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【飲食店開業に向けた準備】大まかな流れを6ステップでかんたんに解説します!

さぁこれから飲食店で独立!起業!など自分のお店を始めたいときに何から準備をすれば良いか、迷うことはありませんか?

そこで、飲食店開業の手続きをサポートする行政書士が、開業に向けた準備からオープンまでの大まかな流れを6ステップでかんたんに解説します!

いざ飲食店で開業や独立しようとすると何が必要になるのか調査する時間や店作りのための作業、行政に対する手続きなどに追われてしまいます。
飲食店で独立や起業をお考えの方は是非最後までお読みいただき、あらかじめイメージを作っておくことが大切です。

「飲食店営業許可」とは?

簡単に言うと文字通りそのままの意味になりますが、新しく飲食店(居酒屋やレストラン、カフェ等)を始めるには、食品衛生法に基づく営業の許可が必要となります。

ただ、一言で「飲食店」と言っても幅広くラーメン屋や牛丼屋さんだけではありません。ホストクラブやガールズバーなども飲食店の営業許可が必要になります。

”営業の内容に合わせて飲食店営業許可とともに風営法の許可や届出といった別の手続きを行います”

しかし逆に飲食店営業許可が不要となるものもございます。例えば、イートインもできるパン屋さんの場合は食品衛生法改正後の「菓子製造業」の営業許可を取得すれば、わざわざ飲食店営業許可や喫茶店営業許可を取得する必要はなくなりました。

どんなお店にするか、イメージを固めます

事業計画は「5W2H」で考えていくと頭を整理しやすいです。

【Why?なぜ?】
動機について今一度見つめなおします。なぜ?という理由について考える事は、他の項目でも頻出します。

【What?何を?】
提供するサービスの「内容」について考えます。何を売るお店なのか?その強みとは?さらに、その強みが他者と差別できるポイントは?

【Who?誰に?誰と?誰から?】
お客様や従業員、仕入れ先など「人」について考えます。
どんなお客様に食べに来てほしいか?それを提供するにはどんな従業員と一緒に働くのか?仕入れ先となる人(会社)は準備できているのか?

【Where?どこで?】
「場所」について考えます。お店を出店したい地域もそうですが、お店の規模も同時に考えておきます。
お店の内容によって相性が良いエリア、必要な規模がイメージできると思います。

【When?いつ?】
「時間」や「タイミング」について考えます。いつからお店を始めたいのか?また、お店の営業時間についてもイメージしておきましょう。
開業したい時期など目標のゴールを決めたら、現在地との逆算でやるべきことが見えてくるはずです。

【How?どのように?】
「手段」や「方法」について考えます。集客方法は?売上を伸ばす方法は?そのための手段は?
デリバリーやテイクアウトをするのか?ランチ営業するのか?など、どんなことができるのか今一度考えてみると良いと思います。

【How much?いくら?】
「お金」について考えます。お店作りに必要な費用は?毎月の収支目標は?どれぐらいの経費と売上が必要になるのか、試算しておくと良いでしょう。
最後はやはりお金です。現実的な数字を基に物事を決めていかなければならないですね。

そして、「5W2H」ひとつひとつの項目はそれぞれリンクしている部分もあります。例えば、その場所を選ぶ理由のはなぜ?売上を達成するために必要な手段や人は?など、各項目について繰り返し見直す事で漠然としたイメージを、より洗練することができると思います。

大リーガーの大谷選手が過去に作成した「大谷ノート」のようなイメージです。当事務所でもお客様のイメージを共有しスムーズに手続きするために以下のようなスプレッドシートをご用意しております。

(できれば保健所へ事前相談を行います)

前項のような事業計画を作成し、ご希望するお店のイメージを固めてから物件を契約すると良いでしょう。できれば内装工事を開始するまでに保健所へ事前相談を行うことをおすすめします。

飲食店営業に限られた話ではないかもしれませんが、全く同じ申請内容というのは存在しません。営業する物件やお店の場所、広さ、周辺環境、営業内容など絶対に同じものなどありません。

内装工事が完了したあとに設備の要件を満たしていないことが判明した場合、工事をやり直さなければならないとなると多大な損失が生じます。

物件の契約や工事など

いよいよ物件の契約を決め、内装工事を業者へ依頼し、必要となる設備や備品などを購入していきます。このあたりから資金を投入していきますから慎重に検討し決定していきましょう。

飲食店の内装工事に詳しい業者さんならある程度対応してくださると思いますが、営業許可を取得するために審査される項目は以下のようなものがあります。(こちらは大阪市の保健所で配布されている資料です。)

赤丸印で囲った部分は食品衛生法が改正され変更された部分ですから、必ずチェックされます。レバー式のハンドルはホームセンターなどで数千円で購入できますから一番安価に対応することができます。

営業許可の申請

お店の内装工事が完了する頃には営業許可の申請を準備しておきましょう!

忘れてはならないのは「食品衛生責任者の設置」なのですが、調理師などの特別な免許を持ってない場合は食品衛生責任者の講習会を受講します。講習会は各都道府県で月に1・2回ほど開催されており、最近はe-ラーニングでも受講することが可能です。

いざ保健所へ飲食店営業の許可申請を行うのですが、実はお店の内装工事が完全に完了していなくても調理場やトイレなど水回り、更衣室などが完成していれば申請することができます。「営業店舗の完成予定の10日前ぐらいに申請してほしい」なんて保健所から案内されると思います。

大阪府で新規の飲食店営業許可を申請する場合の手数料は16000円かかります。

現地調査

飲食店営業許可で最も大事なのは(これまで何度も言ってまして申し訳ありませんが)営業店舗の調理場や施設に必要な設備が揃っていて衛生的な環境であるか?です。それらが揃えられているのか図面と照らし合わせて確認するために必ず現地調査が行われます。

図面のチェックだけでなく実際に水を流したり、お湯が出るか確認したりします。

ここでは、調理場やトイレ回り、給排水の配管の完成などは必須項目と言えます。逆に客室部分の内装工事や細かい調理器具(鍋や包丁など、食器類も)は揃っていなくても大丈夫です。

通常、現地調査はおよそ1時間ほどかかりますが、広くて規模の大きい店舗だとそれ以上に時間がかかります。また、基本的にはオーナーさま(責任者)が立ち会っていただく必要があります。

営業許可証の交付、オープンへ

現地調査に合格すると営業許可証の受領可能日が記載された通知書がその場で渡されるはずです。これは営業許可証と引き換えになりますので大切に保管します。許可証の受領は通常2~3週間程度かかります。

保健所ごとに異なり一概に言えませんが、現地調査後、審査基準を満たしていれば早い場合で2・3日後には許可となるはずです。大阪市では無事に許可が出れば数日後から飲食店として営業を開始することができることもあります。

営業許可証の受け取りには先ほどの通知書と受領者の印鑑などが必要になります。

その他の手続き

ここまでは「飲食店営業の許可」の手続きについて記載しておりますが、営業の内容によっては他の手続きも必要となります。

主な手続きは以下のようにまとめております。

お問い合わせ

「飲食店営業許可の申請」基本料金:33000円(税込み)~

「深夜における酒類提供飲食店営業の届出」基本料金:99000円(税込み)~

相談料は無料!気軽にご連絡ください。

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