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「あの人に迫る」 中竹竜二

2022年 1月10日 東京新聞の記事より一部抜粋。 文は短くまとめてます。

日本ラクビーフットボール協会
コーチンディレクターで(株)TEAMBOX代表取締役者である中竹氏に、組織変革に必要なことをインタビューした記事。

記者:組織文化とは何ですか。

中竹:言葉にしてないが大事にしていることや、何となく共有している価値観。
好き嫌いやこだわり。

記者:なぜ、それが今重要なのですか。

中竹:企業は売上や利益の数字や戦略、設備など目に見えるものを大事にしてきた。 しかし過ちを犯し、業績が悪化した時にそれらを入れ替えても根本は変わらない。 目には見えないが最後の砦である組織文化の変革が大事。

記者:組織文化の変革には何から始めれば良いですか?

中竹:先ずは自分達がどういう状況かをしること。
当たり前だけど、組織や人は弱いところを見られたくないし、隠したいと思っている。自分に嘘をついている状態では、知る段階は終わらない。他者から指摘されても 「そんなことはない」と反発する。本当に変えなければいけないネガティブなものをさらけ出して、認めたくない弱さを打ち明けることからしか、組織は変わりません。

記者:最近の企業の不祥事では
「上にものが言えない」などの社風が原因として指摘されてる。

中竹:組織文化が変わらない理由は、変わらないことで恩恵を受けている人達がいるから。 役員の多くは今までの体制で恩恵を受けてきたので、率先して文化を変える必要がない。自分の引退まで逃げ切ろうとする。組織のために身を削って頑張れる人がどこまでいるかどうかだが、「言ったもん負け」の会社では手が挙がるはずもない。

記者:これまて 老舗企業からベンチャーまで多数の企業の改革を手伝ってきましたね。

中竹:歴史の長い老舗の場合、既に組織文化が確立されていて、変えるのは簡単ではない。 
従業員は実直で真面目だけど主体的に考えて行動するのは苦手なことが多かったり、失敗を怖がったりする典型的な特徴がある。 

変えるには失敗を許容するため、どんどん失敗しましょうというメッセージを出すことが大事。
変革の手法としては、過去の成功体験を捨て去ることも重要。

「アンラーン(学びほぐし)」といって、
これまでに学んだ知識を一旦壊し、常識という思い込みの壁を取り除く。
そうすることで、真っさらな状態で新しい学びを受け入れることが出来ます。
あえて自らを疑い、自問を重ねることが、組織文化を進化させることにつながります。