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初めての企画と、そり立つ壁と、私。<好きとか楽しいだけじゃ越えられない???>

こんにちは。
ザオ・アーキーです!

ツツジが綺麗に咲いている季節ですね!
幼い頃、当たり前に蜜を吸っていましたが、今の小さい子はどうなんでしょうか?
吸っているのでしょうか?
そんなツツジですが、種類によっては毒があるという事をつい最近知り、驚きました。ご存知でしたか?
ある程度の年齢になり、やらなくなりましたが、不意に吸いたくなっても気を付けなければと思った、今日この頃です。
皆様もお気を付けください!

と書いていたのですが、今回のテーマで、熱が入っていまったのか、書き終わる頃には、ツツジが終わりそうです。
どうか来年のツツジにも、お気を付けください!

さてさて、たまにはmidorino shatta-の活動のお話を・・・
と、言っても現在企画している物ではなく、以前クラウドファンディングに挑戦したANGIEというバッグについてのお話です。
少々長いうえ、縫製用語等も多々含まれおり、少々読みにくいかと思いますが、できれば最後までお付き合いをいただけると嬉しいです!


初めての企画

感覚で生きてきたもので、論理的にはちょっと・・・

初めての企画書には、以前から作りたいと思っていたライダースジャケットをモチーフにしたサコッシュを書く事にしました。
が、思うようにスラスラいかず。
それもそのはず、自分が欲しいと思う物が頭の中にあっても、商品化する為の企画書を書くとなると話は別です。
私の場合、カタチについてはある程度イメージがあったのですが、ターゲットや予算、コンセプト等は、まったく考えた事がなかったのです。

ターゲットは私が欲しい物なので同じくらいの年代の人。
予算が・・・わからない。
普段の仕事で私は見積もりを出した事が無いので、どれくらいなのか検討も付かず。
そんな時
「そこで手が止まって先に進めないなら、取り敢えずその商品を自分ならいくらで買うのか考えてみたら?」
とアドバイスを受けて書いていきました。

また、この時の私達は以下のような事を踏まえて、考えまとめていく事をまだ知りませんでした。(商品開発でよく使われる考えた方みたいです)

  • 機能・性能

  • メリット(商品やサービスの利点や長所)

  • ターゲット

  • ベネフィット(商品やサービスのメリットによって得られる恩恵)


普段からそうゆう仕事をされている方や、もしかしたら一般的に多くの人が、サラッと出来るような事を、お恥ずかしい限りですが、私は知識が乏し事もありスムーズに出来ず、時間が掛かってしまいました。

また企画書を書きながら思ったのですが
自分の為に作るではなく、使う人をイメージした物作り。
私はこうしたいけど、使う人はどうなんだろう?と言う視点を持たないといけないなと。
しかし、そもそもこの考え方は普段の仕事でも
使う人の事を考えて、物を作らないといけない
と言われている事で、物作りをする上で大切な考え方ですよね。
当たり前の視点を、いつでも持てるように精進していきます。

話を戻して、初めて書いた企画書を、midorino shatta-メンバーの上司に提出。
企画案を上司が見てくれているのを待っている間、どんな言葉を掛けられるのかドキドキ。
あったらいいなをカタチにすると決めて始まった企画とは言え、私が良いなと思っていても、受け入れてもらえるのかどうかわからず、やっぱり不安になりました。
勿論、ちゃんと企画書が書けているのか、中身が無いと言われないかどうかも心配でした。
そんな気持ちだったので、上司から否定的な言葉を一切言われずホッとしました。
バッグの仕様部分で、一部指摘を受けた箇所はありましたが、相談しながら修正をして、サンプル作成へ。

このままではシャッターは上がらない!

話は少し飛びますが
2020年7月某日のミーティングで、私は大きな決断をしました。

その前に
midorino shatta-を結成してからの活動を以下に挙げてみます。

  • インスタグラムを開始

  • 自社webサイトを作成(現在は別の物に変更)

  • 社内でエコバッグ選手権を開催

書き出してみると、余り多くありませんが
今後の活動について何度も話し合ったり、チームとしての活動が増えていき、以前よりメンバーとの距離も近くなったと感じていた私。
そんな中で、そろそろ企画して作成した物を販売していこうと言う話になりました。

そしてあのミーティングの日。

始めに、自社で企画から販売まで行った経験が無い為、複数同時進行は難しいと言う話になり、まずは一つに絞り、皆で協力して商品化を目指す事になりました。

そして何を商品化するのか?

これまでにメンバー各々がやっていた企画中の物なのか、一から考えるのか。
そして一番の問題は社内の上の人に了承を得ないといけない事。費用も掛かりますし、当然の事かとは思いますが、その為には、目的や目標をしっかりさせなければいけません。
それは今まで自社企画をやった事が無い私達にとって、とてつもなく大きな壁のようで
どうしてもやりたい!と思えないと進めない現実に直面した感じでした。
少し大袈裟かもしれませんが。

そんな話のせいもあり、いつもの空気感とは違い、和気あいあいとは行かず、重い雰囲気。
誰も手を挙げる様子は無く、なんとなく時間が過ぎていく中で、ふとこの状況のままだと
折角、皆で楽しく活動してきたのに、ここでお終いでは寂しいし、今までの活動が無駄になってしまうのではないかと思い、私は手を挙げる事にしました。
もしかしたら、私が勝手にそう感じていただけで、実際は私が手を挙げなくてもチームとしての活動は続いたかもしれませんが、私なりの一大決心でした。

「私の企画したライダースモチーフのバッグをやりたい!」
と言ったら、周囲が少し食い付いてくれたので、ここぞとばかりにプチプレゼンを開始。
具体性は余り無かったとは思いますが、コンセプトや作りたい物の大きさ等イメージを伝えたところ、他のアイディアも出てこなかったので、一先ずそれを軸に話を進めていこうとなりました。

プチプレゼン!


正直に言うと、どうしても商品化したいと言う程の強い意志は無く、自分の企画が初めての商品になると責任も重大で、結果も求められたりするだろうし不安の方が大きかったです。

そんな私の気持ちを察してかどうかはわかりませんが
「自分にはやりたい物が無いから、やりたいとハッキリ言ってる君のサポートは全力でやるよ!」
と言ってもらえて心強く感じた事を覚えています!

このように余りポジティブなスタートとは言えず
不甲斐ふがいないですが
midorino shatta-の初めて商品化に向けての活動が始まりました!

ANGIE

ANGIEって?

商品名を決める時、どうやって決めているのでしょうか?

今回で言うと、見たままの「ライダース・ショルダーバッグ」が伝わり易いと思ったのですが、私はどうしても名前を付けたかったのです。
それは、名前がある方が愛着が沸き、特別な物に感じると思ったからです。

製品を見る際、余り気にしない人の方が多いのかもしれませんが。かくゆう私も購入する際には、気にしていないかもしれません。

ですが自分の企画したバッグは、自分の子供のように思うので、自分が名付け親になり、思いを込めて世の中に送り出したいと思ったのです。
しかし、なかなか良い言葉もアイディアも出てきません。
親が子供の名前を考える時に、なかなか決まらないと言う話を聞きますが納得しました。私自身、経験は無いのですが、こうゆう気持ちなのかなと今回の名前を考えていて思いました。

完成してから名前を考え始めてしまったので、作ってる段階から考えておけばよかったと後悔。
いくら考えても思い浮かばず、けれど時間は無限にある訳では無いので、早く決めなくてはと焦る気持ちも出てきました。
自分で名付けたいし、押し付けてしまう感じもあったので迷いましたが、決めないと先に進めない作業もあったので、まごつきながらメンバーに相談してみました。

そうするとメンバーの一人から
「midorino shatta-の企画第一号だからアルファベット順と合わせてAから始まる名前にしたらどう?
二号はBから、三号はCから・・・
シリーズっぽくもあり、繋がり感もありつつ、次も考えやすくて、自分達にとって分かり易いんじゃない?」
と提案してもらいました。
その発想は思い浮かばなかったので、いいかも!と思ったのですが
ん?どうなんだろう?
そう決めた名前に愛着を持てるだろうか?と思う自分もいました。
けれど早く決めたい気持ちや、意見をもらった手前、一度Aから始まる名前をメンバーと挙げていく事にしました。

アダム・アリソン・アリサ・アンジー・アンジェリーナ・・・・
あれ?アンジーって良いかも。
アンジーアンジーアンジーアンジーアンジー
イメージに合う!

何度も言ってるうちに、どんどんアンジーとしか思えなくなり、愛おしく感じANGIEに決めました。
少し決め方に躊躇いがあったのですが思いの外、バッグに合う名前が見つかり、メンバーの意見に乗っかって考えてみて、よかったなと思う出来事でした。
名前を決めるのはやっぱり難しいですね!

名前繋がりで余談を。
何度もライダースジャケットと言っていますが、実は和製英語なんです。英語では『motorcycle jacket』『moto jacket』と言うそうです。
ただ、このnoteでは馴染みのある、ライダースジャケットと書いていきます。

結局は大は小を兼ねるんですよ

最初のサンプルから完成までに、おおよそですが以下の通り試作をしました。

  • 型紙修正 6回

  • サンプル作成 6回

  • サンプル前のお試し 3回

同業者様でも他業者様でも、もっと多くやっているところもあるかとは思いますが、私が普段のOEMの仕事でやるよりも多くの修正を経て、完成まで辿り着きました。
どのような過程で、完成に向かっていったのかを書いていこうと思います。

まずは型紙!

最初のサンプルはスマホポシェットくらいの大きさでした。
予算の事も考えると、大きい物だとそれだけ値段も上がり、パーツが少ないと量産もし易いのでは、との思いから小さめサイズに。
行く行くは、ライダースシリーズとしてトートや巾着等もやりたいと思い、小さめの物から始めようと密かに考えていました。

そんな中、最初のサンプルを見てメンバーから
「ライダースっぽさが少なくて勿体無い気がする!もう少し大きい方が良さそう!」
と言われてしまいました。
確かにそうだなと納得し
「予算の事は後から考えて、作りたい物を表現したらどう?」
とアドバイスをもらい、考え直す事に。

小さいサイズだと、ライダースの好きな要素を詰め込み過ぎてしまい、不格好だったなと、冷静になって見ると感じる事もあり反省。
アドバイス通り、大きさから変更し、やりたい要素を絞って、仕切り直す事にしました。

2回目は長財布やタブレットが入るくらいのサイズ感でマチ無しで作成。
サンプルを作成してみると以下のことが気になり修正。

  • えりの角度が微妙

  • 小さなポケット(位置も端に攻め過ぎて、まとめの縫製時に干渉してしまい縫製しにくい)

  • ポケットにファスナーを付けたい(予算が上がってしまうが)


作っては修正の繰り返し

修正後の3回目でほぼイメージに近い物に。

これを作りながら動画を撮ってインスタにアップしてみよう!となりましたが、撮りながら作成なんて緊張。思った以上に恥ずかしい気持ちでした。
またインスタにアップ後も反応が気になりました。とはいえ認知度も低くフォロワーも少ないので、余計な心配だったかも。

そしてそのサンプルを見ながら打ち合わせ中、ふいに
「君は出掛ける時に何を持ち歩くの?」
と聞かれて

  • 長財布

  • スマホ

  • パスケース

  • テッシュ

  • ポーチ

  • ヘッドフォンケース(一人で出掛けるなら)

・・・
「全然入らないじゃん!!!」
・・・・・
「ヘッドフォンケースが無ければいける!」
・・・・・・
「無ければね!でもパンパンじゃん!」

あれ?なんだか元も子もない事に。

「折角なら初めての企画だし、君の入れたい物が全部入る大きさの方が良くない?」

その通り過ぎる意見。
ライダースバッグのシリーズ化(勝手に次もあると思って)して、少しずつサイズも大きく、カタチも変えて、と思っていたが、そもそも企画が上手くいかなければ次は無いかもしれない。
これが最初で最後のチャンスかもしれないと思うと、やっぱり入れたい物が収まる大きさにしたい!けれど、インスタにもアップしてしまったし、今更スタートに戻るなんてどうなのだろうかとジレンマに悩んでしまいました。

そしてメンバーに
「インスタにアップしたって言っても見てくれている人は少ないし、時間もあるし(時間は有限ですが)、今まで掛かった時間も勉強の為だったと思って、仕切り直しても良いんじゃない!」
と後押ししてもらい、また一から始めることにしました。

そうして、最終形態に!
と、ここでもスムーズにいった訳ではなく、通しマチで作成してみたり、底をつけてみたりとアドバイスを受けつつアーデモナイコーデモナイ。
試行錯誤の末、なんとか入れたい物が収まるサイズ感のショルダーバッグが出来ました。

ひとまず完成

一から物を作るのは、本当に難しいですね。
やりたい事出来る事は違いますし、一箇所修正すると、全体のバランスが変わり、他の部分も修正してと、一歩進んでは二歩下がる様でした。
また、どこで完成にするのか決める事も難しかったです。
素材選びにしても、気になる素材全てで試せる訳ではないですし、アドバイスはもらえても、最終的な決断は私がしなければいけないので、優柔不断ではいられませんでした。

拘ったゆえに抱えた頭

再現度をどこまで追求

まずは縫製方法についてですが、ライダースジャケットのディティールや縫製方法等を再現したかったので、試行錯誤し、何度も部分サンプルを作成。
※部分サンプル 全体ではなく、一部分だけのサンプルの事

洋服の縫製方法は縫返ぬいかえで作られている事が多いのですが、私達の作る革を使用したバッグは、へり返しで作る事が多いです。

縫い返し
鞄やハンドバッグの仕立ての一つ。材料の表面同士を重ね合わせ、裏面から縫い合わせた後、表面が外側に出るように慎重に返す工法。

へり返し
ハンドバッグの仕立ての一つ。材料の裏同士を内側にして重ね合わせ、一方のへりを平均した幅で他方へ折りかぶせ接合する手法。皮革製の財布類の仕立てに多く用いる。

皮革用語辞典

なるべく、縫返しで作成したかったのですが、縫返しだと革の表裏の間から針穴+糸が見える為、綺麗に見えない事もあります。

口元や目立つ箇所は、へり返し合せで綺麗に見せたい思うのですが、そうゆう部分はバッグの顔になるので、その部分こそジャケットに合わせて縫返しがしたいのです。
完全に矛盾してしまい、妥協してどちらかを選ぶしかないのは、わかってはいるのですが、決めきれずアーデモナイコーデモナイ

製品を作る際、綺麗に出来るように考えるのは当然だと思います。
へり返しで作成しようと思う事もありましたが、やっぱりどうしてもジャケットに近い物を作りたいと言う思いが強かったです。

なので、ライダースジャケットの仕様を再現する事を優先し、縫返しで作成し、仕上げの時に針穴や糸が目立たないように気を付ける事にしました。

使える?使えない?小さなポケット

バッグの正面に付けた小さなポケット。
「この小さなポケット、あんまり物も入らないけど(リップクリームや鍵が入るくらいのサイズ)必要なのかしら?」
と聞かれました。
私はデザイン的にどうしても付けたくて、そのポケットはライダースを表現するのに必須だと考えていました。
「因みにパーツ数が増えるし、作業工程も増える、さらに値段も上がるけどね。それを考慮した上でも、付けたいなら良いと思うよ。」
と助言され、改めて考えましたが、やっぱり付けたい!と気持ちは揺るぎませんでした。

また、飾りポケットにするという案も出ましたが、それもやりたくなかったので、却下してしまいました。
実際、ライダースジャケットでも(他の洋服等でも)飾りポケットの物もありますが、あれに気付いた時、私はとてもガッカリした気持ちになるんですよね。
私だけかもしれませんが、同じように感じる人がいたとして
「私の企画でそんな気持ちになって欲しくないです。」
と言うと
「まあ、飾りポケット付けるくらいなら、一応ギリギリ使えるポケットの方が良いかっ」
と、メンバーもギリギリ賛同してくれました。
いつだってせめぎあいです!

確かにポケットを付けない方が、パーツ数も作業工程も減るので、作業する人にとってはその方が良いという事、その分値段が少々高くなってしまう事、それを含めて考えてもポケットは付けるという選択をしました。
この部分は、今でも妥協せず付けた事に後悔はありません。

やっぱり斜に構えたら駄目なのよ

これに関してもアーデモナイコーデモナイと考えた部分です。
ファスナーを斜めに付けたら使い易いのではと思ったのですが、サンプルを作成してみると想像以上に使いづらい仕様になってしまいました。
メンバーからも
「これは無いなー。何を斜に構えてんだよ(笑)開閉しずらいなーコレ」
と完全なるダメ出しをいただきました。

余り見かけない仕様なので、面白いかなという発想でもあったのですが、そうではなかったと気付いた出来事です。
見かけない=新しい発想=必ずしも利便性がある訳ではない
と知り、個性を履き違える恥ずかしい経験となりました。

また、上司が言っていましたが
「一から物を産み出そうとする人の大半は、人と違う物を一度は作ろうと考えると思う。
実際に、チャレンジしてみると実用性に欠けたり、あまり格好よくならなかったりする事も多々あるから、誰もやっていないんだと実感する事もある。
トライしてこその結果で、トライしなければ実感する事はなかったので、大事な経験だと思う。
やりたいなら、やる前に「どうせ駄目だろう」ではなく、一回トライして駄目な経験をした方が良いと思う。
勿論、時と場合をしっかり考慮する事が前提だけれども。
実用に耐えらない物も多々あるとは思うけど、実用に耐えられる新しい発想も、まだまだ多く埋もれてるとも思う
その言葉を聞いて、これからも誰もやれていない事を探しながら、時と場合を考えて、チャレンジしていこうと思いました。

話を戻しまして
ファスナーの部分は、左右どちらかからでも開閉出来る仕様に変更したのですが、これもよく見かけるWファスナーとは異なる仕様に。
使い易く、少し個性も出せたと満足いていたのですが、もしかしたら通常のWファスナーの方がよかったのかもしれないとこの部分は、未だに考えてしまいます。

見えない箇所にこそ

表に使用した革選びも迷いましたが、裏地選びにとても難航しました。
元々、カラフルだったり柄物が好きなので、どうしても無地の裏地は避けたかったです。
バッグの裏地は無地が多い印象で、柄だとしてもブランドロゴが入ってる物が多い気がします。
なので柄物で探す事にしたのですが、生地を扱う取引先と私は直接やり取りした事が無いので、営業をやっているメンバーに依頼。
ライダースジャケットの裏地で、見かける事のあるチェック柄の生地を探してもらう事にしました。

一心不乱にサンプル帳を漁るの巻



メンバーが集めて来てくれた複数のサンプル帳の中には、沢山のチェック柄が!
チェック柄の種類の多さに、どれにしようかワクワク。
沢山あるので目移りしてしまいました。
作成したバッグのサンプルと合わせてみたり、メンバーに意見を聞いてみたりしたのですが、結局第一印象で一番いいなと思ったチェックに決めました。

また持って来てくれたサンプル帳の中にはドット柄もあり、チェック柄と決めていたはずなのに、ドット柄にも惹かれ始める自分がいました。
そんな話をしてると
「両方やったら?雰囲気も全然違うし、どちらか選べるようにしたら良いんじゃない?」
と言ってもらい、それアリなんだ。
「良いのならそうしたい!」
と伝えチェック柄とドット柄二種類で作成する事に。
(ANGIEはクラウドファンディングで支援をいただいた分のみの生産予定だったので、セミオーダーと言う程ではありませんが、二種類から選べるスタイルにする事が出来ました。)

正直に言うと、自分で生地屋さんへ行って他の柄も探したかったのですが、コロナ禍という事もあり、世の中的にも外出を控えている状況だった為、それは叶いませんでした。
そこに関しては少し、ほんの少し悔やまれる部分です。
ただその後、色んな柄生地のサンプル帳を見る機会があったのですが、私の好みの生地はどれもとても薄く、バッグの裏地には向かない物が多かったので、探しに行ったところで良い生地が見つかったのかはわかりませんが、やっぱり見に行きたかったです。

特に拘った部分の話を書きましたが、他の箇所でも試行錯誤し、メンバーの助言もあり、ANGIEがカタチになりました。
当初のイメージから大きく変わったところもありますが、何度も試作を重ね納得のいく仕上がりになり、嬉しい気持ちと同時にホッとした気持ちにもなりました。

ありがとうございます!!

どうにかこうにか超えた壁

自分が作りたい物を思う存分、拘って作れた楽しさや、葛藤を抱えながら、自分の意思を伝えて進めていかなければいけない難しさも、色んな事を初めて知る貴重な経験となりました。
初めての企画で、気づいた事・学んだ事を以下にまとめてみました。

  • 一緒に取り組んでくれるメンバーの大切さ、チームとしてやる事の意味を、身を持って実感
    (メンバーが私と同じように『もしかしたら私以上に?!』真剣に考えてくれたり、一緒に悩んでくれたおかげで最後までやり切る事が出来ました。)

  • 自分の企画なのでアドバイス等はもらえても、最終的な決断は私がしなければいけない事
    (特にカタチの最終決定は、パズルの様に終わりが明確では無いので、どこで完成とするのかをとにかく葛藤しました。)

  • 趣味でやっている訳ではないので、なんとなくは通用しないという事
    (趣味であれば、デザインも資材選びも、感覚で決めるのは自由ですが、仕事でやっている事なので、ほぼ全ての事を、どうしてこれがいいのか理由を、説明出来ないといけないと気付きました。)

  • 私は論理的思考が苦手
    (苦労しましたが、人に説明する事により、自分の理解も深まると改めて気付きました。)

  • 曖昧な表現は良くない事
    (曖昧な表現をする事で、相互理解に差が出てしまい、物事が円滑に進まない。トラブルの元)

  • 積極的に進めていかなければいけなかった事
    (OEMの仕事のちょっとした合間にも、受け身ではなく、自分から声を掛けたり、資材集めの依頼等、先手を打った行動が出来ていたらと反省しています。)

等々、挙げたら切りがないくらい、学びがありました。
この経験を忘れずに、普段の仕事にも、次はメンバーのサポートにも活かせるように精進していきます。

また、一から物を生み出すのは本当に難しいと実感しました。
世の中にある物殆どが、色んな葛藤の中から生まれた物だと思うと、今までとは違う見え方をするように思います。
一つの物に多くの背景があるという事に、改めて気付かされました。
有りがちですが、日々感謝の気持ちを忘れずに過ごしていこうと思います。

本当に感謝

こんなにも長くなってしまい自分自身もビックリしています。
此処まで一体、何人の方が辿り着いてくれたのでしょうか?
もしかしたら今読んでくれている貴方だけかもしれません。
上手く書けておらず、面白い記事ではなく、ダラダラと長いだけの文章だったかもしれません。
そんな記事を最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございます!!!!!

因みに、このANGIEでクラウドファンディングに挑戦した話も今度書こうと思っています。
また長くなってしまいそうですが、これに懲りずに
是非、読んでもらえると嬉しいです。

最後まで読んでいただいた方、本当にありがとうございました!!!
何度でもお伝えしたいです。
ありがとうございました!

BGM

サンティアゴの道/Caravan
正解はいつも曖昧です
巡礼のような毎日です♬
企画中も正解が見つからず、一進一退を繰り返す当時の私の心情にぴったりだったんです。
気持ちの上では歩いてました。
サンティアゴの道


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