【短編小説風】人違い・すれ違い・想い違い
「みどりさん、ですか?」
駅前の広場で、俺はおそるおそる声をかけた。
ノースリーブのニットにチェックのスカート。
事前に聞いていた通りの服装だ。
「はい。ゆうすけさんですか?」
スマホから目線を上げた彼女と目が合う。
正直、めちゃくちゃタイプだった。
メッセージではカラーを入れているって聞いた気がするんだけど、実際には綺麗な黒髪。
プロフィール写真は目元しか写ってなかったけど、写真通り黒目がちだった。
俺の一つ歳下だから25歳のはずだけど、年齢よりも幼く見える。