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社内運用できる範囲で指名検索数を5.8倍にした話

こんにちは!
スナックミーの事業グロースを担当していますが、グロースハッカーとはまだまだ自称できないおざきまんじゅうです。

そろそろスナックミーに入社して1年が経とうとしています。主にデジタルマーケティングで認知から獲得まで、サービス・事業の成長に尽力しています。

上場してる訳ではないので、公開できる数値はほぼないんですが、Googleの「キーワードプランナー」を使えば誰もが見れる数値で良い成果がでたので、note書いています。

指名検索1

ジョインしてから、指名(スナックミー)の月間検索数が約5.8倍まで伸びました。

2,460/月→14,410/月(586%)

もちろん”いい”指名検索で、炎上したりとか、サービス以外の検索意図が増えたわけではありません。

▼指名検索が増えると何がいいの?

指名検索は他のキーワードに比べてコンバージョン率が高いことがほとんどです。検索広告の視点でも、獲得単価も安くなり効率がいいです。どこかで認知して、検索して情報収集するユーザーなのでコンバージョンする確度が高いでしょう。

また、認知施策やSNS運用のKPIの1つとしてよく使われる数値です。ブランディングや認知施策でアテンションを増やした際、どのくらい興味・感心を持ってもらえたか認知施策の効果を計ることができます。

SNSでの口コミ(UGC)と指名検索数の相関関係もあるようです。

“まず、UGC数と指名検索には相関性があります。UGC数の増加により認知が高まり、サービスや製品に興味を持つ人が増えます。これらの人々はその後検索行動を起こすため、自然と、指名検索数が増加するのです。”

引用:https://www.hottolink.co.jp/service/method/kpi-roi/


▼指名検索が増えた工夫を4つ紹介

上述したように、指名検索が増えると基本的に嬉しいことが多いです。

アテンションが増えれば指名検索も増えるものですが、認知施策を行う中でより指名検索数を伸ばすことにつながった工夫をいくつか紹介してみます。

基本的に指名検索数が大きく増えるのは、TVのような大きなメディアに出演・出稿するか、SNSなどでバズることだと思います。

ただ弊社の場合、最も伸びてるのは2021年1月ですが、この月はキー局のTV出演はたまたま0です。(他の月では「王様のブランチ」や「ノンストップ」などでも紹介してもらえる弊PRもすごいです。)

それと、残念ながらバズった経験も1度もありません。

TVCMでガツンとアテンションや認知をとる方法もありますが、メーカーとしては製造キャパなども考慮する必要があり、じわじわと伸ばしていくことが望ましいです。

そんな中でも指名検索が伸びたのは、SNS運用やPR、クリエイター、広告のマーケ総力戦によるものです。支えてもらってるメンバーにはホント頭が上がらないです。

今日は特によかった4つを紹介します!

・質の高い認知拡大
・TVでなくていい。媒体をハックする
・本質的なUGCを増やす
・ビュースルーでも記憶に残らせたい


・質の高い認知拡大

認知しないと、指名検索はされません。なので「スナックミー」をまず覚えてもらう必要があります。情報が溢れる現代で、ただサービス名を連呼するだけで記憶させるには相当なフリークエンシーがないと覚えてもらえません。記憶しやすい工夫が必要です。

記憶してもらうには感情が動くことが大事だと考えており、「認知の質」は感情の振れ幅と捉えています。

そこで、広告塔としてキャラクターを採用しました「スナックミーのりっす」ですね。

1200_638_アートボード 1 のコピー

(かわえぇ)

twitter:rissu_me
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCkNDQgQGTPjVyrtJXnAZguw

芸能人などの選択肢もありましたが、契約期間や料金、色の付き方などフィットせず自社でキャラクターを運用することにしました。
キャラクターの採用は、もちろんアイコンの意味もありますが、「かわいい」など愛着を感じてもらう狙いがあります。

ちなみに、「りっす」は弊社デザイナー河野さんの落書きから始まってます。

後は、広告としてのエンタメ性です。「広告だけど見て楽しい、面白い」を大事にしています。
ポリシーとして感情を動かすために不快にさせたり煽ったりみたいなことはしません。常に「コンテンツ閲覧中に失礼します」と謙虚な姿勢です。

ただ、「訴求が弱くならない?」ってなりそうですが、認知を広げる段階で訴求を絞りすぎるのはリスキーというか、認知施策はたくさんの人に知ってもらうことを目的としています。なので、ブランドやサービスを記憶してもらうことが1番です。(認知施策”だけ”でマーケティングファネルの下層まで持っていこうとしない)

繰り返しになりますが、記憶してもらうには感情が動くことが大事だと思います。「認知の質」は感情の振れ幅です。

認知が増えると指名検索も増えます。認知の質を上げると掛け算でさらに増えます。

・TVでなくてもいい、媒体をハックする

前述とつながりますが、認知の質を高める(感情の振れ幅を大きくする)ために配信媒体(面)をうまく利用した例としてYouTubeを使った認知施策があります。

YouTubeで流れる広告は語弊を恐れず言うと汚いものが多いですよね。コンプレックス煽ったり、セクシャルだったり、あまり見ていて気持ちいいものではありません。

「YouTubeの広告は不快」そういった意識がみなさんの中にあると思います。

そんな中で「不快にさせないのはもちろん、楽しくてかわいい広告」を逆に配信すれば、コントラストでより認知が定着、拡大するのではないかと考えました。

結論から言うと、自社で実施している認知度調査で認知が想定以上に拡大していました。数字は詳しく言えないのですが、「スナックミーの広告好き」「YouTubeの広告はスナックミーだけがいい」などtwitterで結構な言及数がでました。twitterで「スナックミー 広告」と検索してもらえれると効果を感じてもらえるかなと思います。

スクリーンショット 2021-03-04 21.52.26

また、広告動画なのに高評価率は97%(1,473件)、コメントも150件以上つきポジティブな内容がほとんどです。

実際に配信してる動画はこちら

1番大事なんですが、クリエイターがクオリティに徹底的にこだわりました。細部までしっかりシーンメイクされています。

ただのサービス紹介だけでなく、エンターテイメント性があり面白くて気づいたら最後まで見てしまっていた動画を制作しました。動画を通してサービスを楽しいと思ってもらえるよう、敏腕クリエイター(インターン生)の工夫が施してあります。

きっと、TVCMで同じ動画を流しても埋もれたことでしょう。YouTubeでは他の広告とのコントラストが強くユーザーにより届きやすかったんだと思います。

認知施策やブランディングと聞くとTVCMとか大きいところに目がいきがちですが、デジタルマーケでも全然できます。YouTubeだって月間6,000万人以上が利用していますし。前提を疑い、媒体の特性をみつけ、面をハックできたことがいい要因だった気がします。

・本質的なUGCを増やす

フォロー&RTキャンペーンを辞めました。数は出ますが最終的なゴール(目標)へのグリットは弱いかつ、ブランド毀損も考えられるので。

代わりに「実際に購入いただいたユーザーさんのUGC」を促進する方向に舵取りしました。数はでませんが、圧倒的に投稿とリーチの質が高く指名検索に如実に結びつきました。

気をつけたポイントは、できるだけ投稿してもらうハードルを下げることです。

まず、プライベートなアカウントで投稿する際「私キャンペーンに参加してます!」感はあまりだしたくないハードルがありました。

その対策としてキャンペーンのコミュニケーション性を高くし、普段の投稿と合わせても不自然でない投稿を引き出しました。

「どんな投稿していいかわからない」といった声もいただくことがあったので、こちらから質問を投げかけて投稿するハードルを下げます。

下記のようなお題を毎週用意しました。

「届いた中で1番好きなおやつは?」
「スナックミーの楽しみ方を教えてください」
「印象に残ってる体験ありますか?」


キャンペーンハッシュタグも「#わたしとスナックミー」とし、投稿の雰囲気に合うニュートラルなものを用意しました。
加えて、各SNSの担当者の手厚いフォローアップにより投稿は促進されていきました。

僕の少ないn数での主観なんですが、インフルエンサーにギフティングしてPR投稿してもらうより、実際のユーザーさんが投稿したくなる仕組みに重きを置く方がいいと思ってます。もちろん商材やタイミングにはよるんですが。

・ビュースルーでも記憶に残らせたい

これは、大したインパクトはなく僕の趣味みたいな要素が強いです。
SNSやディスプレイ系の広告は大量のインプレッションがでます。クリック数はわかりますが、「見たけどクリックしてない」人もたくさんいるんですね。

もちろん、CVR・CTRなどクリック数をベースに広告の数値は見るんですが、「見たけどクリックしてない」人もどうにかできなかなぁと。

結論としては、広告クリエイティブの雰囲気や世界観を統一しました。ふと、お菓子やおやつを考える時に「スナックミー」が思い浮かぶといいんです。ブランド再生ですね。

そして、思い浮かんだ時のイメージがより鮮明だと行動を起こしやすいものだと思っています。その行動の1つに指名検索も含まれます。


▼まとめ

そもそも指名検索を伸ばすことが目的ではなく、グロースに貢献する過程としての指名検索数です。

指名検索を伸ばした工夫として前述の4つは、ほんの一部でしかありません。指名検索はホントに小さな毎日の積み重ねで伸ばせる数字ですそして、大きな山ができる時に積み重ねた基礎が効果を最大化してくれます。

今後もたくさんのユーザーさんからご指名いただけるように、おごりなく「おやつ体験」を広めていければと思います。

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