」とちょっと思ったのも正直に言っておきましょう。しかし冷静に考えると、審査の途中経過などは当然書けないので、思ったほどネタにはならないかも…と思い至っているので、次回SKIPシティDシネマ映画祭の話題が出てくるのは、おそらく映画祭が終わってからになると思います。続報お待ちください。

texte de daisuke SHIMURA





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