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体験の影響力軸は変わり、モノの重要性が高まる?

これからのブランドは、モノではなくコトを売ることを求められています。
つまり、お金を払うことによって「何を手に入れるか(所有価値)」ではなく、「どんな体験ができるのか(経験価値)」ということへの変化です。すでに何年も前から言われてはいたことですが、ようやく拡く認知され出してきたという印象です。

専門家ではないので詳細まではわからないのですが、ニューロマーケティングの分野からでは、「購買意欲は商品そのものだけでなく、意識的に作られた雰囲気にかなり左右される」事がわかってきているそうです。
雰囲気(Atmospherics)=意識的に作られた空間で、来店客に特定の心理的影響を与えて購入もしくは楽しませるように仕向ける(のが目的)ということですね。

しかし今回のコロナ禍において、これまで見過ごされて来ていた構造的な問題に直面してしまっている状況となっているように感じています。

つまり、商品の品質・クオリティ=モノの軸が戻って来ているとも言える状況となっており、特に顕著なのが外食産業だと感じています。お店の場所(立地)や雰囲気の価値は下がっていくことは必至。デリバリーやゴーストレストランで展開していくにしても、満足度が低ければいずれ淘汰されてしまうでしょうし、これまでは通っていた、料理はそれほどではないが、サービスやお店の雰囲気が良いから利用する、という消費行動は今後は減り、ますます本質的な部分が問われるようになってくると思います。

そして、逆に今後価値がより高まっていくのが「時間」と言われています。テレワークを実践されている方であれば実感されている通り、わざわざ時間をかけてお店まで出かけていかなくても良いという点が大きく、自宅で美味しい食事を楽しめるようになり、選択肢も増えてきています。そしてこの利用のされ方が、スタンダードになりつつある状況にもなっています。

コスメ業界においても、百貨店などでの美容部員さんによるカウンセリングからの購入から、オンラインカウンセリングやライブコマースからの購入へと少しずつ変化が出始めており、「体験」の価値の軸も変わってきています。ここでも外食産業と同様、品質と時間の価値が重要になってくるのだと思います。

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