最高の TEAM に出会った話

初めまして。
今回 「はたらくこと」について私なりに気づいたことがあったので、記事にしようと思いました。
しかし、「最高の TEAM にであった話」の前に、私のこれまでを知っていただく必要があります。

結構長いですがご容赦ください。

これまでの経歴

大学院中退 → 農家(長野)→ 酪農家(北海道) → 自衛隊 → 教職員 → エンジニア

という職歴です。

「なんでそんなに多くの職を転々としてきたん?」に対する解は

心の底から『やりたい 』と思ったことに従ったからです。

どの職業もその職業特有のやりがいがあったり
辛いことがあったりしましたが、概ね満足でした。

教員をしているとき
私は学校の先生をそのまま続けていくんだなぁ...」
なんて思っていました。
給料は悪くなく、仕事もなれればそつなくできる。 

 何一つ不自由のない生活でした。

そして、教員 3 年目の採用試験で私は 【合格】を確信しました。

「ああ。これから本当に学校の先生をやるんだなぁ。」とか
「海外の日本人学校に赴任したいなぁ。」とか考えていました。

学校の教員も 3年目くらいになると、時間にゆとりができはじめます。

プログラミングをやってみよう

そんなとき、大学生のときに挫折したプログラミング をなんとなしにやってみよう! と思い始めたんです。

まあ、有り体にいうと、時間が余ってしょうがないんで、なんかやろう。

くらいの軽い気持ちでした。
プログラミング が得意な友人に、プログラミング の極意を聞くと、

「何かをつくる」こと

と言っていたので、なんか作ろう!と思いたちました。

さらに、これまた友人の 1 人に芸術家(写真家)がいたので、ゴリ押しして、『HP を作らせてくれ!』と頼み込みました。
「余暇をいい感じに使う」そんな感じで始めたのですが

この「ものづくり」に信じられないくらい没頭しました。

「寝食惜しんで・・・」という言葉の意味を初めて理解したと思います。
やっていることは本当に大したことはないが、「モノをつくる」その過程は誰のものでもない自分のモノでした。
そのときふと、小さいときの夢は「大工さん」だったことを思い出してハッとしました。
いつしか、周囲の目や自分の適正を勝手に自分で判断して、モノを作ることやプログラミングなんて難しいことは、自分には無理なんだと思い込んでいました。

でも今、モノを作っている自分は、いやその時間こそが
私が本当に求めていたものだと初めて気づきました。

本物の開発現場でやってみたい。

いつしか私はそう思うようになっていました。

しかし、そうは言っても教員採用試験は多分受かっているし
当時私は 30 才で、この年齢から新しい業界に参入するのは正直厳しいことは、火を見るよりも明らかです。

だから「もし、教員採用試験が通っていなかったら、転職しよう ♪(まあ受かっているんだろうけど)」と安易に考えていました。

人生の転機

今でも何かの間違いでは? とすら思っています。

採用試験に落ちたのです。

負け犬の遠吠えに聞こえるかもしれませんが、採用されなかったことに対する悔しさとか、悲しさはありませんでした。
ただ、教育委員会は、私の教育に対する姿勢を必要としなかったんだな。
と認識を改めました。

おそらく今回でダメならば、何年受けたって結果は変わらないだろう。
もしくは、自分の信念教育委員会用にカスタマイズするしかない。それは御免である。
ならばもう、残された選択肢は1つしかない。

自分が心の底からやりたいと思っている道に進むことである。

このとき私は、人生で初めて
「できるかどうかもわからない冒険」に挑戦することにしました

いざ東京へ

教員採用試験に落ちてから、さらにプログラミングに没頭した。
残された期間は約半年しかない。
転職活動に至るまでに自分のレベルをあげるしかないので本当に一日中、ず〜っとプログラミングをしていた。
3月中旬から、年休を消化して、東京に居を構えた。

おい、 コロナ!

自分のスキルが低いこと
年齢が結構行っていること
そしてコロナ。

転職で採用される方がどうかしていると自分でも思いました。

150 社申し込み
運良く返信が来たのが 25 社で 
快く面談をしてくださった企業は 9 社 で
最終面談までお付き合いしてくださった企業は 3 社 でした。

この面談の感触で、やっぱり私には難しいんだろうと実感しました。

と思ったちょうどそのとき!

元同僚から、「営業兼バックオフィスで人が足りていないから、うちの会社きてよ!」とお誘いがありました。

さまざまな状況下で「エンジニアは厳しいと思ってはいたけどやっぱり無理か・・・」と諦めかけていた自分がそこにはいました。

「ビジネスパーソンとして再出発でもええやん...? 」と思った矢先

一通のメールがきたのです。

「ぜひ弊社に参画していただきたく・・・」

最初、メールを誤送したんじゃないか?と思ったくらいです。

というのもその企業は、非常に高度でモダンな技術を使いまくりの企業で、入れる可能性が極めて低かったからです。

面談に関しても...
あ、これ落ちたわ。まあでもどうせ落ちてるんやったら、この有能な社長の時間できるだけ奪ってええこと聞いたろ!」
の精神だったのを覚えています。

しかし、何かの間違いであっても神様の気まぐれでも、合格は合格。
もうこれは、いくしかない! (神様信じてへんけど!)

初回スーツの男

出社当日

緊張していた。

何か粗相をすれば、居場所がなくなる。
そんな面持ちだったと思います。

長らく感じたことのない気持ちだ。
自衛隊の部隊配属のときでもこんなに不安な気持ちはなかった。

私は suit で出社していました。
当然である。

だって、そういう環境にしかいなかったんだもん。

同期が 5人いたが、ほとんど 私服だった。
驚きを隠せない。
が、平静を装って涼しい顔を作っていました。
後で社長が来て、色々説明を受けたとき

「今日なんかあんの?」って聞かれたのは
今ではいい思い出です。

コミュニケーションがとれない...

私はこれまでの職歴上、対人関係が重要な仕事についてきました。

実際、私はコミュニケーションをとることは得意ではないのですが、職務上私の得手不得手にかかわらず必死で身につけようとしてきました(身についたかどうかは不明)

なぜそこまで必死で身につけようとするのか?

それは

対人関係で躓くと仕事にならないからです。

人間という生き物の性質上、「一番下という存在」は、嫌われたら詰みな部分がどうしても内在します。
一部の突き抜けて優秀な存在は別ですが、おおよそこの通りだと今でも考えています。
エンジニアとしてはたらくにあたっても、これまで通りにコミュニケーションを取ろうとしていました。
しかし、とれないという苦境に陥ったのです。
いや、とり方がわからない というのが正確ですね。

ん?
どういうことや?
とったらええやん?
何があかんの?

そう思われると思います。

もちろん、わからないことを(わからないことしかない)聞くと、先輩たちは非常に丁寧に説明してくれるだけでなく、エンジニアの思考も教えてくれます。

でも聞けないのです。

エンジニアに対する誤解

私はエンジニア職というものに対して
自分で調べてなんとかしなければいけない
と思っていました。(今でも思っていますが)

すると...
質問しよう! → 先輩の手を止めてしまうなぁ → 生産性が下がる → もうちょっと頑張ろう → いやわかんないなぁ(以下 ∞)

要約すると以下です。

先輩エンジニアの手を止めてしまう。
そもそも調べ方が悪いんだろう。
このため、質問することが憚られるという事態が、私の中で発生していました。

Slack に垂れ流す

入社 3日目 のとき、「このままではダメだ !」という思いから、わからないことを「 Slack に垂れ流す」ことを、ビクビクしながら始めました。(社内文化に 「slack に垂れ流す」というものがあります)

なぜ怯えているのかって

「入社間もないフレッシュマンがイキってんな?」
と思われたくないからです。
しかし、私も岐路に立たされているので退くことはできません

するとどうなったか?
驚くほど、みんなが助けてくれました。
感謝しかありません。
先輩や上司の方は、すぐにフォローしてくれたり、私の理解できるレベルにまで落として話を進めてくれます。
「何を調べたら良いのか、どこを見なければいけないのか」という最も大事な部分をサッと提示してくれます。
冗談抜きでおそらく1週間かかっても解決できないことを1分で解決とかはザラにあります。

これはとある優秀な先輩の言葉ですが
「 Slack に垂れ流すと、 何を考えてどうしたいのか ?  どこで躓いて、何を調べたか? を辿ることができます。だから垂れ流すことは重要なことなんです。」

これを聞いたとき、エンジニア流のコミュニケーションを理解したような気がしました。同時に、エンジニアに対して、cold で dry な印象が破壊され
私が経験してきたどの組織よりも、情熱を持って1つの目標に向かって進んでいることを全身で理解しました。

TEAM とは?

「新しい血を入れる」

とても好きな言葉です。
シンプルで完成された言葉だと思います。
この言葉は、面接時に会社説明で聞いたものです。

少し脱線しますが、輸血の際には血液型を調べる必要があります。
赤血球の表面に付着している糖鎖(識別子みたいなもの)を認識し、もし母体に適合しなければ免疫系が攻撃します。

しかしこの言葉には
それを超越する意味が含まれている
 
と感じました。

異なる背景を持つ人間を組織に入れ、あらゆる化学反応を起こし
免疫系を獲得しながら組織として強くなる。

これは母体にとって大変なことのはずです。
それにも関わらず、大変なことを承知で行うのは信条に沿って、はたらいているから ではないでしょうか?

私は、本当の TEAM に初めて出会いました。

はたらくってなんだろう ?

現在の組織には 強制 という概念はありません。
やるもやらないもその人次第です。
進捗状況が芳しくないからといってスクラムミーティングのときに、詰められるということもありません。
なぜそうならないかというと
適当にサボってごまかしたれ!というマインドの人がいないというのも勿論ありますが、そういうマインドにならない環境だからです。
そしてやるのであれば、とことん付き合ってくれます。
これは言葉で表現すると稚拙になってしまうくらいです。

「はたらく」ことに対する考え方は人それぞれです。

給料に重点を置く人もいるでしょう。
福利厚生に重点を置くひともいるでしょう。

私は、情熱だと思いました。

「 TEAM で なに つくる ?

隣でベテランの上司が、今やりたいことを少年のように話す姿や
プロジェクトリーダーが ニコニコしながら頭を抱えている姿は

この先一生忘れないでしょう。


長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
仕事に対して、自分の中で価値観が変化したことをきっかけにこの記事を書きました。









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