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ガウディの傑作

ドイツ、イギリス、フランスを旅してきたが、ついに最終目的地、スペインのバルセロナに到着しようとしていた。ずいぶんと慣れた電車移動。一回の移動に平均3〜4時間だがあっという間に感じるようになった。

スペインについたのはすでに辺りが暗くなってからのことだった。夜の到着は気分が下がる。おそらくまだ宿にもたどり着けていない不安が影響しているのである。
僕らはタクシーが見つからず少し焦った。だんだん到着する電車の数が減ってきた。今思えば駅員に聞けばいいのではと思ったが、実際聞いたかどうかは覚えていなくただあの時は焦っていたという記憶だけある。

しばらくしてタクシーを見つけることができた。行先を伝えるとタクシーは出発した。
運転手はとても愉快な人で僕らに何度か話しかけてきてくれた。出身地や、年齢など、車内はそれなりに盛り上がった。盛り上がったせいか、運転手はかなりのスピードを出し始めた。夜も遅く車も少なかったとは言え、僕らも少しびびるくらいとばしていた。おかげで運転手が教えてくれた予定時刻より早く着くことができた。旅の最後となるホテルはeurohotel Barcelona granvia。フロントとが吹き抜けになっており各部屋の入り口が確認できる構造だった。
チェックインをし終わったころには眠気がピークだったのでシャワーを浴びて寝た。

次の日、昨日の疲れは少しも残ってなかった。
今日はサグラダファミリアを見に行く。僕らは早速電車に乗り目的地へ向かった。ホテルからは約30分。地下鉄を出た途端サグラダファミリアはそびえ立っていた。

アントニーガウディの最高傑作、サグラダファミリア。未だ未完成となる教会。圧倒的存在感にやられてしまいそうだった。
この教会が完成するのは2026年ちょうど僕たちが訪れた10年後だ。完成では四本の塔の真ん中にさらにもう一本の塔が建つらしい。僕らは10年後また来ようと誓った。

僕たちはお腹が空いたのでマックに入った。マックはサグラダファミリアの通路横にある。こんな景色が見れるマクドナルドが世界にあるのだろうか。とても贅沢であった。その後僕らはガウディの建築群を見て回った。とても独特で街の雰囲気を作り上げているように思えた。

スペインの滞在日は2日間、最初で最後の夜を迎えた。スペインといえば…。そうパエリアである。僕らはサグラダファミリアの近くのパエリア屋に入った。注文してしばらくすると香ばしい匂いがしてきた。僕らはやはり本場のパエリは違うなと言いながら食べた。とにかく美味しかった。しかし僕らは日本で大してパエリアを食べたことがないのは秘密である。

ホテルに帰った僕らは明日帰らなくてはならない現実に襲われた。初日は一生終わらないだろうと思っていた旅もあっという間に終わろうとしている。人生で最も濃い11日間を過ごしたと言える。
初めてのヨーロッパ。毎日が刺激的でかけがえのない思い出となった。
僕らは旅中に撮った写真を見つつ1日を終わらせた。

次の日荷物をまとめた僕たちは空港に向かっていた。こんなに終わりが嫌だと思ったことはなかった。それと同時にまた来よう。と強く感じたのだ。

これが僕が海外にどハマりした理由だ。
・その土地の建造物や風景を見るということ。
・僕らが日常で当たり前に行なっていることは海外ではうまくいかないこともあるという面白さ。
・写真でしか見たことがなかった観光地。その周辺の地理を知ることができる面白さ。
・周りの目を気にしがちな日本人。海外では全くそれをする必要がないので開放感に溢れている(他人に迷惑をかけているわけではないです。)

その他もろもろ海外旅行には面白さが詰まっていた。
まだ見ぬ国へ旅だとう。

          完。