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「英雄伝説 零の軌跡」クリアレビュー

はじめに

生きているその意味を探し続ける
それが生きることさ、きっと

零の軌跡オープニングテーマ曲『way of life』の冒頭の歌詞である。このゲームのテーマは、最初こそよくわからないが、終盤になり、この歌詞だと気づくことができる。

「英雄伝説 零の軌跡改」をクリアした。ここでレビューをしたいと思う。

「零の軌跡改」は日本ファルコムが開発した「零の軌跡」に倍速モードなどを加えて、2020年4月23日に発売したソフトである。筆者は、PS4版をクリアした。

軌跡シリーズは、2000年代に展開を開始したゲームである。零の軌跡の他にも、閃の軌跡や空の軌跡がある。筆者は、閃の軌跡Ⅰで軌跡シリーズ初プレイであり、閃の軌跡Ⅱをクリア済みである。以下に、筆者のYouTubeLiveのリストを記しておく。

以下、閃の軌跡Ⅰ、閃の軌跡Ⅱ、本作のネタバレを含むので留意してほしい。

レビュー

舞台はゼムリア大陸にある明と暗を見せる街「クロスベル」。主人公であるロイドは、警察内部に新設された「特務支援課」に配属される。そこで同じく配属になった、エリィ、ランディ、ティオとともに市民の困りごとを解決していく−−それがこの部署の役目であり、このゲームの目的である。

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作中では、警察と遊撃士協会の対立、政治の腐敗と周辺諸国の思惑、薬物問題やカルト宗教の問題まで描かれる。このように見ていくと「閃の軌跡」とは少し趣向が異なることに気がつく。こちらのほうが「政治や社会」をテーマにしたストーリーだと言える。政治や社会をテーマにしているところは、閃の軌跡と違った面白さがある。筆者としてはこちらのほうが良いと思えるぐらいである。しかし、それ以外の部分については、日常系の繰り返しとも言えるし、マップについても、同じところをグルグル行き来している感は否めない。

キャラクターについては、メインが特務支援課の4名ということで、閃の軌跡よりもだいぶ少ないが、その分キャラクターに感情移入できる。そして、何より、どのキャラクターを使おうかという迷わなくて良い。

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グラフィックは、当たり前だが、オリジナル版(PSP版)のグラフィックである。わかってはいるが、そこが残念である。さらに、階段やドアなどが見つけにくい場所にあったりするのでそこも残念である。しかし、移動中のカメラワークは一部、自動で建物にズームしたり、ズームアウトしたりと、演出上の表現とも思えるものがある。リアルな等身のゲームとは違った表現をしていることは面白い。

サウンドについては、閃の軌跡と同様、素晴らしいが、今回は曲数が少ないのか、使いまわし感があったことは否めない。

世界観については、他の軌跡シリーズをやっていると「ここは、○○で出てきた▲▲かな?」と推測できて面白い。例えるなら、国語や算数といった別々の教科が繋がったときの感覚である。筆者は、本作のレンが乗っていたロボットと、閃の軌跡のヴァルマールとの関係性が気になる。さらに、閃の軌跡のリィンが持っている鬼の力と本作の青い薬物は、関係があるのではないかと見ている。

バトルについては、閃の軌跡ⅠとⅡをクリアしたこともあってか、慣れてきている。閃の軌跡と違い、連戦もある。加えて、ボス前に必ず回復ポイントがあるわけではないので、ボスが、いつくるかわからないという「緊張感」が味わえる。

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ゲーム進行速度を倍速にするモードも存在する(ハイスピードモード)。零の軌跡は、通常時、動きがゆっくりと感じられる。これを使って、より速く、クロスベルで起きている事件や問題を解決できるようになっている。

得点


部分点:各10点満点

・グラフィック:5点
・キャラクター:8点
・ストーリー:9点
・世界観:9点
・サウンド:8点
・バトルやその他の操作性:7点

総合点(100点満点):85点

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