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ーお面漫画と端正な原稿用紙ー 1990年ボツネーム 「仮面の告白」

突然ですが、この発掘シリーズの記事の書き方ですが、
何十年かぶりに作品を見た、その瞬間の感情とか感想を、
まだ その感覚を覚えているうちに
ざざっとメモっておき、
後日文章にまとめるというやり方をしています。

念のために書いておきます。

以上です。


さて、原稿を保管していた押し入れのその一角にはプロットやネームも
あって、これがまたビックリするぐらい恐ろしく昔のものまであり。

高校‥中学‥  
果ては幼少期の「じゆうちょう」に描かれたものまで。


押し入れの奥の一角。

まるで封印されたかのフンイキで
手 つけなかったもんね。長い間。

ゲンコーもネームもプロットも みんな取って置いたんだね。

きざしちゃん時代のプロット、ネーム方面では面白いものが沢山発見出来そうな気がするよ。

あははははは

怖いもの

       かな?



この「仮面の告白」というタイトルのボツネーム。

物語は主人公である内気な女の子が、片思い相手の男の子を遠くから
見つめてスケッチブックにその姿を描いていて。

ある日、ひょんなことから
その、彼そっくりに描かれた絵を
お面として切り抜き、顔面に付けて生活することになってしまう。

愛情を込めて
彼そっくりに描いた絵の顔部分を切り取ってお面にして、周囲も、

「どっちが本物か見分けがつかない!?」

と すっとぼけた風情で物語はぐいぐい進行って、オイオイオイオイ

なにこの異世界観。


まるでやりて婆の如く
のらりくらりと32ページを押し切る気満々のきざしちゃん。オおーーい。


さすが生まれた時、お産婆さんをして
「この子は心臓に毛が生えてんだろねぇ…」
と言わしめた女。

予定日より一か月も長くお腹の中にいたとか‥
                     オイオイ

数え間違いでしょ(笑
と 言う勿れ。

出産時の体重がほぼ4㎏だったので、やはり日数の計算は正しかったようで
居座り派であったことは間違いないと思われ。

現代はそういうことは無理みたいですネ。

私のお子達も予定日を越えたところで
出産の日を医師に決められました。


ボツネームとはいえ、キャラクター達の表情が良かったり、
コマの隅々にゴチャゴチャと書かれている手書きの説明やツッコミが
妙に面白くて、全体的に愛嬌があり、且つ 淡くせつなくもアリで
悪くないと思うんだけどなあ…
                   駄目なんだねぇ…

この「お面」てのが
かの雑誌としてはネックだったのかしら。

それとも 時代?
(しかし他誌にはすでにもう、人気の漫画があったわけで)


それでこのネームを作った当時の担当さん。

何年か前、講談社の公式サイトを見てたら
「Ⅰ○○○」て雑誌の編集長になってるのを発見したと思う。

お面の漫画の載ってるやつ。



………。


お面?



そうだよ。


しかもあの時、新人作家募集の告知のところでタイガーマスク被ったイラスト描かれて

「新人漫画家さんいらっしゃい♡」

みたいなコメントしてなかった?

ファッ⁉


そうか。
あのイラスト見た時一瞬よぎった「 ………?」ってのはコレだったんだ。

私 昔 お面漫画描いてたんじゃん!!

                       すっかり忘れてたけど



私のお面漫画は落としておいて自分はお面三昧⁉ 



はぁ!?


おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい

どんだけお面好きって話。



どーなってんのよ、どーなっちょーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっ








なにコレ



また伝統芸能?

は?




あーあ。



………。




しかし、まあ、このお面編集さん時代の原稿は
なんかキレイなんです。端正。

なにが違うの?っていうと写植です。

写植の貼り方がキレイ。

驚くのは30年以上前の原稿なのに
ソレがひとつも剥がれ落ちないこと。

30年間の月日の経過っていうのは例えば、
セロテープならアメ色に変色して パリッと薄くなってて
紙から簡単にペリペリと剥がれ落ちちゃう状態です。

「花ざかり」の頃の写植は何故か ボロボロボロボロ。

剥がれ落ちがヒドくて

「パズルかよ!?」


って
叫びながら貼り直してるんですが。

やった奴、

月にかわってお仕置きされろ。






なんで?

接着剤が高性能だったの?

これって当時、専門に貼る職人さんがいたんでしょうか?


以前読んだ、
漫画の編集のお仕事をしていた人のブログでは確か、
「写植を真っすぐに貼れると褒められた」とかなんとかってのを
目にしたよーな。

て ことは やはり担当編集者のお仕事?

どこの会社も同じだったのかしら?
                
                 ……。



もう お会いすることもないのでしょうねえ。

呟きにしかなりませんが、

(お面編集者の)○○さん、
当時は私の拙い原稿に丁寧な仕事をして下さり、ありがとうございました。

どうぞお体に気をつけて
いつまでもお元気にお過ごし下さい。

お世話になりました。

さようなら。


ゆにわ きざし




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